文体練習 (レーモン・クノー・コレクション 7)

  • 水声社
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感想 : 23
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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784891768676

感想・レビュー・書評

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  • コンセプトは理解出来るけど、日本語(他言語)への翻訳は限界がある。クノーの場合、笑いの要素も大事なんだろうけど、何か笑えない翻訳でした。

  • 途中で飽きちゃった。

  • ひとつの短い文章を99通りの文体で、文字通り「文体練習」していくという内容。
    書き方(文体)によって、こんなに幅が出て、受け取り方も違うんだな、と実感。
    バッハのゴールドベルク変奏曲のように思えた。

  •  1つの物語を、99の文体で書き表した本。1つにつき1ページから3ページ程度です。
     書くのはもちろんだけど、翻訳するのも、本にするのも楽しそう。タイトルから挿絵までいろいろと遊び心がある。
     そして「文章だけでものすごい可能性がある」と感じた。

     うん。百聞は一見にしかず、一度読んで見ると面白いです。

  • あるひとつの何でもないエピソードを99の文体で描写するというもの。原文も読めたらもっと仕掛けに気付いて愉しさ増すだろうなぁ。特に好きなのは「イギリス人のためにiggy lease Jean no team may knee 」「短歌」「集合論的に」など

    眺めても読んでも声に出しても面白い。こういうことを本にして出版する方もお金だして買う方も、なんか平和で豊かというか気持ちに余裕があるなぁと思った。

  • 出た新訳!読みたい読み比べたい。。。

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    「何の変哲もない一つのエピソードを99通りの文体で書く、ただ、それだけ。
    クノーの代名詞ともなったロングセラーが、新訳で生まれ変わる!
    ウンベルト・エーコが自ら翻訳するほど愛し、イタロ・カルヴィーノは
    「それ自体で独自のジャンルを構成する作品」と評し、
    ウジェーヌ・イヨネスコがこれと同じ試みをしたいと切望した、クノーの出世作。

    「ここには、練習が99個あります。フランス語のさまざまな様式や、
    レトリックの文彩や、それにめっぽう文学的なジャンルなどを使いながら、
    おなじひとつのささいな出来事がちがったふうに語られてゆくのですが、
    当の出来事ときたらほとんど小話の、それも下書き程度のものでしかないのです。
    この本には序文もなければ結論もありません。お読みになられた方は、
    まだまだもっと違うやつだってぽんぽん思いつかれることでしょう。
    ぞんぶんにやってみるといいのです。こころのおもむくままに」——レーモン・クノー

    日本ウリポ史上、最大の新シリーズ、第九回配本!」

  • 文体によって小説の伝わり方や印象が違ってみえる。
    混んだバスに乗っていると、奇妙な帽子をかぶった男が、悪態をつきつつ空いた席に座った。その2時間後に広場で、その男をまた見かけた。その男は連れの男といて、服装について話していた。
    っていう内容を、100ほどのテーマ・文体で書きわけている。

    原文がフランス語で、和訳は難しいだろうなぁと思われる部分もあった。
    語感や視覚的な面白さもあり、絵本的な楽しみというか、テンポよく読める。

    文体がある程度、小説を規定する。ってのを感じた。
    坊ちゃんが丁寧語で書かれていたら、小説のもつ勢いは半減するだろうし、逆に、こころがで江戸っ子風に書かれたら、ずいぶんコミカルで軽い印象を受けるだろう。
    文体とテーマがかみ合ってないと説得力やリアリティが生まれてこない。
    心に響く偉人の名言は、誰が何を言っているのかが重要であって、名も知れぬ人が同じ言葉を使っても届いてはこない。
    だから小説家っていうのは、自分のもつ文体を磨いて鍛える必要があるのだろうな。

  • 声に出して読むとまた面白い。童心に帰ったようになる。フランス語から日本語に訳す際の苦労は、本編に対する解説のページ数の割合が物語っている。フランスでは教科書教材にもなっているそうだが、日本でも例えば文豪の文章を書き換える、という国語の授業中があったら、文法の時間も楽しめるのではないか。

  • ・99の文からなる短文集

    ・99の文はそれぞれ異なるレトリックが用いられている

    ・創作で様々な文を書く時の参考になりそう

  • ある一つの文章を、99通りの表現で言い換える本。めちゃくちゃ馬鹿馬鹿しいけれど、なるほど、と思うところもある。ただ、99通りを全て読みたいと思わせる本ではない。

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著者プロフィール

一九〇三年ル・アーヴル生まれ。パリ大学で哲学を学び、シュルレアリスム運動に参加。離脱後、三三年に「ヌーヴォ・ロマン」の先駆的作品となる処女作『はまむぎ』を刊行。五九年に『地下鉄のザジ』がベストセラーとなり、翌年、映画化され世界的に注目を集める。その後も六〇年に発足した潜在的文学工房「ウリポ」に参加するなど新たな文学表現の探究を続けた。その他の小説に『きびしい冬』『わが友ピエロ』『文体練習』『聖グラングラン祭』など、詩集に『百兆の詩篇』などがある。一九七六年没。

「2021年 『地下鉄のザジ 新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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