わらの女 (1964年) (創元推理文庫)

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  • むだな描写がなく、ストーリーがドンドン展開していくスピード感のある作品。序盤はヒルデガルデの欲深さに嫌悪感を感じるが、終盤はそんな彼女にも同情せざるを得ない展開が続く。そして衝撃的な結末は哀しく、なんとも後味が悪い。しかしミステリとしてはまちがいなく傑作。私見ではあるが、最後にアントン・コルフが不幸に見舞われれば溜飲も下がるのだが。

  • ジェットコースターのようなストーリー展開。
    定石をひっくり返す衝撃的な結末。
    読み終わった後の虚脱感がすごい。

    タイトルも秀逸。
    『わらの女』それはすなわちアントン・コルフの操り人形、そして中身のないバカで哀れな女。

    話のトリックとしてはヒルダが手紙を書かされた時点である程度察しはついたが、まさかこんな終わり方とは思いもしなかった。

    著者・カトリーヌ・アルレーは悪女描きの~と称されているそうだが、はたしてヒルデガルデ悪女なのだろうか。
    戦争で孤児となり、良い思い出と言えば行きずりで軍人と熱を分け合った一晩だけ。貧乏暮しで、たった一度大きなギャンブルに打って出た彼女は命も尊厳も失って、ただただ哀れで仕方が無い。

    とてもいい意味で後味が悪い作品。

  • 古い作品ではあるが古臭くはない。絵になるシーンの連続。
    表紙の二人が演じている映画はもちろん見てみたいけど、第二次世界大戦後の日本に置き換えてドラマ化したら面白いと思うなー。主演は米倉涼子でどうだっ。

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