読書は「アウトプット」が99%: その1冊にもっと「付加価値」をつける読み方 (知的生きかた文庫)

著者 :
  • 三笠書房
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本棚登録 : 1997
感想 : 274
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784837982395

感想・レビュー・書評

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  •  出すために入れる。入れるためには出す。物事はこの繰り返しのような気がする。読書に関して「インプット」「アウトプット」はよく言われることであるが、読んだことを読書ノートに記録するとか、友人と議論するとかいう優等生的な方法論にはどうしても拒絶反応をしてしまう。しかしそこまで構えなくても、例えば日常のなかで問題に突き当たり、何かしらのアイディアが浮かんでくれば、それは自分が今まで蓄積されてきた情報が生み出してくれたもの、と考えてもいいのではないか。それだけでも本を読む意義は充分にあるはず。アウトプットは活用するということである。本書はそのための様々なアウトプット方法を提唱。またそれだけにとどまらずアウトプットを睨んだインプットの方法論も指南。「読書」というものについての取り組みが変わることが期待できる。

     「趣味が読書」と誰かに話すと「真面目なんですね」と言われることがある。これが「趣味はネットサーフィン」と言うとこんな反応は返ってこないだろう。しかし本でもネットでもそこから得るものは「情報」以外のなにものでもない。その質に差はあるかもしれないが、どちらも「摂取」することに慣れていないと、一部の情報に振り回されることになりかねない。情報の吸収ということについて、それを学習と呼ぼうが情報収集と呼ぼうが「教養」を摂取することには変わりがない。「教養」と「栄養」は人間が生きるためには必要不可欠のもの。「無駄な知識」かどうかを判断するために「無駄な知識」を一度は吸収することも必要なのである。そう考えると、いわゆる「有害情報」というレッテルを貼ってそれを排除することは、今後「有害情報」に対する免疫を失わせることとなるだろう。免疫を失った人間は偏った思想に簡単に傾倒することになるのは言うまでもない。栄養の摂取においても、不要なものを排泄する能力を失うと深刻な事態を招く。教養も一般的に言われる「望ましくない情報」を排除すると、いずれ取り返しがつかないこととなるだろう。

     本書の著者は経営コンサルタントなのでビジネス書色が強いが、その柔軟な思考からか「こうすればこうなる」的記述がそれほど多くないように思う。「読書本」にお約束の「おすすめ本」はその人の個性をよく表されるが、この部分が蓄積されていくのもおもしろいかもしれない。

  • ただ読書するのではなく、「話す」「書く」「行動する」ことでその本の内容を10倍20倍にも吸収できる。またそのための方法について書かれたものであった。
    この本から私は、読めない本は読み進めなくても良い、全部読まずとも、インプットする箇所を事前に決めれば良い、この本をいかにして利用できるか、という視点をもって読書することが大切だと学んだ。
    そしてこの本を読み、読了した際には書評とコメントをつけること。読書会に参加すること。書評メルマガに登録すること。幅広いジャンルの本を読んでいくこと。に決めた。
    特に何事も3週間という言葉は、何にでも当てはまることだと思っていて。習慣にさせたいこと、いっぱいあります。

  • 本を読んでも、インプットしただけではもったいない。
    アウトプットすることで血肉になると著者はいう。
    確かに、そうかもしれない。
    ビジネス書や語学書などは典型だと思う。
    読んだ本の一部でも実行することは先につながる気がする。
    それと、自分の仕事に関係する本ばかり読んでも偏った知識になる。営業マンならいろんなジャンルに目を向けることで雑談力が身につくかもしれないと感じる。

    私はここ最近はビジネス書関連を読みだしている。
    今までは見向きもしなかったのだけれど、ちょっとしたきっかけだった。
    小説やライトノベル、児童文学を読んできた時代が長かった。
    twitterで知り合った方から、お勧めのエッセイを教えてもらって読んでからノンフィクション物が面白くなった。それからエッセイ本ばかり読みあさり、そこから知りえた情報からビジネス書へと移った。
    今まで敬遠していたジャンルだったが、意外と面白いのだ。

    乱読が多い私だが、それもまたインプットの時間が来てるのかも。
    あとは自分なりのアウトプットをする。
    こうして感想を書くことも、ひとつのアウトプットになるのかな?

  • 読む目的
    読書法をある程度まとめて横断的に分析したかった

    一言でいうならどんな内容?
    人に話、書いて、行動しなければ、読書の効果は半減する、という、かなり書いてある内容は普遍的なこと。

    詳細
    要約力、俯瞰力、
    複数の本を同時に読む、
    アマゾンは一本釣り、書店は地引き網、
    本は買いまくる
    読書会はゆるいルールで。

    心に留った点
    図書館で本を選んでいるとき(本書も借りた)、ほんの背表紙を眺めているだけで、頭に刺激を受けた。俯瞰的に、その分野でどんな本が出ているのか、というメルクマークを作るのに、図書館は有用だなーと思った次第。
    確かに本は買って書き込んだほうがいいが、結局、書き込んだ内容もまとめておかないと意味がない。
    いかにまとめて、それを見返せる環境を作るかが重鵜用であって、「本を買うこと」「そこに書き込むこと」が主眼ではないかなと思った。
    情報をとりにいく、という姿勢は本を読む上で重要だなと共感した。

    引用
    なし。詳細のところを。

  • H26.11.23

  • 斜め読み、拾い読みという読み方をしてなかった。から、実行してみたい。著者に直接会うという事や、メールもしてみたい。藤井さんの紹介してくれた本も、読んでみたい。

  • 本を読んだら、感想や内容をどこかに書き留めることで、読書の価値が上がる。実際そう思います。

  • 良著。
    読書のために読書に関する本を読むという一見変だけど、読書をする本質的な意義が書いてある。

    本を通じて成長するということは、要約力がついたり物事を俯瞰する能力がついたりすること。

    「今日の出来事を話すのと同じように、もっと本について話そう」
    「知識は循環させてこそ意味がある」
    「どれだけインプットしてもアウトプットしない読書は無意味」
    「本は最初から最後まで読まなければいけないという固定概念を捨てる」
    「速読より乱読せよ」
    「本はいつでも読めると思ったら間違い。本にも旬がある」
    「本を汚してはいけないというのは間違い。自分が買ったのだからどんどん書き込むべき」

    読書を引き金に習慣化といった他でも役立つテーマと本質をつく話がたくさん載っていた。
    おすすめ。

  • 読書の仕方、読むだけに終わらせずそこからどう日々に活かすか。
    書いてあることを鵜呑みにするのではなく、それを自分のフィルターを通して消化するか。

  • アウトプットをするから、読書が血となり肉となる、ということを説く本。

    この本から学んだことは、
    トップレベルの人と、一般ピーポーの違い。

    一般人が、どんな「かっこいい本棚」(『かっこいい本棚とは、自分のなりたい理想像』p.181)を持っていても、
    実践、行動に移さなければ、意味がないってこと。

    なので、今の手持ちの本(自分としては既にまあまあ「かっこいい本棚」)を再度読んで、10%でも実行に移していこうと思った。

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