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- / ISBN・EAN: 4547462073471
感想・レビュー・書評
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最近読んだ「アルジャーノンに花束を」を読み終わった時に、この映画を思い出しました。
どちらも「涙」です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
色々なことを考え、始終泣きながら見終えた作品。そして見終わってすぐに2回目を見て、また泣きました。
1969年夏。慢性神経病患者専門の病院に赴任した、人付き合いが極端に苦手ながらも優しく、真面目な医師のセイヤー。
病院には、子供の頃に嗜眠(しみん)性脳炎を患い、その後、一種の植物状態となって30年が経つレナードがいました。
レナードの唯一の家族である老いた母親の同意を取り付け、パーキンソン病の新薬を彼に投与するセイヤー。
投薬を続けたある夜、レナードは体の機能を取り戻し、目覚めます。
彼は、失われた30年を埋めるかのように、友人となったセイヤーと街を楽しみ、また、とある女性にほのかな恋心を抱きます。
レナードと同じ症状の患者たち20名にも、新薬を投与したところ、彼らもレナード同様に目覚め、取り戻した生を楽しみます。
しかし、一足先に回復していたはずのレナードに、副作用の症状が現れ始めます。
一度は取り戻しながら、再びゆっくりと失われていく体の自由に苦しみながらも、自分の症状を、自分や他の患者のためにもセイヤーに記録するように頼むレナード。
そして冬になり…。
患者たちを救おうとして結局は叶わなず、一度は患者たちに希望を与えながら奪ったと思い詰めるセイヤーの抱える罪悪感や悲しみ。
一度は体の機能を取り戻した患者たちの、数十年の失われた人生の長さを噛みしめる時のつらさ、目覚めたことへの喜び、元の不自由な世界に戻っていくことへの不安や悲しみ。
それをずっと見続ける家族の葛藤。
そして、それでも残る幸福な記憶や、人生の大切さを知るセイヤーの姿などに、色々な感情が押し寄せて、ずっと泣きながら見終えました。
なんといってもすごいのは、レナードを演じるロバート・デ・ニーロ。変化し続ける体の機能と意識に伴う、表情や動作の微細な変化を、魅入ってしまうくらい見事に表現しています。
特に、目覚めた後のレナードが髭を剃ったり歯を磨いたりする日常を捉えたシーンのカメラのアングルや映像のつなぎ方に、ドキュメンタリー的な要素が織り込まれているのですが、あまりに見事過ぎて、本当にドキュメンタリーなんじゃないかと勘違いしてしまうほどのリアルさです。
もちろん、セイヤー医師を演じるロビン・ウィリアムズの抑えた演技も見事です。
実話をベースにしたお話ということもあり、ラストは決して幸せな結末ではないですが、それも含めて見てよかった映画だと思いました。-
hotaruさん、こんにちは♪お久しぶりです。
感動がしみじみと伝わってくる、丁寧なレビューですね。
私も懐かしく思い出しながら読みまし...hotaruさん、こんにちは♪お久しぶりです。
感動がしみじみと伝わってくる、丁寧なレビューですね。
私も懐かしく思い出しながら読みました。
納得がいかないのは、こんなにも素敵な俳優さんだったロビンが、
何故自らの命を絶ってしまったのかということ。
ひと言相談してくれれば・・と、どれだけ思ったかしれません。
レビューには無関係でしたね。すみません。
去ってゆく彼女を見送るシーンがあまりに切なくて、号泣したのを覚えています。2017/03/31 -
nejidonさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
本当に、ロビンの自殺は悔やまれますよね。
私も、見送りのシーン大好きです...nejidonさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
本当に、ロビンの自殺は悔やまれますよね。
私も、見送りのシーン大好きです。2017/04/02 -
2022/05/20
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2015年7月21日観賞。「嗜眠性脳炎」により生気を失ったレナードはじめ患者たちは、セイヤー医師の推進した新薬により劇的な「めざめ」を体験するが、やがて…。実話をベースにした映画と知って驚いた。レナード演じるロバート・デニーロの、症状の悪化に悩まされてからもそうだが病院の外でまぶしさに目を細める表情やポーラを見送る表情はとても「演技」には見えない、どれだけの観察・シミュレーションを繰り返した結果なのだろうか…冴えないが誠実なロビン・ウィリアムスの医師も抜群の相性。セイヤー医師が自問自答する通り、彼は患者たちに希望を与え奪っただけかもしれないが、患者の周囲の人々には生じた変化は消えるものではなく、それは「よいこと」であったと思える。ダンスのシーンは思い出しただけでも泣ける。
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セイヤー医師はひどいことを言われても、どうしたらいいのか分からないものにぶつかっても、どうせ他人事だなんて言わなかった。一緒に頑張ろうといった。
そして、それにレナードは応えて毎朝自分が自分で居て、生きていけるように、他の人もそうであるように、これから先苦しんでいく人も同様であるように、尽くした。
「眠るのが怖い。また遠くへ行ってしまうような気がして。」というセリフは心を打つ。
私は、きっと患者はいつかまた何処か遠くへいってしまうことを察していたのかも知れないと思った。失われた時間を取り戻すように、自分が自分であり、生きているということを楽しむ姿の裏に、限られているであろう時間を精一杯に生きる姿があったと思う。
レナードの母の話で、子どもが健康に生まれて来て普通だと思ったといっていた。私も、自分がこうしてここにいるのは普通だと思っている。だからこの映画がその当たり前にすっと切れ目を入れて有ることの難しさを、有り難みを、感じさせてくれる。
多くの人に見てもらいたい映画でした。 -
ロバートデニーロの演技に圧倒されました。彼女とのダンスシーン、窓から去って行く姿を見送る顔、泣きました。ロビンウィリアムスは、笑顔が優しい。とにかく二人の演技に魅了されました。
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他の方も書いているが、ロバート・デ・ニーロの演技がとにかく凄い。まるで本当にこの病気にかかっているんじゃないかと思える位、細部の表現や患者の変化を演じ切っており、それが画面から臨場感を持って伝わってくる。
それだけに、この物語の悲劇がより胸に迫るものとなっている。これが実話を基にした映画だというのでなおさらそう思う。
この映画を観るまで、こういった病気があったことも知らなかったので、為になった。そして、当時の精神病棟の状況や患者に対する扱いを顧みて、人が人として”生きている”とはどういう状態なのかというのを改めて考えさせられる作品となった。 -
ロバートデニーロってやっぱり役作りがすごい!
50歳でも少年ぽさを出せる。
一夏のawaking。
なんだかやるせない、でも感じ悪くもない。 -
9歳ごろ、レナードは手の震え、眠りの長さの症状が出てきた。
30年後に舞台は移り、レナードは脳外科の閉鎖病棟に入院していた。そこの患者は仮面を張り付けたような無表情で毎日ただベッドに寝ているか車椅子に座っているだけ。ボールが飛んできたとか特定の音楽に反応して運動を初めてる。
今まで研究医で臨床経験のないドクターのセイヤーが脳神経に異常のある患者に挑んでいく。
大脳基底核では、錐体外路系に属する中枢として、運動調節を行う。大脳皮質及び中脳の黒質などからの入力を受け取り、視床下部を経て大脳皮質に出力を送り出す。基底核に病変があると、錐体外路症状とよばれる筋緊張の異常や不随意運動が見られる。
レナードは嗜眠性脳炎の患者だったがパーキンソン病に効くL−ドーパを処方した所、自分の意思で立ち上がり、普通に歩くことが出来た。
その後、躁鬱状態も経て段々と薬が効かなくなり、手の痙攣も大きくなっていく。
レナードがドクターのセイヤーに言う、「病気なのは僕らではなく君らだ。仕事ばかりで結婚もしてなく孤独な君だって眠っている状態じゃないか」には、ハッとさせられた。 -
こちらも超有名作品であり、名作ですね。必見です。
なんと言ってもロバート・デ・ニーロがすご過ぎます。役所は演じるのが難しい病気のはずですが、その症状と回復、悪化を見事に演じています。医師役のロビン・ウィリアムスもすごく良かった。ラストに、レナードを通じて生きるという事を直視したことで変化する意思と行動の演技はとても良かったです。
実話ベースの物語なので、医療の変遷も窺い知ることができます。脳疾患の患者を精神病患者としてただ治療することもなく放置していた時代であり、他の症例の改善事例の転用に対する無理解、劇的な改善効果が出てもそれ以上の研究はできずに薬物耐性による症状悪化の結果になる、というところを真正面から描いています。
脳機能障害や精神疾患で意思がないように見える患者さんも心はあり、それを表出する機能が壊れているだけで、人として扱うこと、生を人として充実させることがどれだけ大事か、そしてそれは健常者も忘れてはいけないということを教えてくれる映画です。 -
患者役のロバート・デニーロの演技が光る。これが実話だと聞いて,ビックリ。こんなことがあったのか…と,その奇跡というか,奇跡は奇跡でしか無かったというか…その事実に打ちのめされた感じ。人は,こうしていろんな病気と闘い,少しずつ克服してきたんだろうと思った。
《NHKプレミアムシネマ》の解説を転載
ロバート・デ・ニーロ、ロビン・ウィリアムス共演、実話をもとにした感動のドラマ。1969年、ブロンクス。精神障害で身体も自由に動かせない患者たちの病院に医師セイヤーが赴任する。セイヤーは、患者たちがボールを受け止める反射神経がある
のを発見し、30年間も半こん睡状態のレナードに新薬による治療を試みる。ある日レナードは奇跡的に目覚めるが…。女性監督ペニー・マーシャルの端正な演出、2大名優の名演技が光る。 -
TVにて
奇跡の目覚めが哀しい.ロバートデニーロの演技が神がかっていた. -
ロバートデニーロの演技力の凄まじさ…
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胸の詰まるような感動。
生きていることは素晴らしい。
閉じ込められる病気になることへの恐怖。 -
いつもロビンウィリアムズの作品を見ると思うが、彼の表情がとても好き。優しく人に寄り添う役はぴったりだと思う。生きる喜び、そもそも生きるとは何か、難しい問題について考えるきっかけとなる傑作。