世界はシステムで動く ―― いま起きていることの本質をつかむ考え方

制作 : 小田理一郎 
  • 英治出版
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感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784862761804

感想・レビュー・書評

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  • いきなり読むとなかなか理解に苦しむ。可能なら研修を受けてから読むのがいい。

  • システムとして仕事、世界、日常をとらえる考え方が私には新鮮であり、考え方をまとめるのに非常に参考になり、モデル部分を中心に、まとめるために積読する

  • システム思考の中でもシステム・ダイナミクス学派に属する著者がシステム思考の基本から、身の回りにあるシステムの捉え方をレジリエンス、自己組織化、ヒラエルキーなどの視点も合わせて指南、シンプルな例題から経済問題、そして環境問題や格差問題にまで切り込み、間違った目標を落とし穴として指摘します。 終章では、システムの世界に生きる心得が15ほど訓示されています。なかでも「自分のメンタルモデルを白日にさらす」、「測定可能なものだけではなく、大事にものに注意を払う」、「謙虚であり続け、学習者で有り続ける」、「複雑性を祝福する」、「時間軸を伸ばす」、「学問の”領域”に逆らう」などが印象に残りました。

  • システム思考の入門書、解説までよむとシステムシンキングの学派の流れがよくわかり次に読み進めたい本が見つかる。

  • 世の中で起きていることは、ストックとフローからなるシステムで説明できる。システムの特徴、なぜ予想外の動きをするのか、どんな落とし穴があるのか、そしてシステムを期待するように動かすにはどうすれば良いか、などなどをわかりやすく解説するシステム・ダイナミクスの良書。
    再読したい。

  • ・物理現象も経済も全ての事象はストックとフローからなるシステムの結果である。
    ・システムはフィードバックループを持ち、ストックを安定に生み出すバランス型、幾何級数的に成長する自己強化型のものが存在する。
    ・フィードバックループの時間的な遅れによってシステムに振動が生じるようにシステムはダイナミクスを有するものである。
    ・世に存在する現象の中にはシステムを自己組織化するように変化する構造が存在する。その自己組織化の具合によってシステム全体がレジリエンスを有するようになる。レジリエンスを持つことによって局所的なシステムの変化に対するシステム全体の影響が小さくなる。
    ・システム内の多くの関係は非線形であり、その複雑な組み合わせにより、思いもよらない結果となる事が多くある。
    ・システムには落とし穴が存在し、システムを破綻に導く。
    ・システムを上手く機能させるためにはシステムの構造を正確に把握し、改善すべきポイントであるレバレッジポイントを見つけ出すことが肝心である。

  • 新年読了一冊目は当たり本。
    この本の草稿ができたのが1993年だったとのことだが、当時ワールドロップの『複雑系』がちょうど話題をさらっていた頃だと思う。この本では複雑系という言葉こそ出てこないものの、現実世界という複雑なシステムを、Balancing/Reinforcing の2種類のFeedback Loop及びFlowとStockをキー概念として読み解き、我々の前に種々立ち現れるシステムの振る舞いや対処の方法を見事に提示している。
    この本で特に関心した(というのもおこがましいが)のは、そうしたテクニカルな点はもとより、「世界について私たちが知っていることはすべてモデルです。(中略)どれ一つとして”実際の”世界ではありませんし、今後そうなることもありません。」というテーゼにも表れているシステムのパラダイムを超越した視点、別の表現を借りれば「どんな世界観にも確実なものはない」という前提の元に自らの概念に拘泥しない(我を手放す)姿勢。
    複雑なシステムを前に、情報やモノのストック/フローを俯瞰し、持てる全知性で柔軟に対応していくことが著者らがその先駆となったシステムダイナミクスの要諦と心得た。
    2016年の現代においても広く読まれるべき本だと思う。

  • 成長の限界の続編かと思い読み始めたが、全くの思い違い。全体的に無駄な時間を過ごしてしまった感が大いにあり。

  • システム思考の概論から、強化型フィードバックループの取り扱いまで扱う。具体的に現実に落とし込むためには事例やツールが足りないが、フローではなくストックに着目すること、レジリエンスとレバレッジポイントの仕組みのこと、フィードバックループを変化させる方法のことの3つが印象に残る。

    システム思考に基づいて対策を行うことで簡単に世の中が良くなればと思うけど、まあそんなことはありえず、一方で問題の捉え方の新しい視点をくれる1冊でした。

  • selected by Shun (Akita)

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著者プロフィール

1941年~2001年。化学と生物物理学(ハーバード大学で博士号を取得)を修め、その後マサチューセッツ工科大学(MIT)の特別研究員。1972年、『成長の限界』(ダイヤモンド社)の主執筆者として、限りある地球の人口と経済成長のダイナミクスを一般の人々に向けて解説。1991年、ピュー財団の保全・環境分野の研究者として認められ、1994年にはマッカーサーフェロー賞を受賞。1996年、サステナビリティ・インスティテュートを設立し、システム思考や組織学習を用いて、経済、環境、社会分野の課題に取り組む

「2015年 『世界はシステムで動く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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