地球の長い午後 (1977年) (ハヤカワ文庫―SF)

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感想・レビュー・書評

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  •  いつぞやの「オールタイムベスト」上位にランクインしていたから読んだのだが、世間の評価ほどは面白いと感じなかった。
    温暖化のため人類文明が衰退し、代わりに超巨大化&狂暴化した植物が地球を支配した世界。
    ・・・なのだが、イマイチ「植物」という感じがしないのは動き回って人類を捕食しているからだろう。
    その脅威はハッキリ言ってあの「トリフィド」を遥かに上回る。
    月まで糸を張って地球との間を往復する「ツナワタリ」なんてのは巨大な蜘蛛の形をしているのだが、もうそれ別に植物じゃなくて蜘蛛(鋏角類)でいいじゃん。
    まぁ原題が「Hot house=温室」なので、どうしても温暖化した地球で覇権を握っているのは植物という事になるのだろうが、このような「地球総ジャングル化」なSFは一つのジャンルと言っていいほど後発の類似作品が多く後世に与えた影響は大きかったのだろう。
    (以前挙げた「宝石泥棒」もこのジャンル)

     しかし温暖化した地球で斜陽化した人類文明の世界を「地球の長い午後」なんて洒落たタイトルにした翻訳者のセンスは素晴らしいと思う。
    「改題して成功した翻訳書」ランキングでは上位に食い込むこと請け合いだ。

  • 植物が進化した地球で生き延びようとする人間の話。
    ストーリーとしては面白いが、独特の生物や単語がたくさん出てくるのでイメージしづらいのと、古い本なので若干読みにくいところがある。

  • 久しぶりに本格SFを読みたくなってチョイス。
    圧倒的な緑と湿度の圧力に想像力がついていかない。
    アミガサダケが出る奴はこれだったかー。昔どこかで聞いて気になっていたけど何にのってるのかは忘れてしまっていた。アミガサ出てきて本筋が動き出すまでが長すぎるよー。
    悲壮なラストでなくて良かった。ヤトマーがええ子や。ポンポンのサンドイッチ姉さんって呼び方笑う。

  • ★2.5。筒井康隆にメタモルフォセス群島を書かせ椎名誠に超常小説を書かせるなど、後世に多大な影響を与えた名作SFだそうだ。椎名誠の超常小説ファンなのですんなり世界観に入れたものの、自分勝手で冷たい主人公に共感が持てないし、冒険というより嫌々行う閉塞感の強い行進の中で、弱者が無慈悲に殺されていくストーリーにはワクワク感がほとんど無かった。巨大クモ植物がもっと活躍するのかと思ってたし、トイのグループがどうなったかも書かれないし、ポンポン可哀想だしなんかすっきりしない。

  • 図書館で。
    発想力が面白い。植物が動物と同様機敏に動き積極的に餌を捕獲する動物になったら世界はこれほど変わるのか。驕るべからず動物、という感じです。そしてアミガサと共生していたから人間の大脳が発達したと言う考えも面白い。往々にして知識が必ずしもサバイバルに適していないと言うのも面白い。

    個人的にグレンは嫌いなタイプですがヤトマーを始め女の子は大体可愛い。生きるのに必死で子供を守ろうとする本能的な辺りが非常にわかりやすいしその方が生存確率高いじゃないですか。女性が中心で男性があまり生まれない社会だったらグレン役は女の子で良かったんじゃないかなあなんて思いました。まあ男子は同数生まれても生き残る数が少ない、と言うなら何と無くわかる気がしますが。

  • 突拍子もない設定。
    面白く読める。
    ジュブナイルなテイストも感じる。
    植物、植物、植物、
    それもわけわからん変な奴ばっかり。

    1962 年 ヒューゴー賞短編小説部門受賞作品。

ブライアン・W.オールディスの作品

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