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- / ISBN・EAN: 4988102007935
感想・レビュー・書評
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2005年10月2日観賞。
映画全体に閉塞感が漂ってた。
人間って汚くて、醜いなー。閉じた社会って怖いなー。
保守的な人たち・保身に走る人たちが群れを作るとこんなに怖いんだなー。
最後は、「人は人を許すことができるのか」という重たーい話に。
そして最後のどんでん返し。
いろんな意味で興味深く、面白かった。 -
非常にくだらない映画だと感じた。こういう映画に感動しなければいけないとも思わないし、何かを真剣に考えなければいけないとも思わない。
終盤「罪を許すことの高慢」という話になっていくが、この下りが非常に説教くさい。多分村人は非道な罪を犯したが、それを許すのが高慢だとしても、人間が人間を裁く(報復する)こともまた罪に変わりない…という主張の映画なのではないだろうか。そして村人が裁かれるのを見て快哉を上げる観客もまた同じ罪を犯しているのだろう。しかし道徳の問題として扱うにはあまりに基本的なことで映画にするほどの価値もないし、そもそもテーマのために物語が作られているのが見え透いていて、リアリティーがなく幼稚すぎるように感じた。前衛舞台のような美術も映画の薄っぺらさを助長していた。
人間は醜いと言われても、全ての人間は人間が美しいのと同じくらいに人間が醜いことを熟知している。人間が醜いから、何なのだ。その主張にこの映画は欠けているように思う。
とにかく俳優がみな小声でブツブツ台詞を呟くので聞いていて不快でイライラさせられる。家を仕切りだけで表現した演劇的な美術にも、高尚さの演出以外に特に意図が感じられなかった。鎖で括られた聖女(?)が町中の男に強姦されてさらし者になるという設定に嗜虐的な面白さは感じたかも~。 -
ニコールさん気付くの遅すぎでしょ。
許す許さないの観点が自分とかぶっていて、だからこそ苛々した。
べつにこういう境遇にいたわけではないけど!笑
人の浅ましさって他人が許す、許さないってことじゃないんだよ。
まあ、見事に描かれてたけど。
ん?ってことはわたし共感したのか?
小説家がいちばん卑怯だと思うんだ。
これ誰々に似てるなあって、すごい浮かんできたりしてうざかった。
自分にとってそういうリアリティが残るうちは見たくないです。
ひとりで見るのがおすすめ。
でも合わなかったときの為にすぐに連絡取れる友人がいるともっとおすすめ。 -
陳腐な言い方だけど、前衛×ニコールという組み合わせで
最も成功している映画なのでは?
『ダンサー・イン・ザ・ダーク』がダメだった人も
コレは大丈夫だよネ★ -
「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の監督作ということで期待して観たのだが、これまた暗い鬱展開で非常に良かった(笑)。
毒性のある陰気な話は好き。
観ながら「絶対あっちの方向に行くんだろうな」という予想は立てていたのだが、案の定そうだった。
展開が読めても飽きさせないところに監督の才気を感じた。
またこの映画の面白いところはセット。
斬新さではなくて隙間を狙ったというのだろうか。
舞台演劇を思わせるシンプルなもので、扉を開閉するシーンなどはパントマイム。
演者も相当試される設定だし、何より監督が問われると思うのだが、受け手も村人の一人として劇場の舞台に立っているような感覚を味わえると思う。
女性は不快さしか残らないかもしれないが、男性はいい教訓になるだろう。
いや、女性同も相当ドロドロしているような・・・。
とにかく村社会恐るべし。 -
もう、勘弁して下さい…
何も無いようで、全てが有る。
全て有るようで、何も無い。
“人間”を突き詰めたら、この映画になるんかな…
この監督の頭の中、一体どーなってんねん。
ってか、二コール・キッドマンが美し過ぎる。
思い出した頃、もう一回トライしてみよう。。。 -
ニコールキッドマンがこんなに健気でかわいらしく見えたのは初めて。好きな女優ではないのに不思議だなあ。
排他で均衡を保っているコミュニティに入り込む異分子という意味ではブロデックの報告書と同じ。でも話も印象も全然違う。舞台装置のせいもあり非常に殺風景で冷え冷えとした気持ちになる映画だった。
マンダレイは、主役の女優が貧乏臭く演技も良くないせいで全く面白くなかった。ニコールキッドマンでやればよかったのに。 -
その結末を観て禁じ得ない、恐ろしい爽快感。
人間ってこのようにどうしょうもない存在なんでしょうか。。。。
僕がこれまで観てきた映画の中でも特に記憶に残る珠玉の一作。
これで観るのは2回目。 -
かなりの衝撃作。
私の中でベスト5に入る。
まず、セットが独特。床にただ白い線をひいただけ。
家具はあるんだけど、壁も屋根もない。
ちょっぴり不気味。
内容はあんまり触れませんが、
人間の変貌ぶりが怖いです。
そして、ラストが衝撃です。
権力を振りかざすことが傲慢なのか。
赦すということが傲慢なのか。
最後のグレースと父との会話は印象的です。
そして、他にも象徴になるものがちらほら。
あれはここと繋がるのかと気づけばなお面白いかも。
さすがのラース・フォン・トリアー監督。。。
あとめちゃめちゃひきます。