図書館の歩む道: ランガナタン博士の五法則に学ぶ (JLA図書館実践シリーズ 15)

著者 :
  • 日本図書館協会
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820410003

感想・レビュー・書評

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  • 出版から100年経っても色褪せないのはなぜか。
    図書館が100年経っても進化していないということ?
    技術が進化しても、サービスの根幹は変わっていないということならば、それはそれで良いのか。よくなければどのように変化すべきなのか。


    第1法則 Books are for use.
    ・いつの利用者を想定しているか、が明確にされないことで図書館の保存機能を尊重している一方、目の前にいる利用者も大切にすべきとのことばと感じる。

    第2法則 Every person his or her book.
    ・personとherの間に入る動詞はインド英語の表現法によって自明なものは省略されているそうだが、結果として想像の余地が残されているというのは面白い。ここにどのような動詞が当てはまるのかは人それぞれだし、これを議論することは図書館サービスの発展に寄与するものではないか。

    第2章「第2法則とその苦闘」
    苦闘→インド社会における差別・偏見を乗り越えるための苦闘

    第3章
    各地の図書館でいかに第2法則が浸透していったか、その経過が語られる。
    南アフリカ、東欧、西ヨーロッパ
    ブルガリアのチタリシュタ(図書館、劇場、集会室が合わさった施設)は日本の図書館における複合施設に相当するのか。
    ルーマニアのアストラ、アシニアムもチタリシュタ同様の施設とのこと。学校図書館の民衆開放を行っている。

    第4章
    "every"に提供するためには、すべての利用者が100%満足できるとも限らない。
    一定程度の負担を用いられる場合がある。そのための冊数制限ではないか。

    第5章
    第3法則を満足させるための最もすぐれた手段は「開架制」とあるp193
    電子化することも開架の一つの手段なのではないか。

  • NDC: 010.1

  • ランガナタンの「図書館学の5原則」は図書館司書資格を持つ人なら誰しも習ったことがあると思うが、その背景をより深く知ることができ、図書館員として非常に心を打たれた。全ての人にその人の読む本を結びつけることで、民主主義を形成し、そして国益に繋がるのでは無いかと感じた。あと、第4法則の訳者の注で「図書館員が目録を採らなくなったことで、本を知る機会を少なくなったのでは無いか」という旨の記述が、今図書館で目録業務をしている私にかんがえさせられるのものがあった。

  • 図書館の五法則についての解説書。とてもわかりやすく、五法則の本質がまとめられていると思う。
    いつかランガナタンの原典にもあたりたい。

  • ランガナタンの五法則を徹底精読するもの。アマゾンのレビューにもあるのだが、がんばれ図書館員! としか言いようがない感じもする。個人的には、図書館学の古典として、ノーデではなく、顔之推の家訓があげられていて、いったいどういうことだろうと古本屋にいくと偶然あって購入。だが、うーむ、図書館学の古典というより、普通にめちゃくちゃ面白そうな中国の古典なのだが、これがどうして取り上げられているのかわからなかった。
    具体的に、ではこうしようという踏み込みではなく、あらためて図書館の意義を確認し、本棚は生きているんだというモットーは語られていても、そこからはうーんと進みづらい。図書館の歩む道の困難が、ランガナタンの法則の受け取り方にあらわれているように思う。

  • ランガナータンの五法則ってかなり、深いし基本的なことだなぁ。

    次は原著にあたってみたい。

  • 今読んでも古さを感じない。

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