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- / ISBN・EAN: 4571339481137
感想・レビュー・書評
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SFX未使用でここまで幽玄の美を表現できるとは。京マチ子が妖艶すぎる。しかし、俺は同じ古典なら七人の侍のほうが好きかな。いきいきとした現世の肉体感として。
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女優さんの内側から出てくる色香と気品。
古い日本映画の良さですね。
京マチコのきりっと釣り上がった目元と、少しふっくらした輪郭、平安美女ってこんな感じだったに違いないと思えた。
基本的には貧しい市井の人びとの暮らしと、戦の影が描かれています。
幻想的で不気味な日本の幻想的世界観が、モノクロのフィルムからぼんやりと浮かび上がる耽美的なシーンも多数あります。
田中絹代の品のある美しさも素敵でした。
今時の美女とはまた違って、さっぱりした顔立ちながら、落ち着きと聡明さと凛とした立ち振る舞いがいいね。
男と女、双方の求めるものが違って、結局身の丈に合わないことを望むと酷い目に遭うよというメッセージを感じるストーリー。
いろいろなものを一時の夢と誘惑で失って、それでも生き直す人びとのたくましさ。
なんとも言えない余韻のあるラストです。 -
ただの古い映画かと思ったら、今でも通用する面白さだった。
ラストはありきたりな、普通の生活が1番みたいな感じだったけど、その過程がコミカルな冒険と幽霊ものでわくわくした。
まぁ、藤兵衛の話の尻切れ感は否めないし、こっちは反対にコミカル路線を貫いて出世に振ってもよかったんじゃないかとも思える。 -
今見ても新鮮と良いたいがやはりふるぼかしいですね。のめり込んで見るということにはならない。
でも京マチ子の不気味な存在感はすごいですね。ヘンなCGよりはるかに迫力がある。森雅之、田中絹代の安定した演技もいい。でもその程度。こうした悪霊にいつのまにか取り憑かれてるというのはこれ以降なのかおなじみになってなのかそう新鮮ではない。