tailsoupさんの感想
2016年9月26日
上下巻とも大きな活字で、最近小さな文字を読むのが辛くなった者としてはありがたい上下巻でした。 上下巻とも、親と子どもがそれぞれ持っている人生とお互いに向けてのメッセージのようなものが盛り込まれた筋立てであり、親から見た子どもや、子どもから見た親の事を綴った物語です。 男親と娘や、親から見た子どもとおばあちゃん、離婚した父母を見つめる子、さまざまな家族の事が書いてあり、その心の動きなどが詰め込まれている。 文字の大きさも、内容も読むのに苦にならない重松清さんの短編小説集というところです。
重松清 1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。91年『ビフォア・ラン』でデビュー。99年『ナイフ』で坪田譲治文学賞、『エイジ』で山本周五郎賞、2001年『ビタミンF』で直木三十五賞、10年『十字架』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『流星ワゴン』『疾走』『その日のまえに』『カシオペアの丘で』『とんび』『ステップ』『きみ去りしのち』『峠うどん物語』など多数。 「2023年 『カモナマイハウス』 で使われていた紹介文から引用しています。」