心はどこへ行こうとしているか: クロス・トーク社会学VS精神医学

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  • Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784838709717

感想・レビュー・書評

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  •  町沢静雄氏・香山リカ氏の二人は好きな人と嫌いな人がはっきり分かれる2名だと思うのだけれど、この大澤真幸氏との対談を読むと、社会の動きや人間関係の機微をものすごく深い部分で捉えている感じがした。個人的には町沢氏の「確かに、対人関係がヘタで孤立している若い人は多い。じゃあ、孤立化していて孤独に強いかというと、孤独にはとても弱い。ここが矛盾しているところです。孤独に弱いから誰かと接したいんだけど、傷つかない接し方を一所懸命に探しますよね」(pp26-27)という部分にはハッとさせられた。
     ただ残念なのは、やっぱり大澤氏の話すことは難しいんだなあと感じたこと。時々ものすごくハッとさせられることが書いてあるので読まないわけにはいかないのだけど、言い方の問題なのか、とにかく理解に時間がかかる(あるいは理解できないまま終わる)。もう少し、大澤氏のエッセンスを上手く拾えるようになりたいなあ。

  • 青少年問題を社会学と心理学の両面から論じており、非常に興味深い内容であった。

  • 犯罪心理学

  • ¥105

  • 戦後70年代くらいまでは、欠如に対するルサンチマンが行動の原動力となっていた。現在はその「欠如」が「欠如」しているという、困難に直面している、と言う主張が面白かった。あと、「人間が壊れる」とかっていう表現が、現代における人間の物質化を表している、みたいなところがあったけど、この表現はもうすっかり過去のものになってしまったような気がします。社会学は賞味期限が短い。

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著者プロフィール

大澤真幸(おおさわ・まさち):1958年、長野県生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。社会学博士。思想誌『THINKING 「O」』(左右社)主宰。2007年『ナショナリズムの由来』( 講談社)で毎日出版文化賞、2015年『自由という牢獄』(岩波現代文庫)で河合隼雄学芸賞をそれぞれ受賞。他の著書に『不可能性の時代』『夢よりも深い覚醒へ』(以上、岩波新書)、『〈自由〉の条件』(講談社文芸文庫)、『新世紀のコミュニズムへ』(NHK出版新書)、『日本史のなぞ』(朝日新書)、『社会学史』(講談社現代新書)、『〈世界史〉の哲学』シリーズ(講談社)、『増補 虚構の時代の果て』(ちくま学芸文庫)など多数。共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』(以上、講談社現代新書)、『資本主義という謎』(NHK出版新書)などがある。

「2023年 『資本主義の〈その先〉へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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