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感想・レビュー・書評
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光源氏21歳。父桐壺帝の退位。朱雀帝の即位。東宮は後の冷泉帝。
これまでは、光源氏が、六条辺りへとお出掛けになって、恋を仕掛けていましたが、六条御息所が、自分に傾きはじめると、避ける様になります。
そんな折、葵祭の車の所争いで、葵の上(光源氏の正妻、妊娠中)の一行の牛車に屈辱的な行為を受けます。今も昔も、人気者を見る為の場所確保は、重要なんですね。葵の上が、お出かけをぐずぐずしていたので、遅くなってしまい、良い場所がもうなくて、無理矢理入り込んだのが、六条御息所の牛車のところだったんです。車は壊れるし、後方に押しやられるし、酷い話ですが、正妻側がお強いんですね。御息所は、心を蝕まれ、葵の上に生霊として取り憑いてしまいます。
“なげきわび 空に乱るる 我が魂を 結びとどめよ したがひのつま”は、御息所の もののけとしての和歌。乙一並みの構成ではないでしょうか。
葵の上の出産時、多くの験者のよる祈祷を受けながらも、生霊は調伏せず、ついに亡くなってしまいます。この時の子が、夕霧です。
光源氏はもののけを御息所と悟り、愛は消えてしまいました。原因は、彼の冷たさにあったのですが、二人の愛した女性を失うことになりました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
正妻葵の上が子供を産んですぐ亡くなり、なぜもっと生前に目をかけてやれなかったのかと悲しんだのもつかの間。
14歳になった紫の上の発育ぶりに我慢できなくなって、喪が明けないうちに同衾してしまう。
数え年だとしたら、満年齢で13歳ってことですね。
そういえば14歳の女子中学生は恋愛対象だと発言してクビになった50歳の国会議員がいたな。
平安時代に生まれたら良かったね、お疲れさま……
わりと有名な御息所と葵の上の車争いの場面もこの巻で出てきた。 -
え、ちょっと待って六条にいるいつも不機嫌な美人は奥さんじゃなくて愛人ってことですか。それに葵たんという本物の奥さんが妊娠してるっつうのに紫ちゃんを未成年なのに掠取監禁してるんですか。葵たんと六条の人とで駐車場トラブルがあって、葵たんは六条の人に恨みを買ってしまってなんと早産してしまったがそれだけじゃなくて呪い殺されたみたいなことか。酷すぎる。で四十九日が終わるとすぐに紫ちゃんを手込めにして嫌われたのにそんなに嫌ったら僕ちゃんかわいそうでしょ、とか言ってる。KZが極まってきたな。
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源氏まじサイテー。でも別にサイテーであることと魅力的であることは特に矛盾しないのよねっていうのもわかる気がするだけになんか疲れる巻だった。この機微が1000年前というのは考えてみるとすさまじい
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葵上と六条御息所の因縁、そして葵上の死と御息所の生霊の関係と、今後源氏の人生にずっと影響を及ぼす出来事がおこった。
その中でも夕霧が誕生した事は救いになったが、葵上を亡くした悲しみが完全に癒える前に若紫と結婚…若紫の裏切られたという思いと、突然の出来事に戸惑う気持ちに同情してしまう。
何だか源氏に関わる女性がことごとく悩まされ、悲しんでいる様にしか思えない。
源氏は源氏で思う事がたくさんあるのだろうが、源氏が追えば、それに比例して苦しむ女性が出てしまう所が、何とも切ない。 -
葵上が亡くなって悲しむ源氏にホロリときたと思ったら…涙の乾く暇なく若紫に手を出している源氏が解らないです。
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葵の上、かわいそうすぎる。
紫の上もかわいそうすぎる。