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- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784865641660
感想・レビュー・書評
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サンガジャパンでお金の特集が組まれるとは意外でしたが、当然ともいえるのかもしれません。
今の世は、皆、お金のために生きているといっても過言ではない世界。
商品と交換可能な価値を持つお金は、あればあるほど幸せだというイメージがついています。
しかし、本当に幸せとお金が比例するかというと、そうではありません。
お金が幸せのバロメータになっている反面、お金で不幸になり、身を持ち崩する人も大勢います。
振り回されずにいたいと思っても、お金がないと生きていけないのが事実。
根深い問題です。資本主義と仏教の幸せが折り合うところはあるのでしょうか。
収録された寄稿はどれも、仏教の立場に立ったお金と人の関わりについての考察を巡らせており、興味深く読み込めました。
中でも「お金はほかのものと違って自然に反している」という意見に注目しました。
どんなものでも古くなって朽ちるのが自然の理なのに、お金は腐りません。
いくらでも貯められるために、富が集まる人ができ、貧富の差が生まれ、その結果、社会の構図がお金を中心に組み立てられていくということ。
たしかに「ものを貯める」という行為自体、仏教の生き方とは相入れないものですね。
現在では、お金を介さずに、サービスの交換をし合う制度を実験的に導入している取り組みもあるとのこと。
お金に縛られない、新しい向き合い方が模索されています。
『はっぱのフレディ』が仏教の諸行無常を表現しているというのは意外でした。
今度読み直してみようと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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