森とほほ笑みの国ブータン

著者 :
  • 木楽舎
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本棚登録 : 47
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (207ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863240186

作品紹介・あらすじ

幸せな国の、幸せな写真と文章。ブータンの人々の習慣や暮らし。そして自然との関わり。1984年から25年にわたり訪れた、ブータン王国のありのままのこと。

感想・レビュー・書評

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  • ブータンについての本。
    情報は少し古いが、旅だけでは知ることができない国の文化や民族のことが書かれている。
    仏教国であることや、トウガラシをたくさん食べることは知っていたが、それしか知らなかったので、色々知れてよかった。
    結婚式の様子や、恋愛、お祭り、先代の王、歴史など、写真も交えて知ることができる。
    写真は当時のフィルムカメラらしく、不鮮明なものもたくさんあります。残念。

    個人的には、ブータンから出た難民の話も載っていたことが嬉しい。
    ブータンに難民がいるなんて、世界では全く知られていないので、これで広く知られてほしい。
    ブータンは最初から幸せではなく、過去には南部の民族の弾圧もあった。
    先代がブータンを統一するために、そんな暴力的なことをやって、難民が未だにいるといことも踏まえて、ブータンを知ってほしい。

  • 292.588 オ 登録番号8613

  • GNHが世界的に広がったのは若き国王が外国新聞のインタビューでGNPよりGNHの方が重要と語ったことから。
    ブータンは仏教国。
    これからブータンはますます発展していくことだろう。それでも幸福な国のままであってもらいたい。

  • 文章の途中で突然写真ページが続いたりして読みづらい。

    でも、ちょっとだけ時間の流れの違いを感じられる。

  • ブータンは以前から気になっている国の1つで、
    この本は装丁のうつくしさから気になっていた1冊でしたー

    GNPより国民総幸福量(Gross National Happiness / GNH)を重視して、その値が非常に高いとされているブータン。

    でも、ネパール人難民問題や近代化によって
    様々な文化に触れることによって生じる摩擦。
    そこから生まれる小さな犯罪や、自己中心的な考え。
    そういう問題は少なくとも抱えている。

    そして、日本の原風景に出会えるというブータン。

    でも、私たち20代くらいの人間には
    懐かしさはそう感じないのかもしれない。
    だって日本の原風景を見たことがないから。
    それでも、なんかみんなが(犬までもが!笑)ニコニコ笑って
    幸せそうな生活を送っているという国に
    惹かれるのは人間として普通のことなのかもしれない。

    日本のように、よくも悪くも近代化してしまった国は
    ブータンのような国にはもうなれないと思う。
    けど、その精神や生き方、暮らし方は学ぶべき点は多いんだろうな。

    一時間くらいで読めて、写真もたくさん収録されていて
    ブータンがまた身近に感じる1冊。

  • 基本的にブータン讃歌といった感じのエッセイ。やはり受動的にすべてを受け入れるような姿勢の文章は読みごたえに欠ける感あり。著者が「あとがき」でも謙遜気味に述べている通り、文章よりも写真のほうが面白い。家の壁面に描かれたポーの前で、PPくらいの女の子が満面の笑みを浮かべている写真には笑ってしまった。

  • 廣東語では、不丹。
    ブータンなんて、ちっとも知らなかったのです。
    かの方たちが結婚式をするまでは…。

    興味津々度NO1のブータン。
    いつか行ってみたい国NO1のブータン。
    国民総幸福量NO1のブータン。

    近代化が激しいそうです。
    どうかかわらないままのブータンでいて。
    いつか訪問するまでは…。

  • 行ってみたい。
    でも、この国の行く末は、どうなるんだろう。
    このまま、GHP思想を守りとおせるのだろうか。
    守って欲しいな。
    失ってからでは遅い。
    失う前に気付いているこの国は素晴らしい。

  • 国民総幸福量を提唱して近年注目されているチベット最後の王国ブータンを25年も前から訪れていた元テレビディレクターによる見聞記。
    おおらかなブータンの風俗が紹介され、興味深い。
    ブータンはよく昔の日本に似ていると言われるが、確かに柳田国男の紀行文と通じるものがあるな、と思った。西洋の思想がまだ流入していない農村の暮らし。
    もちろん最近では国外の情報も入り変化が始まっているという。その変化を外にいる人間が嫌がる資格はないし、傲慢だ。
    けれど掲載された写真の中で印象的なのはやはり25年前に撮られた物だ。
    勝手だなぁと思う。
    著者自身も自責を込めながら述べているが、カメラを構えた観光客を自分も同じ立場なのに嫌だなと感じてしまう身勝手さが私たちにはある。
    ブータンは一度行ってみたい国だけれど、私が訪問することには様変わりしているかもしれない。
    今やこれから訪れたのでは見られない、変遷の前と始まりを記した貴重な体験記だ。
    ブータンの習俗を先進国と比較してはブータンに軍配をあげたり、国外政治についてもブータンをすべて是とするあたりはどうかなと思ったけれど、問題も抱えた今のブータンを知るにはちょうどいい一冊だ。

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著者プロフィール

1947年、神奈川県生まれ。早稲田大学理工学部卒業。登山家、元テレビ朝日ディレクター。NPO法人Earth Works Society代表。K2西稜初登攀、ラカポシ北稜発登攀などの記録を持つ。南米ギアナ高地、パタゴニア、チベット、ブータン、パミールなどの秘境番組を製作。著書に『ドルポ ネパールヒマラヤ最奥の聖地』(七賢出版)、『辺境へ』(山と渓谷社)などがある。

「2011年 『サンガジャパンVol.7』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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