朝倉摂生誕100周年記念 スイッチョねこ【新装版】

著者 :
  • 青幻舎
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (40ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861528927

作品紹介・あらすじ

大佛次郎が「一代の傑作」と語る、叙情豊かな文章を
朝倉摂がやわらかく、瑞々しいタッチで描き出す。
不朽の名作絵本『スイッチョねこ』をふたたび刊行!

秋の庭から、いろいろな虫の声が聞こえてきます。
子ねこの白吉は、こんなにきれいな声で歌う虫は、きっと美味しいに違いないと考えます。
食べたくて仕方がありません。

白吉は虫をとろうとしますが、失敗をくりかえし、夜が更けていきます。
そのうち、眠くなってきます。大きなあくびをした、その時、口の中に飛び込んできたなにかをまるのみにしてしまいます。
すると、お腹の中から、「スーイッチョ!」と大きな声が聞こえてきて……。

夏に生まれた子ねこたちが、思わぬ出来事に遭遇しながら、はじめての秋を過ごします。
そんなお話です。

感想・レビュー・書評

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  • 朝倉摂、初の本格的な回顧展が神奈川県立近代美術館 葉山で - 絵画や舞台美術、絵本原画などを一挙公開 - ファッションプレス
    https://www.fashion-press.net/news/85108

    【完全保存版】ネコ好きの聖地・鎌倉〜江ノ島で出あった、かわいい猫たち。 | Lifestyle | Hanako.tokyo
    https://hanako.tokyo/news/lifestyle/80597/

    【2022/7/10発売予約】スイッチョねこ – 青幻舎オンラインショップ
    https://shop.seigensha.com/products/978-4-86152-892-7

  • 月が明るくかがやく夜

    虫を食べてみたい白ねこが 大きなあくびをすると
    あいた口の中へ なにかとびこんできました

    すると
    「スーイッチョ!」
    白ねこのおなかから いい声が聞こえてきます

      ・

      ・

      ・

    《大佛次郎が「一代の傑作」と語る、叙情豊かな文章を
     朝倉摂がやわらかく、瑞々しいタッチで描き出す。
     不朽の名作絵本『スイッチョねこ』をふたたび刊行!》──出版社サイトより

    表情もしぐさも愛らしく、猫好きにはたまらない一冊

    オリジナルは1971年講談社刊(新装版は1977年)
    本書は「朝倉摂生誕100周年記念」として71年版の絵本の原画を元に50年ぶりに再刊、2022年7月刊

    大佛の童話「スイッチョ猫」は1946年に発表
    そこから数えると76年ぶりとなる

    ちなみに安泰(やすたい)が絵を描いたフレーベル館の『スイッチョねこ』(1975年刊)も重版されたとのこと

    この本といい25年ぶり再刊のMAYA MAXX『トンちゃんってそういうネコ』といい、ねこの絵本は名作ぞろい

  • 2022 朝倉摂

    白吉は小さい白い猫

    鳴いてる虫を飲んだら美味しいかなと、考えていたら〜
    スイッチョが口に飛び込んで、お腹の中で、スイッチョと鳴くようになった

    お医者さまにも見てもらい、虫下を飲んだら
    鳴かなくなった
    それは薬のせいなのか
    冬になってきたからなのか???

  • 秋の絵本です!
    数年前横浜に出かけたついでに大佛次郎記念館に行ってこの本の存在を知り、後日図書館で探してみたら朝倉摂さん版が置いてあり、とても気に入ったのですが、当時朝倉さんの挿絵の物は売られておらず、安泰さん挿絵の物を購入。安泰さんの挿絵も可愛らしいのですが、朝倉さん版のお母さん猫と白吉の方が我が家で飼っている白猫と似ている!(笑)ので、ずっと欲しいなと思っていたら今回新装刊行されたので購入できました。
    子猫が可愛らしく行動する様や秋の夜の虫の鳴き声、月の光、お母さん猫のどこか上品な言葉遣いなどが美しく、読んでいてうっとりします。
    猫たちが一日一日を楽しく過ごしてくれるといいなと思うからなのか?なぜだか少し泣きそうになります。

  • ん?
    大佛次郎さん文章の絵本?
    と、手にとってみました。

    うっかりスイッチョを飲み込んでしまった猫の白吉のお話です。

    ほのぼのと可愛いようなお話ですが、何よりも私が子どもの頃読んだ童話のテイストで、はぁ~、懐かしいわぁと子ども時代にタイムスリップしたような気分です。
    最近の子どもたちには、どうなのでしょう。かえって、新鮮な印象を与えたりするのかな。

  • 秋がきて、いろいろな虫が庭でなくようになった。おかあさんねこはおよしなさいって言うけれど、どうしても秋の虫を食べてみたい白吉。だってあんないい声をしている虫は、食べたらきっとうまいにちがいない。
    夜も更けて、みんな寝る時間になっても、白吉だけは虫を捕まえたいと庭で頑張ってまちぶせていました。でも待ちくたびれて眠くなって、大きなあくびをしてしまったとき、白吉の口の中に何かが飛び込んできて、思わずごっくん!
    それからです。眠ろうとすると、白吉のおなかのなかで「スーイッチョ!」 なにかの拍子に「スーイッチョ!」
    おなかの中はまっくらで、虫にとってはいつも夜。スイッチョのうるさい鳴き声のせいで不眠症になって、兄弟たちからも仲間はずれにされて、ふらふらでさびしくて、白吉は困り果ててしまいます。おかあさんねこはお医者さんに連れて行ってくれたけど……。

    夏に生まれた子猫たちが初めて過ごす短い秋を描く、大佛次郎氏自ら「私の一大傑作」と呼んだ名作の新装刊行。朝倉摂氏の挿画が、鮮やかなのに秋の夜のようにしっとりとしていて、子猫の無邪気な好奇心や戸惑いを美しく象ります。

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著者プロフィール

大佛次郎
一八九七年横浜市生まれ。本名・野尻清彦。兄抱影は天文学者。東京帝大政治学科卒業後、鎌倉高等女学校の教師、外務省嘱託を経て、一九二三年関東大震災を機に文筆に専念。『鞍馬天狗』シリーズで急速に支持を得る。『パリ燃ゆ』『帰郷』『地霊』など歴史と社会に取材した作品も多い。六七年から死の直前まで朝日新聞で『天皇の世紀』を執筆。六四年に文化勲章受章。七三年没。生涯で五百匹の猫を世話したほどの猫好きでも知られる。横浜に大佛次郎記念館がある。

「2023年 『宗方姉妹』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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