- Amazon.co.jp ・本 (270ページ)
- / ISBN・EAN: 9784894567412
作品紹介・あらすじ
五歳になる一人娘の加奈子を交通事故で亡くした桐原容子は、夫の信樹と"加奈子の魂"と三人で暮らしていた。容子は食事の時も、外出する時も、いつも"加奈子の魂"と一緒だった。だが、そんなある日、"加奈子の魂"は転生の場所を見つけたらしい。妊娠三ヶ月の主婦野口正美の身体だ。容子は、ひたすら正美の出産を心待ちにするが…。愛する子を失った深い悲しみと、意外な結末が感動を誘うホラーサスペンスの書き下ろし長篇。
感想・レビュー・書評
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2016.3.1
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五歳になる一人娘の加奈子を交通事故で亡くした桐原容子は、夫の信樹と“加奈子の魂”と三人で暮らしていた。容子は食事の時も、外出する時も、いつも“加奈子の魂”と一緒だった。だが、そんなある日、“加奈子の魂”は転生の場所を見つけたらしい。妊娠三ヶ月の主婦〈野口正美〉の身体だ。容子は、ひたすら正美の出産を心待ちにするが…。愛する子を失った深い悲しみと、以外な結末が感動を誘うホラーサスペンスの書き下ろし長編。
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□ 14144.
〈読破期間〉
2014/7/30 -
それほど期待してなかったのだが、思ったよりおもしろい。
ラストのからくりもあっと思わせるし、うまく伏線がらみで
よく練られていた。
映画向きなのだろう、映画の出来も期待する。 -
一人娘の加奈子を車のひき逃げで突然奪われ、悲しみにくれる桐原夫妻。しかし四十九日を過ぎた頃から、妻の容子の目には、加奈子の魂が見えるという。容子はその魂を”マル子”と名付け、一緒に連れて歩き、食事をさせる。そんな姿を見るのがいよいよ辛くなってきた夫の信樹が、今日こそは妻にはっきり言わなければと思っていた矢先、マル子が転生したようだと容子が言い出した。マタニティクリニックにいたある妊婦の中に、マル子が入っていったというのだ。
加奈子の生まれ変わりを信じ、転生先の妊婦を何年も見守り、そして頃合いを見計らって接触を試みる容子。確かにストーカー的怖さはあるが、不妊治療の末にやっとできた子供を突然理不尽なことで亡くしてしまったら、ここまではいかなくても、誰でも似たような心理状態には陥る可能性があるのではないだろうか。ただ、前世の記憶をもったまま子供が生まれ変わってくると信じ、その子供の口から、誰に轢き殺されたのかを聞こうとする・・・それが容子の思い通りにめちゃくちゃうまくいってしまっているのはちょっとフィクションすぎるなぁと。前世のことを、たった2歳の子供があまりにも適確にベラベラしゃべっていたのは興ざめ。もっと、単語程度にそこはかとなくにおわせる感じの方が、感動できたのに。 -
五歳になる一人娘の加奈子を交通事故で無くした容子。彼女は、夫の信樹と″加奈子の魂″と暮らしてた。容子にしか感じられない″加奈子の魂″は、ある日転生の場所を見つけた。容子は、その魂を追い掛けてそして消えた。容子は、この主婦ではないかと見当を付ける。容子は、その主婦が出産をするのを心待ちにしてた。その後、容子が行動とは・・。どんな結末が待ってるのか。
愛する子供を失い深い悲しみに落ちた容子の心情と容子の行動が書かれてます。ホラーの要素は、加奈子の魂の所ですよ
もし自分の子供が死んだらと、思うと容子の心情も解るのでは?と、思いますね
と、言うわけで新津さんの作品でした。個人的には、なぜか読み込んでいます -
「ローズマリーの赤ちゃん」みたいな感じかなと読みすすめていたら、中盤で思わぬ展開があり最後はほっとして読了。(2001.10.3)