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- / ISBN・EAN: 4988104065643
感想・レビュー・書評
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クリスマスに映画館で観た記憶が。
久しぶりにdTVで観てみた。
妻夫木くんが出会い系であった女の子(満島ひかり)を殺してしまう。
深津絵里と出会って一緒に逃亡をはかる。
岡田将生のクズみたいな大学生役、ハマってた。
個人的にはその友達が気になった。
どうやら瑛太の弟らしい。
満島ひかりのお父さん役の柄本明良かった。
娘を本当に信じてるし、愛してたんだなあと。
樹木希林もすごく良かった。
孫の妻夫木聡を本当の息子のように育てていて。
バスの運転手さんに、
婆さんは悪くない。しっかりしないと!みたいな事言われて
バスに向かって深くお辞儀する姿は
映画館で観た時から印象に残ってた。
あんなお婆さんが騙されたお金を返してくださいって
乗り込みに行くところとか、胸にぐっときた。
全体的に無駄なところがない映画だと思う。
出産してから涙腺がゆるいからか、
柄本明が満島ひかりにお前は悪くないっていうとこ、
親目線で見てしまって涙してしまった。
単純に見れば、岡田将生と満島ひかりは悪人。
妻夫木聡は魔がさして殺人を。
深津絵里は愛するが故のほう助を。
柄本明も愛する娘を殺された復讐をしようと考えてしまったり。
どんなに善人に見えても、心のどこかでふと突然
悪人になり得る心が生まれてしまう事もあるのかな。
それが人間らしさなんじゃないかな。
クリスマスに映画館で観た時にはそこまで
考えられなかった。歳をとったな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
いやー。映画って すごいね。
俳優たちが きちんと 役割を ポジショニングしている。
樹木希林 このひと いつの間にか
こんなにおばあさんになったのか とおもうほど
おばあさん。
なんで 自分の孫がこんな風になったのか 理解できない。
その理解できないと言うことが 理不尽である。
柄本明 なんで 娘が 殺されてしまうのか?
その理不尽さに 震撼する。
満島ひかり このヒト
人の嫌がることを 平気でやってのける。
それで 自分は 間違っていないと思っている。
満島ひかりがいなければ この物語は 成り立たない。
この オンナ。何かを捨てている。
その捨て方が 気持ちいい。頼るものは自分。
殺される人が 善人 であるのと
悪人であるのと かなり違う。
普通は 善人が 殺される。
それで 殺人事件は 成り立っている。
悪人が殺されて 本来の 殺人事件が なりたつのだ。
恨みをかわれているから 殺される。
もしくは 恨みをかうように仕向けるから 殺人の理由が生まれる。
岡田将生 が ぼんぼん であって
オンナを遊びの対象としか 思っていない。
ひょっとしたら コイツが 一番の悪人なのかな。
妻夫木聡・・・泣き顔が 売りの 俳優。
普通の表情からなくまでの距離がとても近い。
だから この物語は成り立つ。
自分の言葉が 少なすぎる。そのため誤解を受けやすい。
そいういうことを 背負いながら生きる。
真面目なのだ。だから 殺した。
深津絵里・・・このヒトは 不思議なヒトだ。
頼りたいと願いながら 頼られる運命。
生まれた星が わるかった。
切なく生きることが 宿命。
それでも 紳士服屋 で日常的に はたらく。
個々の間合いと空間に 恐ろしささえ感じた。
日本人の 中にある感性が ゆがんだ形で うまくとらえている。
この映画を見ながら おそろしい と感じた。
それは いったい 『なにか』といえば
過疎における 若者 の不自由さ なのかも知れない。
妻夫木聡は おじいちゃんの 病院通いを 手伝っている。
家族は おじいちゃんとおばあちゃんだけ・・・・
母親(余貴美子)は ちょっとだけ出てくるが
自分のことしか考えていない。
おばあちゃん(樹木希林)は孫を 自分の子供のように
育ててきたが その息子の中に何が宿っているのか
理解が出来ない。
でも おばあちゃんからみれば 優しいいい子 なのだ。
妻夫木聡は それを演じている。
働く場所は 解体業。
破壊して 仕事が成り立つ。
その仕事を黙々 と続ける。
そんななかで オンナと出会う 機会さえもなく
クルマを 飛ばして 夜をすごす。
ありきたり といっていいのか 普通といっていいのか
どこにでもいそうな 青年なのである。
不器用 うまく生きられない。
オンナに うえている・・・愛にも餓えている。
出会い系の女子 満島ひかり に知り合う・・・・
長崎から 福岡まで クルマで飛ばして 会いに行く。
そのオンナは セックスをすることに お金を要求する。
セックスを 遊びと考えているのか 稼ぎと考えているのか
なぜ そのオンナが ゆがんだのか わからないが
いまどきの 雰囲気を 反映しているのだろう。
素人も 売春する時代。
妻夫木聡は セックスの発散することと 人を好きになる
ということが 見分けがついていない。
なぜか 青春のあせり みたいなものがあるのだろう。
その対比として 岡田将生 がある。
お金もあるし 適当に 遊ぶ方法も知っている。
女も選べる・・・世渡り上手なんだが 欠陥品。
自分のすることに 責任が持てない。
妻夫木聡は 出会い系であったのだが 深津絵里にあう。
深津絵里も 孤独に 押しつぶされそうだった。
国道の周辺で生きていた。
二人は 激しい出会い そして
妻夫木聡は 恋人であり 母親に初めて出会う・・・・
「海の近くに住んでいるんなんて、羨ましい」
「目の前に海があると、何処へも行けない気がするんだよ」
しかし・・・・二人は逃げるしかなかった。
逃げ回って・・・・
最後に見るのが 灯台から見た 夕陽の 鮮やかさだった。
というより それを見ている
二人の すがすがしい涙目の笑顔だった。
そして 深津絵里は最後に言う
「人を殺せば 悪人なんですよね」
観客として 取り残される 寂寥感。
樹木希林を取り巻く マスコミ。
じっと耐える 柄本明。
樹木希林と柄本明は
一体 何のために 生きてきたのか?
家族の絆。
田舎に おきざりにされた
孤独な 青年たちの ひりひりした 心の渇き -
キャストの演技力に脱帽。妻夫木聡が深津絵里の首を絞めるシーン、自分が悪人であることで彼女が幸せになれると信じたからですよね。切ない…。そして、柄本さんの「いまの若い人は大切にしたいものがないひとが多すぎる。失うものがないから強くなった気でいる………」のくだり正くという感じで考えさせられるなあ。
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暗い、切ない、可愛そう、、、な作品。
本で読んだら、また何か違う感想になるのかな。。 -
「2008本屋大賞 4位」
九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/761579 -
自分をさておいて相手を想う気持ちが自分の孤独を救うんだな。色々考えて、思って、泣きました。
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本当の悪人は誰なのか。
吸い込まれるように見ることができる作品。