魯迅文集〈第3巻〉 (1983年)

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  • 筑摩書房
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  • 「ノラは家でしてからどうなったか」は、繰り返し繰り返しよんでいます。
    イプセンの「人形の家」のノラが家でしたからどうなったかを、北京の女子師範学校において講演した記録。

    「人生でいちばん苦痛なことは、夢から醒めて、行くべき道がないことであります。夢を見ている人は幸福です。もし、行くべき道が見つからなかったならば、その人を呼び醒まさないでやることが大切です」p82

    「人類には、ひとつの大きな欠点がある。絶えず腹が減ることです。この欠点を補うためには、傀儡にならないようにいするには、経済権がもっとも大切なものとなります。」P85

    「傀儡」にならぬための経済権、自分の足で立つためにも働く私であります。

    p156の「雑感」も何度も何度も、繰り返し読み直したもの。
    勇者が怒れば刀を抜いて自分より強う鋳物に向かい、怯者が怒れば、刀を抜いて自分より弱い者に向かっていく」

    引用ばかりになってしまいましたが、学生にの時に読んで、30年、今でも新鮮な、魯迅の評論です。

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著者プロフィール

本名、周樹人。1881年、浙江省紹興生まれ。官僚の家柄であったが、21歳のとき日本へ留学したのち、革新思想に目覚め、清朝による異民族支配を一貫して批判。27歳で帰国し、教職の傍ら、鋭い現実認識と強い民衆愛に基づいた文筆活動を展開。1936年、上海で病死。被圧迫民族の生んだ思想・文学の最高峰としてあまねく評価を得ている。著書に、『狂人日記』『阿Q正伝』『故郷』など多数。

「2018年 『阿Q正伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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