配達あかずきん 成風堂書店事件メモ (創元推理文庫) [Kindle]

著者 :
  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • クセがなくて読みやすい。
    書店が舞台になっているのが新鮮でいい。
    劇的な謎解きはないけど、日常系でほっこりする。
    欲を言えば、人物たちにもう少し深みがあるといいなぁと思った。

  • 人が死なない、日常系謎。
    書店からこんなにも色々な事件が見れるとは……素晴らしい。
    ・認知症老人が巻き込まれていた事件。
    ・存在しない書店員におすすめされた謎と恋愛。
    ・盗撮写真が本に挟まっていたのは何故か。
    ・販促フェアのディスプレイを壊したのは誰か。
    後味が悪いものはないのがまた良い。すっきりとした読後感。
    日常系なのに地味な事件ではなく、ドキドキする内容。

  • 書店という狭い空間での小さな事件を解決していく書店員、というのがとても新鮮で面白かった。書店の裏側等も分かったし、読後も爽やかで個人的には好きだった。

  • 私は本屋さんが大好き。大型書店なら何時間でも過ごせる。
    でも、でもそこの書店員さんがどんな仕事をしているかについて、気に留めたことがなかったと気付いた。
    探している本がわからなければ聞けば教えてくれて、レジに行けば清算してくれる…それ以外に求めたことがなかったけど、求めてもいいんだとも思ったし、専門性にもっと頼ってもいいとわかって、これから本屋さんに行く楽しみが増えた。
    本屋大賞にノミネートされた作品にまずはずれがないことはずっと以前からわかっていたのに、書店員さんをこういう人たちだと結びつけていなかった…

    このシリーズ楽しみに、次々読み進めたい。

  • #配達あかずきん成風堂書店事件メモ #読了
    2006年の本だから世の中はまだケータイ時代。今じゃうろ覚えな本も気分に合わせた本も検索で見つかるけど、その役割を書店員に求めるのが当たり前な時代(自分は経験がないけれど)。人と人とが当たり前に頼りあう時代が懐かしい。kindle unlimited初体験。

  • 書店員のお仕事を詳しく描写していて、実在の本のタイトルをあげているから、とてもリアリティがあってイメージがしやすい。知っている本が登場するとちょっと嬉しい。新潮社のパンダや『あさきゆめみし』とか。
    「標野にて君が袖振る」を読んで、『源氏物語』にまた触れたくなった。
    「ディスプレイ・リプレイ」はすごくありえそう。
    人が本を手に取るとき、こんなミステリアスなエピソードがあるかと思うと、読書、本、書店がとても面白く思えた。

  • Every single story in this book concludes with a happy end :)
    (Ayumi-san)

  • 書店・成風堂で働く杏子と勘の鋭いバイトの多絵が
    お客さんからの不思議な出来事を解決していく様子。

    近所の住む老人がリクエストしてきた本に隠されたSOS。

    源氏物語から事故死した息子の恋人の存在を知った失踪した母を探しにきた女性。

    配達された雑誌に挟まれていた盗撮写真を仕込んだ犯人。

    入院中の女性が読むための本を選んでいてくれた営業の青年の間にいつしか芽生えた思い。

    人気漫画の飾り付けをしてくれた大学生の漫画にたいする熱い思いと過ちと陰ながらひょっこりいた作者。

    日常に潜む、プチミステリーを解決していく様子。
    他のシリーズも読んでみたくなった。

  • 書店員の杏子とアルバイトの多絵が、威風堂を軸に起きる謎を解き明かしていく物語。

    どの話も、最後にあたたかい気持ちになれるミステリです。特に「ディスプレイ・リプライ」は、作品を愛する気持ちが強すぎたために犯行に及んだ犯人も幸せになれる終わり方でホッとしました。

    「六冊目のメッセージ」に出てくる、『宙の旅』『散策ひと里の花』『ダヤンのスケッチ教室』『民子』『夏への扉』を読んでみたいと思いました。

  • とある駅ビルのなかの書店,成風堂。そこで働く店員の杏子と大学生アルバイトの多絵が,常連客から持ち込まれる様々な謎を解決していく。

    「女性客が多いファッションビルの中のごく普通の書店」という設定がいいですね!誰でも,自分の行きつけのそういう本屋を思い浮かべながら読める感じ。
    謎の中には事件性が強いものもあるけど,基本的にはほのぼの読めるミステリではないかと思います。

    1話目(パンダは囁く)の解決はちょっとこじつけがましいというか,そんな切羽詰まってるならもうちょっとほかの手段なかったんかいというか,最後のオチ言いたかっただけちゃうんかというか・・・。

    好きなのは「6冊目のメッセージ」。答えは結構すぐにわかる感じがする(だって前振りが・・・)けど,実際にはあったこともない人同士が「お勧めの本」でつながるっていうのがしみじみいいなと思ってしまいました。自分も書店員ではないけど近い職業なので,普段あまり本を読まない人とか,最近ちょっと読むようになったという人にお勧めを聞かれることあるんですけど,難しいのです実際。だからこそ,お勧めがぴったりはまると嬉しいわけですが。そういう感じが良く描写されてて素敵でした。
    あと猫は正義。

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著者プロフィール

大崎梢
東京都生まれ。書店勤務を経て、二〇〇六年『配達あかずきん』でデビュー。主な著書に『片耳うさぎ』『夏のくじら』『スノーフレーク』『プリティが多すぎる』『クローバー・レイン』『めぐりんと私。』『バスクル新宿』など。また編著書に『大崎梢リクエスト! 本屋さんのアンソロジー』がある。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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