- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784815612184
作品紹介・あらすじ
トップランナーが教える日本再生への処方箋!世界的傾向に目を転じてみれば、グローバル化とデジタル革命がひやつ百か花りよう繚らん乱で、社会は激しく変化している。 にもかかわらず、日本の政治も行政も、そして大企業も昭和のレガシーを引きずり、保身に毒されたままなのだ。彼らがいくら、「何とかなる」という楽観論、「何とかする」という根性論を掲げても、それで国がよくなるはずがない。 日本という国は政権交代くらいでは動かない。維新や敗戦のようなことがないと動かないのだ。 そういう構造的衰退国家・日本にあって、サラリーマンはどう備えるか。徹底的に節税しながらセカンドビジネスで所得を増やし、カネを節約して投資に回す以外に、老後をまともに過ごすことは期待できないかもしれない。 平均寿命の伸びによって、これからの「老後」は30年近い長さとなった。しかし、制度は固定化し、仮に大きく舵を切ったとしても即効性は期待できない。 特に今の現役世代は国を頼るのではなく、したたかに自分の身を守りながら、自分なりに楽しく幸せな人生をつくっていくことを考えたほうがいい。
感想・レビュー・書評
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冨山さんのパートは、他の本で普段の主張を読み慣れてるせいか、賛同し易い。
成毛さんのパートは、エビデンスが曖昧な伝聞情報が結構混ざっていて、説得力は低い印象。
そう思ってしまうのは、自分が昭和の成功体験から抜け出せていないからなのか。
P91 官僚に関する言及箇所
頭のいい人が多いので、そのいい頭を 与えられた使命をその場のお作法のなかでうまく妥協してまとめること、保身とやりがいのバランスを取りながら生きていくのに使うことになるのが普通だ。
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経済分析に定評のある冨山さんと、元日本マイクロソフト社長の成毛さんの二人による日本改革に向けたアプローチやプランについて語った本。昭和的な社会制度や文化が根強く残っている今の日本の社会システムの中で、逃げ切りを図るかトランスフォームするか。どんな価値観に重きを置いて幸せを追い求めサバイバルするのか。日本に住んではいなくとも、日本という国や社会制度と関わりがあるのなら知っておきたい日本の現状と、今後、自分自身がどのようにありたいのかを考えるきっかけになる提言がたくさん詰まっている一冊。
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参考にはなるものの、強力な2人の論客の対談本とあって、期待値が上がっていただけに、少し期待外れ。現状の否定が多く、将来への処方箋も言ってみれば『強者の極論』。普通の人には実践できないと思います。
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学生やってる娘に渡そうと購入。
特に若い世代の方々が読んでもらいたい本だと思いました。
世界の中における日本の現状を事実として理解し、自分自身がどうありたいのかを考えるきっかけになり得る提言もたくさん詰まっていると思います。
今の社会システムの中で逃げ切りを図るかトランスフォームするか悩み中の親の背中を見ていても何の解も得られないので、どうサバイブするのか?どんな価値観に重きを置くのか?自ら今のうちに考えて欲しい。 -
自由に生きよう。昭和の考え方から抜け出そう。
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成毛節、冨山節が随所で炸裂!
文句なしの星5つです。付箋は37枚付きました。 -
さーっと読める本。大学生や社会人2,3年目までの人間が読む分にはインパクトが大きいかもしれないが、それ以上の年齢になってくるとインパクトは限定的だろう。
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内容は全く共感できなかった。
自己責任論を唱えるいわゆる成功したおじさんたちは多いが、自分の努力だけで成功をしたと勘違いしているのではないか、
反対に失敗したりお金に困っている人に対して努力が足りないと思っているのではないかと感じる。
自分の努力だけで成功するならそんなに簡単なものはない。
いわゆる成功した人はたまたま自分が持っていた資本や、家族の経済状況、そして時代背景等に恵まれただけで、時と場所が違えば同じ成果にならない場合もあると思う。
そのため自己責任と言って片付けようとするのは浅はかだと感じる。
本書の内容とはそれるが、個人的に2025年はすごく楽しみな年である。
人口比率が2025年から、ミレニアム世代以降が5割を超える。
そのためようやく凝り固まった考えのおじさんたちの意見に左右されない若者たちの才能が活かせる時代になる。
あと3年。長いけどあっという間だ。
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ジャンル:経営戦略 政治・経済
出版社:SBクリエイティブ
定価:990円(税込)
出版日:2022年05月15日
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成毛眞(なるけ まこと)
1955年北海道生まれ。元日本マイクロソフト代表取締役社長。1986年マイクロソフト株式会社入社。1991年同社代表取締役社長に就任。2000年に退社後、投資コンサルティング会社インスパイアを設立。現在は、書評サイトHONZ代表も務める。『amazon世界最先端の戦略がわかる』(ダイヤモンド社)、『アフターコロナの生存戦略不安定な情勢でも自由に遊び存分に稼ぐための新コンセプト』(KADOKAWA)、『バズる書き方書く力が、人もお金も引き寄せる』(SBクリエイティブ)など著書多数。
冨山和彦(とやま かずひこ)
経営共創基盤(IGPI)グループ会長日本共創プラットフォーム(JPiX)代表取締役社長ボストンコンサルティンググループ、コーポレイトディレクション代表取締役を経て、2003年産業再生機構設立時に参画しCOOに就任。解散後、2007年経営共創基盤(IGPI)を設立し代表取締役CEOに就任。2020年10月よりIGPIグループ会長。2020年日本共創プラットフォーム(JPiX)を設立し代表取締役社長就任。パナソニック社外取締役、経済同友会政策審議会委員長、財務省財政制度等審議会委員、内閣府税制調査会特別委員、金融庁スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議委員、国土交通省インフラメンテナンス国民会議会長、内閣官房新しい資本主義実現会議有識者構成員など政府関連委員多数。東京大学法学部卒、スタンフォード大学経営学修士(MBA)、司法試験合格。主著に『「不連続な変化の時代」を生き抜くリーダーの「挫折力」』『なぜローカル経済から日本は甦るのかGとLの経済成長戦略』(ともにPHP研究所)『コーポレート・トランスフォーメーション日本の会社をつくり変える』『コロナショック・サバイバル日本経済復興計画』(ともに文藝春秋)他。
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flier要約
https://www.flierinc.com/summary/3130 -
ジジイの戯言 ゴミ箱へ
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冨山さん、成毛さんという論客二人による日本改革に向けたアプローチやプランについて自由に語っていただいた本。
基本的には昭和的な社会制度・文化が根強く残っている今の日本を欧米を始めとしたグローバルの潮流を意識した仕組みに転換していくべきとの主張。
非現実的な極論も多いものの、それが故に論点がクリアに示されている。
最後は政府や社会のせいにせず、自身で自己トランスフォーメーションしていき、好きなこと、楽しいこと仕事にすることを推奨してくれている。そのためにはそこで他者と差別化し、価値を生み出す必要があるが、今の時代はそれができる環境にある。そしてそのような発想を個々人がもち、行動に移せば、日本が大きく変わることに繋がると。
平成で改革者として名と実績をあげた両名の考えを理解することは令和を生きるための知恵になる。ある意味厳しさと勇気の両方をもらえる書籍である。