- Amazon.co.jp ・本 (185ページ)
- / ISBN・EAN: 9784872332810
作品紹介・あらすじ
1992年、高層住宅の11階から飛び下り自殺し、24年の短い生涯を終えた漫画家・山田花子。いまだに熱狂的なファンを持つ彼女が、死の直前まで書き記していた日記が存在した…。
感想・レビュー・書評
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奈良に行く前にお供に選んだ一冊
以前読んだことがあったのだけれど
今回105円だったのでもう一度買った
105円でなければ多分買わなかったと思う
彼女の作品は少しだけリアルタイムで読んでいた
それほどメジャーな作家ではなかったことは確かだけれど
それなりに知られていて評価もされていた気がする
漫画も描けて
バンドもして
文章力もあって
彼もいて
嫌な思いをしながらもバイトを続け
自分よりよほどマシに思えるが
彼女は死を選び
自分は彼女が死を選んだ年齢をとっくに過ぎたがまだ生きている
彼女が何故死を選んだのか
何故そこまで自分を追い詰めてしまったのか
この本を読んでも自分にはわからない
「わからない」
それが自分と彼女の差なのだと思う
山田花子さんの感受性、ものごとの捉え方、またお父様の分析力には驚いた
彼らに比べたら自分なんか目を閉じて生きているのと同じだ
でも、だから未だに生きていられるのかもしれない
心に残った文章
私は前向きに生きてきた人だったので、誰でも努力すれば、人並みに仕事をこなすことはできるし、生きていくことぐらいはできると考えてきた。
しかし、由美の日記をつぶさに読んで初めて、特に心身に障害はなくても、この世ではいくら努力しても、生きていき難い人達がいることを知った。
無責任だし残酷なことかもしれないけど生きていて欲しかったなと思う
多分この本はブックオフに持っていくだろう
また何年後かに105円で出会ったら買うかもしれない詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
■序文と跋文にあるご尊父の手記は非常に感動的。故人にとって自分は偽善者だったとの告解には強く胸を打たれた。
■本文は、山田花子の日記を編集して載せただけのもの。自己嫌悪と他者攻撃をくりかえす彼女の感情のメーターの針は、つねに極大から極小へ振り切れている。
■しかし、本書に載せられた彼女の作品の一部(図版)があまりにも少ないのは残念。ご尊父は「(むすめは)何故か多くの人々に強烈な印象を与えた」と書いているが、そんなの全然不思議ではないのだ。前回ぼくの紹介した『彼女図鑑』で紹介される99人の、非常にうまくて何の個性もないイラストと見比べたらいい。山田花子の画は返しのついた棘のように、見巧者の心臓に突き刺さる。彼女の残した作品をせめて数編でも載せていてくれたら、なぜ山田花子がいまだに「強烈な印象を与え」続けているのか一目瞭然だったのに。 -
自分の頭の中を言葉や絵で表現できるのってすごい。
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タイトル通りの自殺直前の日記だけでなく、以前の日記や本人が書いたメモ、ご両親の手記や、生前の友人からの手紙等も掲載されている。山田が尊敬してやまない、根本敬、蛭子能収からのコメントもあるともっと良かったと思う。日記やメモから、山田花子にとって現世がいかに生きにくい場所であったのかがひしひしと伝わってきて、痛い。今更遅すぎるかもしれないが、ご冥福を祈り合掌。
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自殺した漫画家、山田花子の自殺直前の日記と、「家族」「友人」「恋愛」などの様々な観点から彼女の人生観についてまとめたもの。
ネガティブな文がつらつらと書かれているが、平易な文章で書かれているのでさっと読むことができる。「完全自殺マニュアル」のような生々しさもない。 -
壮絶というか・・・。こんなふうに生きていたら生きるのがつらいと感じた。でも理解できる部分もある。
2008読了 BOOK OFF¥105 -
読まないほうがいいかも。
体力がいります。 -
世の中には気付いちゃいけないこと、
考えちゃいけないこと、見ちゃいけないモノ、
たくさんあります。
彼女はそういうことに気付いてしまいました。
弱い人間が世の中のすべてを公式化しようとすると
ものすごく嫌な結論ばかりになっちゃうのです。
そりゃ、死にたくもなりますって。
私のココロの先輩。