相談の森 (ネコノス)

著者 :
  • ネコノス
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本棚登録 : 547
感想 : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784991061455

作品紹介・あらすじ

文春オンラインの人気連載「燃え殻さんに聞いてみた。」を待望の書籍化。家族との関係に、職場での振る舞いに、恋に将来に過去の失敗に。生きている限り、人はいつだって悩んでいる。そんな悩みの一つ一つに、自身も迷いながら答える燃え殻の「人生をなんとか乗りこなす方法」を大公開。ずばり解決策が示されるわけじゃないのに、なぜかホッとする回答の数々。61篇のQ&Aを収録予定。

感想・レビュー・書評

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  • 燃え殻さんによる人生相談。61の様々な分野の相談が収められている。燃え殻さんの良い意味でバイアスのかからない視点からの回答は、自分の言葉で語られていて誠実でスッと心に入ってきた。特に印象的だったのは、『大切なことを決める時は「世間」という言葉、「一般的」という言葉、「普通」という言葉を使わずに説明できないと僕はダメだと思っています。もっと簡単にいえばダメになると思っています。無理矢理世間に合わせても後悔しか残りません。後悔から先が長いですよ〜本当に。」というフレーズ。具体的な質問に対する回答だが、汎用性のある内容が多かった。

  • 回答を呼んでいたら「生協の白石さん」を思い出しました。

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    カバーや本文に添えられているイラストがほっこりして、とても好きです。
    イラストの燃え殻さん以外の登場キャラクターはみんな動物なので、“森”の中に居るような感じがありました。
    イラストと装丁を眺めているだけで、マイナスイオン、感じましたよ!

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    相談に「正論ならきっとこんな感じ」ということも踏まえた上で、突き離すでもなく、けれど近づきすぎてズブズブな感じでもない燃え殻さんなりの回答が、要所要所で刺さりました。
    「この文章の感じ、答え方、なんだか読み覚えがあるぞ…」と考えてみたら、「生協の白石さん」の本と通じるものがあることに気がつきました。
    (「生協の白石さん」は、生協にお勤めの白石さんが、投書ボックスに入っていたお悩みなどにユーモラスな回答をされていたものをまとめて本にしたものです。こちらもとてもおもしろいです。)
    あの「生協の白石さん」のときに感じたユーモアの要素を、この「相談の森」の文章にも感じました。

    エッセイのような雰囲気もあり、とても読みやすい1冊です。
    悩みを正論で論破されるのに疲れた人は、開いてみられると癒されるでしょう。

  • 優しい言葉たちの群れに会える森だった
    京極さんの本くらい分厚かったら良かったのに
    また元気が無くなったら遊びに来ます

  • 燃え殻さんの文章にハマり、続けて2冊目。

    プロローグの「だからせめて、相談の森に、朝が来るまで一緒にいることにした」の優しい一言がじゅわっと沁みる。


    ⚫大切なことを決める時は"世間"という言葉、"一般的"という言葉、"普通"という言葉を使わずに説明できないと僕はダメだと思っています。

    この一文が全くもってその通りで、ギクリときた。私は"一般的に"や"世間"を言い訳に使っていないだろうか。"普通"という言葉に逃げていないだろうか。
    思い返せば返す程、心当たりがあり過ぎて耳が痛いや。


    ゆるくて、何となくネガティブで、でも相談者にしっかり寄り添った優しい回答が読んでいてとても心地よかった。

    「バーでぼったくられた」という相談に対して「いままでそんな悪意を一度も経験しなくて済んだ環境に目を向けてみてください。」という回答には、かなりハッとした。
    その発想は私の中には無かったなぁ。

    私も燃え殻さんみたいに、色んな視点や角度から物事を見れるようになりたい。そんな風に思えた1冊。
    すっかり燃え殻さんのファンだ。


  • ふんわりした中にも芯がある解答。
    極端な否定や肯定や言い切りがなく、読んでいて疲れない。このままコツコツ生きていくかと思える感じ。

  • こんな自分でいいのかなぁ…となった時には燃え殻さんか、穂村弘さんを読むことにしてる。
    こんな自分で良いんだと思えたので、また前にすすめる。

  • 「私みたいなもんが偉そうに言えませんけど...」と、終始 下から目線。
    ゆる〜く、テキト〜な感じの文章に仕上がっていますが、それらの言葉の奥には真剣と誠実がぎっしり。
    全く押し付けがましくないのに、筆者の本当の優しさが伝わってくる、良い本でした。

  • みんな正直に悩みを相談しているところがすごいし、それに対する燃え殻さんの答えが神です。アドバイスがまたすごくいいです。人間の弱いところに追い討ちをかけない感じが好きです。

  • ばななさんおすすめの一冊。
    あー面白かった。
    相談者さんのリアルな内容に答えていく。
    笑ってしまう箇所あり、うんうんと頷く場所あり。
    スパッと明確な答えじゃなくてグラデーションやグレーな解答が私には心地よかったし、
    自分にはどうしても解決できないような問題が一つ二つあってもそれが生きていく”生”になるんじゃないか?という答えにすごく心が暖かくなった。
    白黒つけなくていいんだよな。
    居心地悪い座布団に座ってても座り直しながら生きていっていいんだよな。

  • 燃え殻さんが人生相談のメールに答えるというもの。
    明確に「やめた方がいいです!」とかいうのでなく、
    寄り添いながらもかけてくれる一言がとても良い。

    印象的だったのは「不安は乗り越えていくものではなく、付き合っていくもの。その不安によって大きく道を逸らさないという特典でもある。」の言葉。とても心に染みました。

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著者プロフィール

小説家・エッセイスト。1973年横浜市生まれ。デビュー作『ボクたちはみんな大人になれなかった』はNetflixで映画化され話題に。他の著書に『すべて忘れてしまうから』『相談の森』『夢に迷って、タクシーを呼んだ』『これはただの夏』『断片的回顧録』『それでも日々はつづくから』『湯布院奇行』『あなたに聴かせたい歌があるんだ』(漫画家・おかざき真里との共著)などがある。




「2022年 『深夜、生命線をそっと足す』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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