脳を最適化すれば能力は2倍になる 仕事の精度と速度を脳科学的にあげる方法
- 文響社 (2016年12月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784905073734
感想・レビュー・書評
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人間の感情は脳内物質でつくられている
脳内物質の概略
一言で 感情・気分 その他
ドーパミン 幸福物質 幸福・快感 報酬系・学習脳
ノルアドレナリン 恐怖・不安・集中 ストレス反応 仕事脳
アドレナリン 興奮物質 興奮・怒り 交感神経(昼の神経)
セロトニン 癒しの物質 落ち着き 平常心 心の安定 共感脳
メラトニン 睡眠物質 眠気 回復物質 アンチエイジング
アセチルコリン 記憶と学習 ひらめき 副交感神経(夜の神経)ニコチン シータ波
エンドルフィン 脳内麻薬 多幸感 アルファ波
ドーパミンは「報酬」をもらって「やる気」を出す
ドーパミンが出ると、「物覚えが早くなる」「上達が早くなる」「記憶がよくなる」
「資格試験の勉強が苦しい」「嫌だ」と思った場合、「不快」刺激をうけたことで「ノルアドレナリン」がでる。
日頃の仕事や生活の場面でネガティブな考えが浮かんで来たら、すぐにポジティブな表現に置き換える。
✖「自分の得意な技術や知識を仕事に発揮異できない」
〇「不得意な技術や知識を磨くチャンスだ。
✖「高度な知識や技術が必要な難しい仕事だ」
〇「自分に足りないところを勉強し、スキルアップのチャンスにしよう」
✖「仕事の内容が自分に合っていない」
〇「新しいジャンルへの挑戦。未知なる力を発揮するチャンスかもしえない」
✖「こんな仕事、自分一人では無理だ」
〇「チームワークが大切な仕事だ。同僚の協力を得ながら仕事を進めていこう」
✖「Aさんは、私の意見をちっとも聞いてくれない」
〇「自分の意見を言う前に、Aさんの意見をもっと聞いてみよう」
✖「職場の雰囲気が悪い」
〇「自分だけでも、挨拶は元気よく、まめに声掛けするようにしていこう」
運動すれば、ドーパミンをだせる
また、集中力や想像力を高める「アセチルコリン」が分泌される。「セロトニン」も活性化するので、少々ハードな運動をすると脳内麻薬と呼ばれる「エンドルフィン」も分泌される。
・ノルアドレナリン型モチベーション
「恐怖」や「不快」や「叱られること」を避けるために頑張る
・ドーパミン型モチベーション
「楽しさ」「ご褒美」「褒められるなど」の報酬を求めて頑張る
有田秀穂教授(東邦大学)
「ドーパミンは学習脳、ノルアドレナリンは仕事脳、セロトニンは共感脳」と表現している。
「シャウティング」大きな声を出して叫ぶことで、脳に刺激が与えられ、アドレナリンが分泌される。
アドレナリンとノルアドレナリンは、ストレスホルモンの一種でストレスに反応して速やかに分泌される。
ストレスホルモンは、循環器系、内分泌系、免疫系など全身に働きかけ、種々のストレスから守る役割を担っている。
最後に成功するのは、オフタイムの使い方がうまい人
ほとんどの病気、特に成人病にかかる方は、病気になってもおかしくない生活習慣をしている。過労。緊張の連続。休息不足。睡眠不足。運動不足。偏った食事
心臓がドキドキしたら「成功する」と思え
「カテコールアミン」という物質が分泌されている。
満員電車は強烈なアドレナリン・ストレス
ある研究で「臨戦態勢の戦闘機のパイロット」「機動隊の隊員」「電車で会社に通勤する人」の心拍数や血圧を測定して比較したところ、電車通勤の人がもっとも高い数値を示した。
データ上は、満員電車に揺られて電車通勤をしている人は、戦闘機のパイロットや機動隊の隊員よりも、強いストレスを受けていることになる。
『面倒くさがりやのあなたがうまくいく55の法則』(大和書房) 本田直之著
『脳からストレスを消す技術』(サンマーク出版)有田秀穂著
やる気がないなら、とりあえず始めよう
素晴らしいアイデアを生み出す重要なヒントが
『スウェーデン式アイデア・ブック』(フレドリック・ヘーレン著/ダイヤモンド社)という本に書かれている。
同書は「アイデアが浮かびやすい場所は4つある」
①バー(Bar)
②お風呂、トイレ(Bathroom)
③乗り物のバス(Bus)
④ベッド(Bed)
それぞれの頭文字をとって「創造性の4B」とまとめている
時間帯によって、向いている仕事は異なっている
午前中・・「論理的」で「決断力」を要する仕事
起床してからの午前2~3時間は、「脳のゴールデンタイム」と呼ばれて、脳が最も生き生きとして活動する時間帯。
午後と夜・・「想像力」と「創造力」を求められる仕事
午後になると脳は疲れてきて、高度で論理的な作業効率はみるみる低下していく。
脳が疲れてくるのは、チャンスでもある。論理による思考の縛りがゆるくなり、思いがけない発想ができるから。
夜の遅い時間帯も、シータ波が非常に出やすいといえます。「ひらめき」や「斬新な発想」などが得られやすいため、クリエイティブな作業に向いている。アセチルコリンの活性が高まり、シータ波が出やすい状態。
ひらめいたその瞬間に、必ずメモをとる!
「感謝」は最高の成功法則
自己啓発本を読むと、必ずと言っていいほど、「成功者は感謝の心を忘れない」「感謝の心を持つことこそ、最高の成功法則」といったことが書かれている。
ボランティア活動する人は、ボランティア活動しない人に比べ、モチベーションが高く、活動的で、達成感や幸福感を強く感じる。
平均寿命が長く、その理由は、ボランティア活動によってエンドルフィンが分泌されるためであるという研究がある。
成功者は、大部分がポジティブ思考。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
著者の他の本のほうが面白いように思った。
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精神科医 樺沢紫苑さんの本
タイトルの意味は、脳内物質を上手く活用する事で能力を最大限に使いましょうという話です。
・ドーパミン・・・幸福物質
小さい目標を立てながら実行することでモチベーションが高まる
・ノルアドレナリン・・・不快、不安物質
短期集中。締切を設定することで仕事効率をアップさせる
・アドレナリン・・・興奮、怒り物質
身体機能を瞬間的に高める。オンオフを使い分ける。深呼吸する
・セロトニン・・・癒し物質
活性化する方法は、日光を浴びる、リズム運動、咀嚼。起床後2-3時間の脳のゴールデンタイムの活用
・メラトニン・・・睡眠物質
睡眠時間は7-8時間が理想。
・アセチルコリン・・・認知機能とひらめき
やる気が出ないなら、とりあえず始めてみる。30分の昼寝で脳効率が改善する。喫煙はダメ
・エンドルフィン・・・脳内麻薬物質、覚醒作用
目標は細分化し、行動はTODOリスト化する。人に感謝する。頼まれた仕事は喜んでやる。経験となる失敗に感謝する。 -
俗に脳内物資と言われるドーパミン、ノルアドレナリン、アドレナリン、セロトニン、メラトニン、アセチルコリン、エンドルフィンをわかりやすく仕事に活かす方法が書かれています。
脳内物資と言われると難しく感じられるかもしれませんが、例え話と平易な言葉でわかりやすく説明されています。
それぞれの物質を活かす方法が具体的に書かれているので、実践もしやすいと思います。
私は先にアウトプット大全を読んでいたので、内容がほぼ重なる感じでしたが、アウトプット大全よりひとつひとつが詳しく書かれていますし、脳内物資についての理解はこちらが深めやすいと感じました。 -
さまざまな脳内物質の分泌をコントロールして仕事に生かす方法を解説。エヴァンゲリオンのキャラクターで脳内物質の特徴を紹介する部分は秀逸!
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いい内容とは思うが、「脳内物質仕事術」とほとんど同じ内容に思えた。
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樺沢さんの本に興味を持ち、読み始めた1冊。この本に紹介された神経伝達物質をバランス良く分泌することで、健康的で時間を有効活用でき毎日充実した1日にできる。
目新しい知識は特になかったが、これまで読んだ本の礎となる脳科学的根拠が理解できた。
1日のアクションプラン
・カーテンを開けて寝る
・朝起きて瞑想、朝食を食べる
・todoリストを見直し、作る 期限を設定する
・書類作成等は午前中に行う
・昼寝をする
・人に感謝、利他の心を忘れない
・寝る2時間前に携帯、テレビは見ない
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仕事のパフォーマンスを上げるには、自分の生活習慣から脳の中でどんな事が起こっているのか?を知れました。
自分がなぜ?早起きできないのかについても、脳の中で何が起こっているのか?
腹が立ったとき、その場から逃げたいと感じた時。
自分の事を俯瞰してみる事ができるよいきっかけになった。