たやすみなさい (現代歌人シリーズ)

著者 :
  • 書肆侃侃房
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本棚登録 : 1184
感想 : 58
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  • Amazon.co.jp ・本 (144ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784863853805

感想・レビュー・書評

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  • わたしにとって世界一の歌集。
    装丁ももちろん内容も全てがやさしくて勇敢で本当に好きです。
    31字にはめ込んでつくった詩というより、気持ちや考えていることを書き出したら偶然31字だったのではないかと思えるくらい自然で、等身大で、美しい。
    中には、(まだ)わたしにはその情景や心理が心からは分からない詩もある、だからこれからも読む。気に入っている詩も、生きていくうちに自分の中でイメージを鮮明にしたい詩も、これからも読みます。
    短歌で泣いたのは初めてでした。
    (昨年夏に購入)

  • 初めての詩集。
    詩を読むのが少し好きになった。
    他にはどんな楽しみ方があるのか、きになるな

  • 不思議と情景が浮かんだり、
    なんとなくやさしい気持ちになれる一文がたくさんつまってます。

  • たやすくねむれますように。ってすごくいい!

  • 過ぎ去った時間の合間をなめらかに縫ってくれるような本。
    あの情景が、あのざわざわした心が、また沸き立ってくるような。

  • 日常のなかの、別に覚えておくほどでもない、けれどなにか他とは違う色を放った感情を思い出させてくれる短歌?詩集。短歌だとしたらこんなにも字余りやはみ出しがあってもよいのだとびっくりするのもあった。


    好きだったもの
    たやすみ、は自分のためのおやすみで「たやすく眠れますように」の意

    リビングにつけっぱなしの笑点とわたし思いの母の泣き声

    パーカーの絵文字をさがすパーカーが届いてうれしい気持ちのために

    並の服屋で流れてきたイントロがその場かぎりで泣けそうにいい

    何も起こらない映画を見るように降りない駅の眺めを愛す

    あの世にも家電量販店はあって光回線の勧誘も居る

    良かったひとを良く思えなくなっていく気持ちを白湯の喉ごしで消す

    ねむくなるとねむいにおいになる犬のねむいにおいをかぎながらねる

    しろたえのふとんのなかでとびきりの宇宙遊泳みたいな二度寝

    ローカルのテレビニュースのおしまいに流れる夜景、来世でしょうか

    抱きしめるのにちょうどいい電柱がこんなにあって誰も抱かない

  • お気に入りの短歌に付箋付けてたら、貼りすぎて分厚くなった
    『好きだった曲を好きなまま歳取っておんなじ歌詞になんどでも泣く』

  • 「すきな作家の新刊をお気に入りの本屋へお気に入りのサンダルで」

    「ミスド」が何回か出てくるのが好き。イラストもかわいい

  • 911-O
    詩歌・古典コーナー

  • 倒れないようにケーキを持ち運ぶとき人間はわずかに天使

    この短歌から著書に辿り着いたのですが、ほっこりした気持ちになれたり、でも少し哀愁を感じさせるような歌でいっぱいです

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著者プロフィール

一九八〇年大阪府生まれ。歌集に『サイレンと犀』『たやすみなさい』『音楽』『うれしい近況』。共著に『玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ』『今日は誰にも愛されたかった』。がんサバイバー当事者による、闘病の不安に寄り添う短歌集『黒い雲と白い雲との境目にグレーではない光が見える』を監修。

「2023年 『現代短歌パスポート2 恐竜の不在号』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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