- Amazon.co.jp ・本 (530ページ)
- / ISBN・EAN: 9784881359938
感想・レビュー・書評
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[出典]
経営リーダーのための社会システム論
宮台 真司, 野田 智義
P.191詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
CODE―インターネットの合法・違法・プライバシー
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【内容紹介】
装幀:アピア:2
形式:書籍
発売日:2001年03月27日
ISBN:9784881359938
価格:本体2,800円+税
仕様:A5・504ページ
分類:一般書
レッシグが「規制」の四側面としてあげるのが法律、規範、市場そしてコード(アーキテクチャ)だ。法律は法律。規範は、社会やコミュニティの不文律。市場はものの値段を通じてふるまいを規制する。そして、「鍵をかける」「柵をつくる」という物理的な障壁も、人のふるまいを左右する「規制」として機能する。すべての規制は、この総和として存在する。レッシグは、すでに来る21世紀の、完全な管理のツールとなるインターネットを予見して本書を書いている。 山形浩生 ――訳者あとがきより
<http://www.shoeisha.co.jp/book/detail/9784881359938>
【目次】
献辞 [iii]
目次 [iv-v]
日本語版への序文 [vii-ix]
序文 [xi-xviii]
第一部 規制・制御できるということ 001
第一章 コードは法である 003
第二章 サイバー空間からのパズル四つ 015
境界線
統治者たち
ジェイクのコミュニティ
かぎまわるワーム
主題
規制可能性・規制のしやすさ
コードによる規制
競合する独立主権
隠されたあいまいさ
第三章 現状主義 043
サイバー場所:ハーバード大学VSシカゴ大学
第四章 コントロールのアーキテクチャ 053
アイデンティティと認証:実空間での例
アイデンティティと認証:サイバー空間
アイデンティティと認証:規制の可能性としやすさ
同定のアーキテクチャ
暗号:機密性VS認証
商業のためのコントロール
第五章 コードを規制する 077
アーキテクチャを規制する
電話
電話:パート2
テープ
テレビ
暗号
骨抜き
証明と規制のしやすさ
東海岸コードと西海岸コード
ID有効世界の規制
第二部 コードとその他規制するもの 109
第六章 各種のサイバー空間 113
空間の価値観
サイバー場所
AOL(America Online)
Counsel Connect
LamdaMOO
.law .cyber
なぜアーキテクチャが問題になって空間に差が出るのか
コントロールのトレードオフ
第七章 なにがなにを規制するか 153
点の一生
政府と規制手段について
間接的な手法の問題
その先にあるもの
第八章 オープンコードに見る限界 179
ネット上のコード
ネット上のコード小史
ネット上のコードをオープンに
オープンソースの規制
いきつくところ
第三部 アプリケーション 197
第九章 翻訳 201
第一〇章 知的財産 219
著作権の終焉を告げる各種の報告について
法が救いに
サイバー空間における知的財産の未来
財産・所有物保護の限界
公法を私法で置き換える
不完全性からくる匿名性
完成がもたらす問題
選択
匿名性
コモンズ(共有地)
第一一章 プライバシー 255
法で保護された空間
電子メール
ボイスメール
ビデオ
電話
負担最小化のためのプライバシー
尊厳としてのプライバシー
実態(Substantive)としてのプライバシー
プライバシーの根拠を選ぶ
制御された利用
解決策
検索・操作可能:コードの力と手続きの約束
モニタリング:財産を通じた解決案三つ
プライバシーの比較
第一二章 言論の自由 297
言論を規制するもの:出版
言論を規制するもの:アクセス
言論をゾーンに区切るアーキテクチャ
言論をフィルタリングするアーキテクチャ
言論を規制するもの:流通・配布
言論の教訓
第一三章 間奏 337
第一四章 独立主権 341
空間の独立主権
第四部 対応 383
第十五章 われわれが直面している問題 387
法廷の困ったところ
立法の困ったところ
コードの困ったところ
第十六章 対応 405
司法の対応
コードに対する反応
民主主義の反応
第十七章 デクランのわかってないところ 423
補遺 [429-437]
訳者あとがき [439-448]
本書の概要 439
「規制」とインターネット 440
民主主義の将来 444
本書の意義(個人的に) 445
謝辞(二〇〇一年二月二三日 ワシントンDCにて 訳者代表 山形浩生) [449]
注 [1-52]
索引 [1-7] -
この人、大統領選に立候補するんだってねえ。しかも掲げる政策は1個だけで、これを達成したら引退するとか。
こういう面白い本かける人は考えることが違うね。個人的に現在の著作権の諸々はいびつであると思うので、頑張ってほしい。 -
クリエイティブ・コモンズとは何なのか。
それを何故作るべきなのか、作ったのか。
一定のラインまで普及しているライセンスのスタイルであるクリエイティブ・コモンズを作った理由や、作るべき理由など -
意訳&勝手に造語しすぎじゃないでしょうか?山形さん。
続刊『コモンズ』 http://booklog.jp/users/donaldmac/archives/4798102040 との併読がおすすめです。
そっかー、この本出てからもう10年近く経つんですねぇ…ミレニアムは遠くなりにけり。
文中に登場するプレイヤー企業は随分様変わりしてしまいましたけれども、「情報・通信ってこう扱うべきだよね」の理念は含むところがいまだ多いです。
今読み返すと、ちょっと冗漫かもしれません。英語が読めるなら原書のほうが明解でオススメです。 -
法学者が描くインターネットのありようは、徒にその危険性を書き連ねるのでもなければ、無批判に豊かな可能性を描いて見せるのでもなく、そのコードによって構築される世界がどのような価値観に基づいてデザインされるべきか、という本質を問う内容だった。
コードは黙っていれば管理しやすい方向に動いていく。そこではこれまでの法で保存されてきたグレーな領域は白か黒に振り分けられる。インターネットが爆発的に広がっていく世界では、そういった不完全性に価値を見出し、不完全性を保存するようなコードを構築するのか、という判断を私たちは迫られていた訳であるが、現状はレッシグの杞憂していたごとく管理の方向に進んでしまった。
だからといって1999年に書かれた本書の価値が2010年の現在失われてしまった訳ではなく、むしろ改めてその本質について何度でも立ち返るべきだろう。そのくらい本書はインターネットに対する基本的かつ本質的な視座を与えてくれると思う。良書。 -
卒論のために読んだ本だけれど、これは面白かった!アカデミック文体でないためか読みやすいですし、内容も興味深い。だって、ここで懸念されていた問題のいくつかは、既に現実となってしまっているから。続く「コモンズ」よりも先に第3作目の「Free Culture」が手に入ったので今はそちらを読書中。
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未読(だけど必読書だよねきっと)