- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784862484024
感想・レビュー・書評
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4人の筆者による4章構成。それぞれの立場からの提言なので、当然一貫した内容ではないが、3.11以降に読む人にとっては、日本の自然エネルギーへの取り組みの低さ・対応の遅さを、再確認するチェックシートのように感じられるかもしれない。持続可能なエネルギーを普及させるための数々のヒントには、なるほどと思わせるものがあるが、それではなぜそれが実現していかないのか、という問題は、そのまま今日の日本のかかえる課題の象徴ともいえる。(皆さんからの推薦本)
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環境、経済、雇用の問題の解決策としての「グリーン革命」が日本を救うということを述べた本。4章立てですが、1章につき1人が担当している。
EU諸国などでは太陽光、風力発電など自然エネルギー産業によって雇用の促進が図られていて、日本でもこういった政策を取るべきであるといったことが中心に述べられている。これはオバマ大統領が強調していた「グリーン・ニューディール」とほぼ同じものである。
日本は技術力があるのに、自然エネルギー産業に関しては消極的である。ある日本の企業は日本の技術力を駆使して国内ではなくアメリカの風力発電所を作っている。
また、ドイツが国内に普及させたソーラー電池も、日本の企業が開発したものだったと言われている。それなのに日本で自然エネルギー産業に注目が集まらないのは何たる皮肉… 目先の利益に囚われすぎてきたのか?
面白いのは「スマート・グリッド」という構想です。これはインターネット、電子ネットワーク、自然エネルギー技術、オープンな電子市場の4つのシステムを統合したもので、グーグルが推進している。これが普及すれば、ソーラー電池、電気自動車、家電製品を包括してエネルギー管理や取引が行えるようになるそうだ。
2章ではこういった自然エネルギーも地方自治体、住民、NPOといった単位からの地道な活動が重要になってくると述べられている。やはり「生活の質を上げるには?」という視点を持ち、地域からの現実の変化を起こしていくことが必要なのだろう。 -
福島第一原発の事故を期に読んでみましたが、本書が出されて3年経っているためか内容が劣化してしまっています。
飯田哲也氏が原子力村を中心にした電力会社の独占に関して指摘しています。 -
内容に対する個別評価は別として、今この時だからこそ電力政策を転換させる為の理解を深め始める意味でも読む価値はあると思います。文句ばかりでは何も変わらないですよね、きっと。「原子力ムラ」の堅牢な牙城を崩すにはそれこそ”日本が一つになって”立ち向かわなければならないと思います。
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技術士試験対策のために読書。
「グリーンニューディール」とは何か、日本版グリーン革命を起こすための具体的な構想、日本版グリーン革命を起こした際の未来図について、4人の論者が語った本。技術士試験対策の観点から言えば、太陽光や風力などそれぞれの自然エネルギーの技術的なメリット・デメリットを知る必要があるが、その前に、日本を含めて今進んでいるグリーンニューディールの全貌を捉えておく必要があると思って本書を読む。
4人の論者とも言っているが、リーマンショックによる世界同時不況とグリーンニューディールが同時期に出てきたため、グリーンニューディールが金融不況脱却ための新たな公共投資のような見方をされていることに疑問を投げかけている。今、地球規模の環境問題や化石燃料の枯渇など考えた際、今が思い切ったグリーン革命を起こす時期なんだということを述べている。
日本版グリーン革命を起こすためには、独占的になっている電力市場の改革が必要だ。基本的に電力は原発や火力発電所など大規模発電所によって作り出される仕組みになっているが、グリーン革命は、小規模ながらもあちこちで電力を作り出す仕組み(スマートグリッド)への変革だといっている。そのためには、インターネット、電力ネットワーク、分散型電力システム、オープンな電力市場という「4つのオープンシステム」の統合が必要だと、未来バンク理事長・田中優氏は述べている。とりわけ、一元的に握っている電力会社の体質改善、電力業界の自由化・市場開放といった取り組みも必要になってくるであろう。奇しくも、昨今愛読している白洲次郎氏が基礎を作った現在の電力業界。経済復興・成長期にはぴったりの社会システムであったのだろうが、グリーン革命が叫ばれる現在、電力業界の改革も必要だと思う。 -
仕事の役に立つかと読書。
第4章自然エネルギーを普及させるための仕組み作りを(田中優 未来バンク理事長)
が面白かった。他に著書はないのかなー