- Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784891768676
感想・レビュー・書評
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コンセプトは理解出来るけど、日本語(他言語)への翻訳は限界がある。クノーの場合、笑いの要素も大事なんだろうけど、何か笑えない翻訳でした。
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途中で飽きちゃった。
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ひとつの短い文章を99通りの文体で、文字通り「文体練習」していくという内容。
書き方(文体)によって、こんなに幅が出て、受け取り方も違うんだな、と実感。
バッハのゴールドベルク変奏曲のように思えた。 -
1つの物語を、99の文体で書き表した本。1つにつき1ページから3ページ程度です。
書くのはもちろんだけど、翻訳するのも、本にするのも楽しそう。タイトルから挿絵までいろいろと遊び心がある。
そして「文章だけでものすごい可能性がある」と感じた。
うん。百聞は一見にしかず、一度読んで見ると面白いです。 -
あるひとつの何でもないエピソードを99の文体で描写するというもの。原文も読めたらもっと仕掛けに気付いて愉しさ増すだろうなぁ。特に好きなのは「イギリス人のためにiggy lease Jean no team may knee 」「短歌」「集合論的に」など
眺めても読んでも声に出しても面白い。こういうことを本にして出版する方もお金だして買う方も、なんか平和で豊かというか気持ちに余裕があるなぁと思った。 -
文体によって小説の伝わり方や印象が違ってみえる。
混んだバスに乗っていると、奇妙な帽子をかぶった男が、悪態をつきつつ空いた席に座った。その2時間後に広場で、その男をまた見かけた。その男は連れの男といて、服装について話していた。
っていう内容を、100ほどのテーマ・文体で書きわけている。
原文がフランス語で、和訳は難しいだろうなぁと思われる部分もあった。
語感や視覚的な面白さもあり、絵本的な楽しみというか、テンポよく読める。
文体がある程度、小説を規定する。ってのを感じた。
坊ちゃんが丁寧語で書かれていたら、小説のもつ勢いは半減するだろうし、逆に、こころがで江戸っ子風に書かれたら、ずいぶんコミカルで軽い印象を受けるだろう。
文体とテーマがかみ合ってないと説得力やリアリティが生まれてこない。
心に響く偉人の名言は、誰が何を言っているのかが重要であって、名も知れぬ人が同じ言葉を使っても届いてはこない。
だから小説家っていうのは、自分のもつ文体を磨いて鍛える必要があるのだろうな。 -
声に出して読むとまた面白い。童心に帰ったようになる。フランス語から日本語に訳す際の苦労は、本編に対する解説のページ数の割合が物語っている。フランスでは教科書教材にもなっているそうだが、日本でも例えば文豪の文章を書き換える、という国語の授業中があったら、文法の時間も楽しめるのではないか。
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・99の文からなる短文集
・99の文はそれぞれ異なるレトリックが用いられている
・創作で様々な文を書く時の参考になりそう