なぜ、親は「正しさ」を押しつけてしまうのか? (ちいさい・おおきい・よわい・つよい No.128)
- ジャパンマシニスト社 (2020年10月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784880499284
作品紹介・あらすじ
はじめに
異なる時代、異なる身体を生きている親子へ
熊谷晋一郎(小児科医/〈ち・お〉編集人)
異世代対談
こどもの歩みに、親はどうかかわるか
―導くもの・導かれるものだった立場から
山田 真(小児科医/〈ち・お〉編集協力人)
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熊谷晋一郎(小児科医)
1 親子の出会いと向きあい方
コラム①
親がしてくれたことで、「これはよかった」と思うことは?
答える人/熊谷晋一郎
2 「お母さん」はどうふるまうか
3 「大人のまなざし」でこどもを分断しないために
コラム②
「母の出番」「父の出番」があるとしたら、どんなとき?
答える人/山田 真
4 こどもの学校や進路を選ぶとき
5 親や周囲が「よかれ」と思うことをする前に
コラム③
普通学級で過ごしたなかで、いちばんの思い出は?
答える人/熊谷晋一郎
対談のあとで①
まずは「スタンスのちがい」を認めあうことから
熊谷晋一郎(小児科医)
対談のあとで②
母の望む人生を歩んだ私が、子育てで心がけたこと
山田 真(小児科医)
解説
親の「よかれ」を考え直すヒントに
内田良子(心理カウンセラー/〈ち・お〉編集協力人)
Chio通信(連載ページ)
(もくじより抜粋)
感想・レビュー・書評
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熊谷さんの講演で「障害者」を「健常者に近づける」ための訓練の話は知っていたが、リハビリの実態、周囲の思い、ボランティアの個人差、親の立場などは、本書を読んで初めて「そうなのか!」と思った。
つい最近、綾屋紗月さんのオンライン講演も聞いたが、このお二人のように「当事者研究」をもっと進めていく必要があると実感した。
とか書きつつ、発達障害の診断がついてから数年経つ二十代後半のうちの息子は、自分で情報を集める気がまるでない。
その辺の話題をふるだけで不機嫌になるので、まだ受け入れ切れていないのかもしれないが・・・詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
障害児の子を持つ医師と、自らが生まれながらにして障害を持つ医師の2人の実体験の中で、親や大人の価値観だけで判断するのではなく、子どもの考え、意思を尊重することが大切という忘れられがちな至極当然の内容が、鮮烈に書き記されている
経験によって作られた自らのフィルター越しに無意識に身の回りを見て判断している点を自覚し、そのフィルターが本当に正しそうなのか、知ったような、わかったような気持ちになって決めつけていないか、常に自問自答することが必要なのかなと感じる
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自責ではなく、社会に訴え社会を変える