悪魔の新・農薬「ネオニコチノイド」―ミツバチが消えた「沈黙の夏」

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  • 三五館
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784883204328

感想・レビュー・書評

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  • 以前からこのネオニコチノイドは 気になっていた。
    ので 読んでみました。

    農薬の危険性の警鐘は
    レイチェル・カーソン著の「沈黙の春」で 
    50年も前に鳴らされていた。
    にもかかわらず どんどん 強い農薬が開発されていっている。

    ネオニコチノイドの怖いのは
    なんと半径4KM以上にも影響があるという事。
    しかも 無味無臭というので 何処で使われているのか 自己防衛ができないのです。
    人は勿論 虫たちへの影響は 凄い。
    神経系の毒なので 人体 特に子供に心配である。

    ネオニコチノイド は 名前にも 入っているけど
    ニコチンがもととなって 開発されたものである。
    その威力は 植物のみではなく 土に深く浸透して 土も汚染してしまう。

    ミツバチの神経系が 人とそっくりだそうです。
    このネオニコチノイドによって
    ミツバチの神経系がやられてしまうという事は
    人の神経系もやられてしまう 可能性があるという事なのです。

    空気の中にある毒は 解毒されずに体内に広がってしまうそうです。
    食べ物とかから摂取される 毒は解毒されるそうです。
    だから 農薬の空中散布は とても恐ろしい事を引き起こすようです。
    農薬散布の時期には 具合の悪くなる 子供たちが沢山病院に行くという事が明らかになっています。

    ミツバチの死骸から ネオニコチノイドが発見されても
    国などが 動かなかったそうです。
    フランスでは ネオニコチノイドは禁止されたというのに。
    日本は 緩いみたいですね。

    ネオニコチノイドの薬には ミツバチのいる地域には散布はしてはいけないと記載されているようだけど 実際に稲作の人は ミツバチの 有無は知らない。
    稲作で カメムシが吸ってしまうと お米が斑点になると 米のランクが下がってしまうので 農家さんは カメムシ予防の為に ネオニコチノイドを散布しないといけなくなる。
    が この 農薬は ミツバチや 他の有益昆虫にも悪影響を及ぼす。

    減農薬をすすめた為にこの劇薬であるネオニコチノイドが普及してしまったそうです。
    農薬を全くゼロにするのは 難しいのですが ピレスロイドというのが 安全なものというので これからは そちらを普及していって欲しいですね。

    海外の資料。ネオニコチノイド系の
    イミダクロプリド 実験動物は 神経系が冒されて呼吸困難、体重低下、けいれんなど 長期にわたると 甲状腺機能障害となる。
    流産が増えたり 低体重の仔が増える。
    遺伝子の損傷が見られる。
    鳥類は卵の殻が薄くなる。など 沢山のデータが得られている。

    さらに これらの農薬は 洗い流せないし 農作物の中に残る。
    水田などの水の中に残るので その水を飲んだ ミツバチなどが死んでしまう。

    そして 農薬にじは この薬品の他にも添加物があって それを加える事によって 毒性が強まる。
    ミミズが死んでしまう。
    益虫も死んでしまうので 逆に益虫に殺されなくなるので 害虫が増える事になる。

    フランスでは使用禁止になっている。
    ミツバチの大量死が発生した時 養蜂家らは 原因を探した。
    そして ネオニコチノイドが原因と突き止めて訴えたが
    なんと 農業省と 農薬会社との 癒着で 裁判などではなかなか思いが伝わらなかった。
    が正義感のある 司法官の お陰で 農薬会社の 不正などを見つけ出し
    最終的には 全面禁止へとなったのだ。
    10年もかかったそうだけど そういう事例があるにもかかわらず
    日本で 許可されているのが 信じられない。

    日本では 最近は 無人のラジコンヘリなどでの 
    農薬散布が広まってきたが それだと 近隣の無農薬の畑などにも撒く事になってしまう。それを 阻止するために 戦ったオーガニックファーマーの松澤さんという人がいて 長野県上伊那地区では 散布を止める事ができた。

    これに引き続くように
    EU圏でも 空中散布中止が広がっていき
    群馬県でも中止を打ち出した。

    農薬以外でも 効き目があるものがある。
    石灰、 酢殺菌 、海水殺菌、木酢液 ハーブ、 天敵農法
    光農法、 酵母農法 、 米ぬか防除  散水防除 天ぷら廃油、 マシン油 
    など 色々代用品もあるようです。

    この本の発行が2008年ですがその時点で
    農水省の人は フランスで禁止された事を知らなかったと書いてありました、
    流石に 今はご存知とは思いますが。。。
    そして 農水省の天下り先は メーカーですので 規制を厳しくするのは
    まだまだ かかるかもしれませんね。

    とは言え
    日本各地で 頑張っている人もいるので そちらに 期待したいですね。

    ミツバチが元気よく飛んでいられる日本になって欲しいですね~~

  • 米国で起きたCCD(蜂群崩壊症候群)の原因がバイエル社が製造販売するネオニコチノイドという農薬なのか?日本の養蜂業で生じた問題も同じなのか?
    現象から語る面が多いなと。

  • wikipediaで「蜂群崩壊症候群(CCD)」を調べてみると、どんだけ書くんだよ、くらいの情報が書かれている。
    要約すると、原因はまだ不明。
    この本は農薬と決め付けているが、そこに至る推論は少々弱いと言わざるを得ないが、有力な説ではあると思う。
    農薬問題の提起という意味では面白かったよ。
    ただね、癒着だの利権だのについてなんの証拠もないまま感情的に書いているようでは信憑性はダウン。

    後日、たまたまTVをつけたらCCDの特集がやってたので見た。
    その特集によれば、ネオニコチノイドの説に触れた際には「生きている蜂にもネオニコチノイド農薬の残留濃度が高いものがいる」ということでやはり決定的な説にはなり得ていないらしい。
    次に出てきた説が長距離移動によるストレス説だけど、これも反証がある。
    そして最後に岡山だかどこだかの山奥で養蜂を営む老人への取材で、周りで農薬も使ってないし移動もしていない。でも50年以上やっててこんなことは初めてだという大量死が起きている。
    結局原因不明、というのがその番組の結論だった。
    そして最後にアインシュタインの言葉を紹介。
    まぁいいんだけど、アインシュタインの言葉の意味をもう少し突っ込んで欲しいな。

  • ごめんなさい・・・非常に稚拙な本だと思います。環境問題を常にモニターしているとのことですが、初めてネオニコチノイドを知ったというのはいかがなものか?全文の流れの中で整合性の取れていない記述や事実誤認がチラホラ見受けられます。学生のレポートでももう少し上手な引用とまとめができると思います。話題便乗の魂胆が見え隠れする。結局、著者が言いたかったのは気の合う養蜂家と友達になれたということでしょうか?それとも「沈黙の夏」と書きたかっただけ?

  • 悪魔の新・農薬「ネオニコチノイド」―ミツバチが消えた「沈黙の夏」
    船瀬 俊介
    三五館(2008-05)

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著者プロフィール

医療ジャーナリスト。1950年、福岡県生まれ。九州大学理学部中退、早稲田大学第一文学部卒業。学生時代から消費者・環境問題に関心を抱く。日本消費者連盟スタッフとして活動の後、1986年、独立。以来、精力的に執筆、評論、講演活動を行っている。毎日の習慣、「筋トレ」をかかさず73歳という年齢ながら驚異的に若いマッチョな肉体を誇る。主な著書に、『買ってはいけない』(共著・週刊金曜日)、『あぶない化粧品シリーズ』(三一書房)、『できる男は超少食』『10年後、会社に何があっても生き残る男は細マッチョ』(以上、主婦の友社)、『年をとっても ちぢまない まがらない』『老人病棟―高齢化! こうしてあなたは“殺される"。』『まちがいだらけの老人介護―心と体に「健康」をとりかえす82の方法』(以上、興陽館)、『未来を救う「波動医学」』(共栄書房)などがある。

「2023年 『[新装・普及版]60(カンレキ)すぎたら本気で筋トレ!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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