- Amazon.co.jp ・本 (60ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894324251
感想・レビュー・書評
-
チェコを代表する劇作家、小説家の描く、郵便局と宛名のない手紙の物語。
無人になった夜の郵便局では、実は不思議な小人たちが働き、遊んでいて。
宛名のない手紙を届けることにしたのは、仕事にやりがいを見いだせず、疲れていた配達人コルババ。
配達の旅を終えた時に、彼が見える世界は変化していた。
藤本将さんの絵が物語の雰囲気にあっていて、チェコを自分の旅したような、生活したような気になれた。
こういう本を読んで、ホッとする。そんな時間もひとには必要だと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
うふふ。
絵が可愛くて、眺めているだけでも微笑んでしまう。
コルババさんという郵便屋さんが、自分の仕事にちょっとだけ自信を無くしてしまった時に出会った、郵便局で働く小人たち。
彼らから大事なことを教わったコルババさんは、少しだけ配達が楽しくなる。
現在では、電話やメールやネットでいつでも繋がれるけれど、
想いを運ぶ郵便のお仕事はとても素敵だし、
私も、ご無沙汰している学生時代の友人に手紙でも書こうかな、なんて思ってしまう。
宛名や切手、差出人すら書かずに投函してしまったうっかり者の若者が書いたお手紙は、小人たちの言うところの「エース」。
うっかりから始まって、このままではすれ違ってしまう差出人と受取人のために、コルババさんは配達に出る。
無事に手紙は届けられるのか?
届けられたなら、そのお返事はどうなるのだろう?
読み終わった後は、やっぱり「うふふ」と心がほどけていくみたいだった。 -
2021.01.22
手紙の中身で数字を決め(どうでもいい内容の手紙は弱く愛がこもっていたり大切な手紙は強い)カードゲームに興じているだけでほっこりしてしまう。かわいい。郵便局の小人たち
ファンタジーと温もりがあってよかった -
ずっと気になっていた作家さんの絵本。とてもかわいらしいお話でした。夜の郵便局のシーンも郵便局屋さんが一生懸命働く様子もすごく素敵でした。車も自転車も何もない時代は、人が歩いてお手紙を届けていた時代があったことを再認識した一冊でした。
-
頭が働かなくて、ボヤボヤしていて何も考えたくないときに、物語の世界に入りたいときに、お薬のように常備しておきたい本だと思う。
訳も秀逸で、郵便局員のコルババさんが運転手のフランチークを見つけ、うれしそうに「きみがあの、切手もはらず宛名も書かず、手紙をポストにほうりこんだ、ばかでまぬけであほなやつ、へたくそ、ぶきよう、うすのろで、どじでへまで‥(省略)お目にかかれて光栄だよ!」と叫んだセリフ、子供に読み聞かせたら嬉しいんじゃないかな。
本書の著者、カレルチャペックのように、本気の子どものための物語で、かわいい絵と共に楽むことができる本が、喫茶店の雰囲気にあっていたらうきうきしそう。 -
絵が素敵。
話はあったかい。かわいい。 -
絵が好きな感じでした。