歴史精神の再建――明治・大正・昭和

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  • Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784861823855

作品紹介・あらすじ

歴史を忘れ、精神を喪失した混迷の現代に、近代日本の基盤を形成した「歴史精神」の再生を提起する警醒の提言。

感想・レビュー・書評

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  • 明治から昭和にかけての精神史を、対談形式で批評していくという内容。
    江戸時代に成立した水戸学のような歴史に立脚した思想を上とし、頭の中だけでやるような非人間的な思想を下として、主に小説家の批評が展開されていく。
    歴史を考えていく上で、こんな切り口があるのか、と勉強になるところもある。
    ただ、亡くなって反論もできなくなっている作家のことを否定的に語る部分が多く、それが批評家の仕事とはいえ、ちょっとズルいなという印象を受けた。

  • 文学史としてこの対談を読んで、とくに違和感はありません。話題も文人に偏っています。こういう本格的な文学論は、立脚する歴史観や日本人の精神に鋭敏になるため、巷間の文学史や文学談義とは毛色がちがったものになります。敗戦の日に読み返すにふさわしい本でした。

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著者プロフィール

文藝評論家。昭和7(1932)年、東京生まれ。30年、一橋大学社会学部卒。村上一郎と「無名鬼」により評論活動を始める。53年に『ドストエフスキイ』で平林たい子文学賞、58年に『保田與重郎』で藝術選奨文部大臣賞、平成5年には『昭和精神史』で毎日出版文化賞、7年に『伊藤整』で伊藤整文学賞を受賞。他の主要な著作に『天心 鑑三 荷風』『北村透谷』『中野重治』『二葉亭四迷と明治日本』がある。

「2021年 『昭和精神史 戦後篇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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