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- / ISBN・EAN: 4571339483049
感想・レビュー・書評
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年末に原作を英語と日本語と両方読んだこともあって、一応押さえておこうと思った。ほぼ原作に沿ったつくりだったし法廷シーンは迫力があった。ラストはサスペンス仕立てだったけれどこれも原作どおりだった。1962年の作品ということで白黒だけれど絵もまあよかった。グレゴリーペックはいいとして、ディル役の子の顔がどことなくフレディマーキュリーに似ていて気になってしょうがなかった。それにしてもなぜ「アラバマ物語」という邦題か。この邦題からはほのぼのファミリードラマを連想してしまうのがもったいない。
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いやー,素敵な映画でしたね。
まだまだ露骨な黒人差別が残る南部アメリカで,ある犯罪を犯した黒人の弁護をすることになった主人公。その生き方が素敵でございます。
子どもが父親のやっていることをどうにか見てみようとするのもなかなか.こんな父親に育てられたら,真っ直ぐ育つだろうな。まさに,父の背中を見て育つ。
《NHKプレミアムシネマの解説を転載》
グレゴリー・ペックがアカデミー賞に輝いたヒューマンドラマ。1930年代、南部アラバマ州の小さな町で弁護士のアティカスは、幼い息子ジェムと娘スカウトと3人で暮らしていた。ある日、アティカスは、暴行の罪で訴えられた黒人トムの弁護を引き受け、町民の反感を買うが・・・。女性作家ハーパー・リーがピュリツァー賞を受賞した小説を映画化。誠実で頼もしい父親であり、人種差別に立ち向かう弁護士を子どもの視点で描く名作。 -
微妙だった・・・
1930年代を舞台にした1962年の映画だし、現代の価値観で過去を評価するものではないのだけど、それにしてもこんな裁判ありかよ、って思う。
あまりにもえげつないセカンドレイプに見えるし、逆ギレして取り乱す被害者に同情してしまう。
主人公が男前で、原告側がいかにも憎々しげな連中ばかりだからいちおうこの筋書きで成り立っているけど、配役を逆にしたら、全く逆の気持ちになりそう。
いや、現代の裁判だってそこのところちゃんとしているのかと言われたら、それは分からないな。分からないというか知らない。
ちょっとそういうことについて勉強してみようか。
それぐらい、ショックだった。
あと、子役を中心に回していくのは、ちゃんと伏線になっているしこれでいいのかもしれないけど、見ててくどかった。子役はいらない。もしくは出番を8割カットしてほしい。もっともこれは私の趣味の問題だけど。 -
1962
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物語だけならば、古き悪しきアメリカのレイシズムを単純に描いているに過ぎないが、それに子ども目線と不思議な隣人という要素を加えることにより、奥行きと寓意に満ちた作品に昇華させている。原題の「Mockingbirdを殺すこと」が意味するところを考えさせられるが、今ひとつ確信の持てる解釈に辿り着けない。犠牲者トムも、隣人ブーもMockingbirdに喩えることはできるが、正義のない世界で真実を貫こうとすることがMockingbirdを殺すことになるのなら、なんという皮肉を子どもたちは学んだことになるのだろう。☆4
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1962年アメリカ。
1930年代が舞台、人種差別も厳しい時代。田舎の弁護士の7歳になる娘の視点で見た、その兄との3人家族、隣人、父の仕事上関わる黒人被告、近所の白人差別主義者ら。子供の視点から見た懐かしい回想が、一転法廷劇になり、また元に戻る。
冒頭、鉛筆を紙に擦り付けると浮かび上がる文字が、to kill mockingbird。 これが原タイトルで、さえずり美しく害はない鳥を殺すこと、という意味だとか。その後の展開を暗示する原題だ。が、邦題のアラバマ物語も、少女の回想をよく表して良いタイトルとなっている。 -
TVにて
子供達の目で見るので最初はいろんなことが怖かったりびっくりしたり.でも子供は素直だ.黒人の差別,不当な裁判,障害者への差別などがその目を通して訴えてくる.後半のグレゴリー・ペックの弁護は圧巻.弁護士としても父親としても立派だ.とても素晴らしい映画だった. -
黒人差別してる白人の醜さったらな。障害児を隠していたり、子供の視点だと不思議なことばかりだ。時代の問題よりは、今に通じることも多いと思った。
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前置きが長過ぎるのが難点だが、おてんば少女から見た醜い差別と社会の理不尽を描いた秀作。中盤の法廷劇よりも前半の子供達の日常と後半の真実が明らかになる展開が印象に残る作品だった。大人向けの名を借りたほろ苦い余韻を残すジュブナイル。