老人と海 (1955年)

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感想・レビュー・書評

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  • 「おらおらでひとりいぐも」を彷彿させる、お年寄りの独り言の嵐でした。
    裏表紙にあらすじが書いてあって、個人的にはそこまで書かないで欲しかった…
    新訳が出たと話題でしたが、私は図書館派なので、旧約でした。
    名作ということで、もっと読みづらいかと想像していましたが、とても読みやすく、老人の粘り強さを見習わなければならないと、思わされました。
    しかし、この老人はいくつの設定なのだろうか?

  • コロナで図書館が閉まっていたので、家族から貸していただいたこれ。
    文学はめったに手に取らないので、いつか読みたいと思いつつやっと、という本でした。
    海とは関わりが深いので、描写が克明で、とても目に浮かび、怖くて怖くて、毎日少しずつしか読めなかったので、116ページしかない薄い本なのに、2週間くらいかけて読むことになりました。
    大物をとるまでもドキドキしましたが、帰りが本当に怖かった。最後まで骨を捨てなかった老人、すごいです。
    生き物をいただくというのはこういうことなんだなと久々に思い出させられました。
    機会があればほかの作品も読んでみたいです。

  • コロナ真っ只中の2020年の春に、近所の古本屋の良心市で一冊100円で買った。
    去年くらいから図書館で何度も借りて読みきれず、借りては返しを繰り返していた。
    現実の問題で頭がいっぱいになってしんどくなってきて、ふと病院の待合室で読み始めたらとまらなくなった。
    サンチャゴと少年。無骨な男の闘いの記録。そこに哀しみや後悔、過去なんていうセンチメンタルなものはなく、ただ肉体と今日があるだけ。
    読後はカラッとした心地よさに包まれた。
    本を読み切ったのはすごく久しぶりだ。

  • 2017年5月2日読了。キューバの漁師・サンチャゴは老いた身一人で漁に出かけ、針にかけた巨大な魚と格闘するが…。アメリカ文学の古典を図書館のリサイクル文庫で見つけて読んでみた。内容を全く知らなかったがさすが名作、ものすごい緊張感とディテール、男臭さに圧倒されてあっという間に読み終わってしまった。(薄い文庫、ということもあるが)キューバに行ったことはないが彼の地で生きる頑固な老人はきっとこうなのだろうな、とか極限状態に置かれる人間の思考はこうなるのだろうな、とかリアリティ・説得力もすごい。小説の力というものを思い知らされた。すごいわ。

  • 「オンラインブックトーク紹介図書2021」

    ▼配架・貸出状況
    https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00540653

  • 年老いた漁師サンチャゴは85日間の不漁を乗り越え、ついに超大物のカジキマグロに出くわす。たった一人4日間の死闘の末、仕留めることに成功するが、船に乗せることのできないほど大きな獲物は、帰りにサメに食われ骸骨になってしまう。翻訳者の福田恆存氏のいう「ハードボイルド・リアリズム」が手堅く守られており、目に見える外面的なもののみに徹した表現は無味乾燥にも思える。10代で読んだときには「だからどうした?」の感想で星一つだが、人生経験を積んだ50代で読む本作品は星五つ。結局のところ人生とはこの4日間の戦いのようなものだと多くの人が気づく。人生の結果にはさして意味はなく前を向いて行動することそのものに他ならない。希望を持ち孤独の中で戦うこと。本音では友人や道具、食料も欲しい、後悔もある、大漁を祝い祝ってほしい。が、サメの攻撃は避けようもない。そして一人ライオンの夢を見る。本短編小説のように人生は短くもある。

  • 読む間、舟のきしむ音がずっと鳴っていて揺れながら海底の深い色を見ていたような。。。少年とのかわいらしい会話が海の歴然たる隔たりを一層感じさせる。原書を読む時ひとりごとの部分が楽しみ。

  • とてつもなくかわいそう

  • キーウエスト、アメリカなどを舞台とした作品です。

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著者プロフィール

Ernest Hemingway
1899年、シカゴ近郊オークパークで生まれる。高校で執筆活動に勤しみ、学内新聞に多くの記事を書き、学内文芸誌には3本の短編小説が掲載された。卒業後に職を得た新聞社を退職し、傷病兵運搬車の運転手として赴いたイタリア戦線で被弾し、肉体だけでなく精神にも深い傷を負って、生の向こうに常に死を意識するようになる。新聞記者として文章鍛錬を受けたため、文体は基本的には単文で短く簡潔なのを特徴とする。希土戦争、スペインでの闘牛見物、アフリカでのサファリ体験、スペイン内戦、第二次世界大戦、彼が好んで出かけたところには絶えず激烈な死があった。長編小説、『日はまた昇る』、『武器よさらば』、『誰がために鐘は鳴る』といった傑作も、背後に不穏な死の気配が漂っている。彼の才能は、長編より短編小説でこそ発揮されたと評価する向きがある。とくにアフリカとスペイン内戦を舞台にした1930年代に発表した中・短編小説は、死を扱う短編作家として円熟の域にまで達しており、読み応えがある。1945年度のノーベル文学賞の受賞対象になった『老人と海』では死は遠ざけられ、人間の究極的な生き方そのものに焦点が当てられ、ヘミングウェイの作品群のなかでは異色の作品といえる。1961年7月2日、ケチャムの自宅で猟銃による非業の最期を遂げた。

「2023年 『挿し絵入り版 老人と海』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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