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- / ISBN・EAN: 4988102007935
感想・レビュー・書評
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人間の本質というやつがなんなのか。ここしか知らない世界を知らないがゆえの無垢な邪悪を、一人の美女が引き出してしまったとも言える。
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後味が悪いと専ら評判のこの映画。
シーンは全て舞台セットの上で行われ、ミュージカルのような作りになっている。
心理劇というか、劇を通じて人間の業を表現しようとしている。
DitD(ダンサー・イン・ザ・ダーク)に比べたら、全然後味悪くないどころか、クライマックスではカタルシスさえ覚えた。 -
貧しい小さな村に、ギャングに追われている美しい逃亡者がやってきて、その女性を匿う事にしてから起きる村の中のエトセトラ。
これも後味悪い映画にリストアップされていたので。
オチ自体はそんな言うほどでも??って感じなんだけど、逃亡者に徐々にとはいえ優しく接してきた村の人間達が、ある事をきっかけに掌返しをする様が何ともゾッとするって言うか…\あーーーやだやだやだ!/って言いながら見た。
倉庫のような所に白線を引いただけって言う、物凄く斬新なセットだったし、決してそこから場所が変わると言うことも無くて、小さく狭い世界が良く表現されてたと思うし、映画て言うより舞台みたいで凄く不思議だった。
ただ180分近い長い作品なので、色んな意味で余裕をもって見ないとツライかな。 -
床にチョークで線を書いただけの実験的なセットで、それを3時間という長時間、見たくないないもの見せられる感じ、、でも眼を逸らしながら見てしまう感じ、、神の視座のようであって、私が普段見ている視点なんであって、でもって、、、溜まりに溜まったところで、あのエンディング。とんでもない作品、やられた。
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クライマックスあたりが、溜めに溜めた割にあっさりしすぎてるかなあとは思いつつ、とんでもなく面白い映画でした。
人間の汚い部分をここまで悪辣に抉り出されると土下座したくなる。映像の演出も個性的で良かった。
ニコール・キッドマンがひたすら美しくて、それだけにこの無情な展開に引き込まれる。トリアー初体験がこの映画でよかった。 -
道徳心の崩壊、偽善的で利己的で傲慢で。
後味悪い作品だが舞台装置のような手法など人間の内面的な部分の空白さを表現。
後半からずっと頭がモヤモヤする。 -
人間の傲慢さを抉って抉って…観てる方はしんどかった。弱い部分をさらけ出すことは、やっぱり「弱い人間」だということであり、トムが象徴するように殻をかぶった人間の傲慢さを感じさせた。素晴らしい作品だと思う。
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非常に戯画的で、人の機敏な部分までは描けてはいないかもしれないが、この作品が大好きだ。弱さに溺れることは許されるべきではないし、それを許すことは寛容ではなく、傲慢に過ぎない。トムは弱さの殻に籠った「善良な」ドッグヴィルの象徴であり、それを許す傲慢さを自ら断ち切るグレースはカッコよすぎる。
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舞台を観ているような映画。小さな閉ざされた社会に、異質なものが入って来たら、どうなるか? といったような作品かと思っていたら、最後の章のどんでん返し。
人とは傲慢で、犬も人間も本能に導かれた同レベルのものでしかないのか? みたいな印象。
少ない色彩とわずかな光の変化が濃厚な作品にしている。 -
娘と2度目の鑑賞。スカっと壮快な、勧善懲悪もの。この映画を観て、嫌悪感を抱く人は多いと思うが、ハリウッド・ヒーローものだって、コスチュームを脱いで、舞台設定をシンプルにすれば、この映画と何ら変わりはないはず。そんな粉飾に、ふだん自分がどれだけ欺かれているかに気付かせてくれる傑作。☆5