アイデア大全

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  • フォレスト出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784894517455

感想・レビュー・書評

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  • 古書で購入していた。

    どうにもどうしたらいいかわからない問題、時間が解決するしかないのでは、という問題があったのだが、周りがぎすぎすしたまま過ごすのは辛すぎる、と思うことがあった。

    「問題解決大全」のほうを紐解いてみて、マインドマップ書くか…?と思いつつ、読書猿さんのマシュマロ↓

    https://scrapbox.io/marshmallow-rm/「アイデア大全」と「問題解決大全」を購入しました。ですが、ど

    を読んで、「バグリスト」から手を付けてみることにした。(経過は非公開メモに入れておこう)

  • # 書評☆4 アイデア大全 | 新しいアイデアを生み出すための方法論集

    ## 概要
    新しいアイデアを出すために古今東西で編み出されてきたさまざまな方法論を集めて解説している。

    かなりいろんな分野から選べれており,その方法論の出典を掲載し,簡単なイラストを用いてわかりやすく解説している。

    これだけあれば,知らない方法や参考になる方法が1個2個は見つかるし,それが見つかるだけでも読む価値はあるだろう。

    アイデアを出すのはけっこう面倒くさい作業で,普通の人はぱっと思いついたことだけで終わるだろう。コンサルタントやクリエイティブ系仕事をしている人の場合,アイデアが重要となる。そういう人たちが新しいアイデアを出すための参考にするのがよいだろう。

    ## 参考
    > ### p. 135: 19 問題逆転
    > 1. 問題や課題や既存のアイデアを言葉で表現する。
    > 2. 言葉にした問題の一部を非定形や対義語に置き換えて <逆転> する。
    > 3. 裏返した問題についての <逆転的解決策> を考える (他の技法を使う)。
    > 4. <逆転的解決策> がいくつか出せたら、(一部変更して) 元の問題の解決に使えないか考える。
    > 5. 4. でできた解決策が使えるかどうか確かめる。

    逆転裁判ででてくるような逆転の発想を使っていた。失敗を人工的に作り出ることで,発想の幅を広げるというのは面白い考え方だった。

    > ### p. 156: 22 ヴァーチャル賢人会議

    頭の中に偉人や賢人を招いて仮想的な会議を開くという考え方が面白かった。自分が尊敬する人物であればどう考えるか?というのを考えることで,今までで違う視点が見つかるかもしれない。

    > ### p. 192: 26 さくらんぼ分割法
    > 1. 課題を簡潔に「○○を△△する」または「○○な△△」というふうに2語で表現する。
    > 2. 表現の2語 (○○と△△) について、それぞれの属性を考え、2つの属性に分割する。
    > 3. それぞれの属性について、さらに2つの属性に分割する。これを十分だと思うまで繰り返す。
    > 4 分割してできたたくさんの属性から、好きなようにして組み合わせて新しいアイデアを作る。

    独創的なアイデアは既存のものの今までになかった組み合わせだとよくいわれる。まさに,これを実践するための手法だと感じた。

    > ### p. 253: 35 NM法T型
    > 1. QK (Question of Keyword): 「要するにどうすれば/どうなればいいか?」と問い,課題を端的に一語 (動詞や形容詞) で表現したキーワードを決める。
    > 2. QA (Question of Analogy): キーワードそれぞれについて「(動詞の場合) ○○するもの/(形容詞の場合)○○なものといえば、たとえば何があるか?」と問い掛け、類比する実例を集める。
    > 3. QB (Question of Background): 類比実例のそれぞれについて「そこで何が起きているか?」と問い掛け、背景を探る。
    > 4. QC (Question of Concept): 背景に出てきたイメージをそれぞれヒントにして、「それは何かの役に立たないか?」と問い掛け、課題の解決法を考える。

    ステップが明快でよかった。最後のQCのそれは何かの役に立たないかという前向きな質問もよかった。

    ## 結論
    アイデアを出すためのいろんな方法を知れてよかった。ただし,これを実践するというのはまた話が変わってくる。やるのはけっこう面倒くさい。

    どちらかというと,自分は方法論を知るための教養のための本のように感じてしまった。

    必要になった場合にまた読むことになるだろう。

    パーマリンク: https://senooken.jp/blog/2019/07/10/

  • 私が、ためになった項目のみをピックアップしてみます。

    「エジソン・ノート」
    とにかくひたすら気づいたことをメモする、そして何度も見直しさらにメモを重ねていくというド直球のアナログ手法ですが、先人の実績がその優秀さを物語っています。

    「ランダム刺激」
    サイコロで決めるなど偶然性や偶発性に身をゆだねる発想方法です。自分の発想方法の枠を飛び越えたいときには有効です。

    「セレンディピティ」
    予想外の偶然による発見という意味では、ランダム刺激と似ていますが、明らかな失敗を通じての新たな発見という「偶然の産物」的なものを指すことが多いようです。

    「なぜなぜ分析」
    1つの出来事、事象について「それはなぜか?」という自問自答を5回繰り返す。これで、トヨタの看板方式が生まれました。とはいえ、注意点もあり、複数の原因を幾重にも重ねていくため、見直した時に時系列がわかるように連鎖の内容を記録しておくことが大事。

    「コンセプト・ファン」
    「なぜなぜ分析」を図の形にビジュアル化したもの。

    「問題逆転」
    おとり捜査のように、あえて犯罪の機会をつくり、犯罪の発生を促進する手法。

    「オズボーン・チェックリスト」
    アイデアを9つの観点から変形し、増殖させる手法。(転用、応用、変更、拡大、縮小、代替、アレンジ、逆転、結合)
    本書で例示されたサンプルがわかりやすい。

    「ポアンカレのインキュベーション」
    集中して考える→問題から離れる→ひらめく→再度集中する
    限界に達した解決策も、一度問題から頭を開放することで必要な関連情報をオープンに受け入れランダム刺激にさらされ、認知能力が回復する。

    下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、試行錯誤こそアイデア創出には欠かせない王道のようです。



  • メモ
    ・ランダム刺激をもとに課題と組み合わせて発想する。未知やカオスをおそれない。セオリー外だからこそ可能性がある。
    ・エクスカーション。テーマを決めた後、動物ジャングルなど掛け合わせるカテゴリに合わせてアイデアを組み合わせていく。カテゴリは動物や場所、職業など。
    三列に分け、出会ったもの、アナロジー、アイデアを順に書き出していくなど。
    ・ケプナートリゴーの状況把握。状況を重要性、緊急性、影響性で評価する
    ・コンセプトファン。真ん中に問題を書き、放射線状にそれに考えられる真因を探っていく。逆に解決策を発散させていく。
    ・仮定破壊。問題の状況を列記し、その前提について記載し、さらにその前提を破壊する方法を考案すること。
    ・さくらんぼ分割法。課題を簡潔に〇〇を✖︎✖︎するといっ風に2つの要素に分割する。わかれた〇〇と✖︎✖︎をさらに2つに分割する。。という作業を繰り返し、構成要素を自由に組み合わせたり、変更したりすることによって新しい組み合わせをあぶり出す方法。
    ・弁証法的発想法。矛盾対立が共存できる可能性を探る。否定の否定を探る。
    ・ゴードンの4つの類比。擬人的類比。直接的類比。象徴的類比。空想的類比。

  • アイデアが必要な時に利用していきたい。

  • アイデアをどのように生み出すのか、というのを過去の歴史からひもといて、あらゆる角度から紹介している本。アイデアを出すための42種類の方法が章に分かれて書いてあり、絵や写真が豊富にあるので一見読みやすそうに見えるんだけど、1章1章がとにかく重く、毎日1章読むのがやっと、という感じの非常に骨太な本。
    アイデアに煮詰まった時には、この本をパラパラめくって様々な解決方法を試してみれば、アイデアが出ないという事はあり得ないよな、と感じたりした。
    最後の年表に至るまで、非常にずっしりとした内容の本であり、生半可な覚悟で読み始めると挫折してしまうと思う。ただ、豊かなアイデアを出したいと思う人は飛び込んで損なし。そんな本ですね。

  • 2017/04/28 登録

  • 2017/07/12

  • 『アイデア大全』というその名に相応しいメガトン級のリファレンスブック・事典です。タイトルにある通り、アイデアを創出する42の方法を紹介します。網羅性・完全性、各方法への洞察力、関わるエピソードなど、どれ一つとっても文句なし。

    本書との出会いは、3月12日に開催された「本のフェス」と「スゴ本オフ」。そこでスゴ本ブロガーのDAINさんと初めてお目見えしたのでした。

    http://naokis.doorblog.jp/archives/idea_tool_dictionary.html【書評】『アイデア大全――創造力とブレイクスルーを生み出す42のツール』(その1) : なおきのブログ
    http://naokis.doorblog.jp/archives/idea_tool_dictionary2.html【書評】『アイデア大全――創造力とブレイクスルーを生み出す42のツール』(その2) : なおきのブログ


    <目次>
    まえがき 発想法は人間の知的営為の原点
    第?部 0から1へ
    第1章 自分に尋ねる
    第2章 偶然を読む
    第3章 問題を察知する
    第4章 問題を分析する
    第5章 仮定を疑う
    第?部 1から複数へ
    第6章 視点を変える
    第7章 組み合わせる
    第8章 矛盾から考える
    第9章 アナロジーで考える
    第10章 パラフレーズする
    第11章 待ち受ける
    アイデア史年表
    索引

    2017.03.12 スゴ本オフにて
    2017.08.25 読書開始
    2017.08.30 読了
    2017.09.04 朝活読書サロンで紹介

  • 【由来】
    ・本人のblogで。買うことは間違いなかったが、読む本山積なのでしばらくしてからと思ったが、本屋でページをめくったら即買い!しかも、久々に買ったその日に読了!

    【ノート】
    ・早くも今年のナンバーワン候補。自分としてはこれまで「3種の神器」とも言うべき本があって、それは「知的トレーニングの技術」、「知的複眼思考法」、「ストレスフリーの整理術」なのだが、本書は間違いなくそこに連なる。
     一見、企画屋さんやマーケター向けのアイデア指南本の体裁だけど、そこで判断してはもったいない。頭のこね方を微に入り細に入り手ほどきしてくれる。しかも手ほどきだけではなく、その方法の根底にある思想や考え方なんかも教えてくれるのだからありがたい。テーマによっては関連する本の簡潔なまとめとしても読める(ゴールドラットとか)。また、「身体性」と言うか、手を使って「書く」という「行為」の効用がほぼ全編にわたって展開されている。トップに紹介されているネタがライフハック系というのは、確信犯なんだろうな。

    ・紹介されている内容には少し玉石混交な感もあるが、それは多分、自分の興味・関心に応じて変わっていくのだろうなと感じる。それだけの深さを持った本。ただ、著者の読書量からすると、参考文献の紹介が意外と少ない印象。これはあえて抑えたのかな?

    ・この本自体、著者がサイトでも重要書として言及している花村太郎の「知的トレーニングの技術」の発展的フラクタル(変な言葉?)と言えるか。


    ・佐藤優を震源地として最近は「技法」流行りだけど、本書は間違いなく本当の技法を伝授してくれる本。ただし、本書はアイデアや発想がテーマなので、今後は他のジャンルでの続編を強く希望したい。

    ・それにしても、何で黄色なんだろう?表紙だけでなく中身のページも黄色。あと、ちょっと紙の独特の匂いが強くて、読んでて気分が悪くなる時がある。

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著者プロフィール

読書家。正体不明。メルマガ「読書猿」で書評活動を開始し、現在はブログでギリシャ哲学から集合論、現代文学からアマチュア科学者教則本、日の当たらない古典から目も当てられない新刊までオールジャンルに書籍を紹介している。著書に『アイデア大全』(フォレスト出版)、『独学大全』(ダイヤモンド社)など。

「2021年 『ライティングの哲学 書けない悩みのための執筆論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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