カント哲学のコンテクスト

制作 : 宇都宮 芳明  熊野 純彦  新田 孝彦 
  • 北海道大学出版会
4.00
  • (0)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 10
感想 : 1
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784832958111

作品紹介・あらすじ

カントの思索 をその主要な局面において概観すると同時に, 現代をも含めた歴史の中に彼自身を置いて見るという, 二重の「カント哲学のコンテクスト」を明らかにすることによって,難解さを象徴する代名詞とすらなっているカント哲学への導入を容易に図ろうとする意欲的入門書.

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • カント哲学の全体像を、その歴史的文脈や後の哲学との関係から明らかにしようとする「入門書」。始めにカントの人物像について解説が加えられる。第1部で、理論哲学・実践哲学・目的論及び歴史哲学について簡潔な説明がなされ、第2部でルター、モラル・センス学派、ドイツ観念論(その道徳論的側面と自我論的側面)とカント哲学の関係性についての解説が加えられる。そして第3部では、現代哲学(ウィトゲンシュタイン、現代論理学)、ロールズ、そして生命倫理学にカントがいかなる影響を与え、またそうした現代における思想がカントの思想にいかなる応答をしているかが明らかにされる。「入門書」という位置づけだが、扱っている問題群に対する個々の論考はどれも刺激的であり、カント哲学についてある程度の理解がある人にとっても満足のいく論文集である。

全1件中 1 - 1件を表示

著者プロフィール

1931年生まれ。東京大学大学院博士課程退学。北海道大学教授を経て、現在、北海道大学名誉教授。
著書:『人間の間と倫理』以文社1980年、『カントと神』(第12回和辻哲郎文化賞受賞)岩波書店1998年、『カントの啓蒙精神』岩波書店2006年、他多数。
訳書:『永遠平和のために』岩波文庫1985年、『判断力批判』上下巻、以文社1994年、『道徳形而上学の基礎づけ』以文社1998年、『純粋理性批判』上下巻、以文社2004年など。

「2007年 『道徳形而上学の基礎づけ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宇都宮芳明の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×