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- Amazon.co.jp ・本 (202ページ)
- / ISBN・EAN: 9784861823855
作品紹介・あらすじ
歴史を忘れ、精神を喪失した混迷の現代に、近代日本の基盤を形成した「歴史精神」の再生を提起する警醒の提言。
感想・レビュー・書評
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明治から昭和にかけての精神史を、対談形式で批評していくという内容。
江戸時代に成立した水戸学のような歴史に立脚した思想を上とし、頭の中だけでやるような非人間的な思想を下として、主に小説家の批評が展開されていく。
歴史を考えていく上で、こんな切り口があるのか、と勉強になるところもある。
ただ、亡くなって反論もできなくなっている作家のことを否定的に語る部分が多く、それが批評家の仕事とはいえ、ちょっとズルいなという印象を受けた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文学史としてこの対談を読んで、とくに違和感はありません。話題も文人に偏っています。こういう本格的な文学論は、立脚する歴史観や日本人の精神に鋭敏になるため、巷間の文学史や文学談義とは毛色がちがったものになります。敗戦の日に読み返すにふさわしい本でした。
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