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感想・レビュー・書評
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青空文庫にて。
芥川龍之介らしいお話。読みやすい。
私もどこかの門の下で佇んでいたら、鉄冠子が声を掛けてくれないものか。地面掘ったら金が大量なんて夢にも見ないっ!
戒め、改心を描く作品。
お金にだらしが無い杜子春(とししゅん)が首の皮一枚で救われる話。
結果的には、めっちゃ優遇されてるやん!とツッコミたくなるが、地獄での体験は何者にも耐えられるものじゃないし、最後に救いがあっても良いと思う。
読了。 -
「源氏物語」における唐代伝奇小説の影響を計りたくて関連書を見ていると「杜子春伝」が挙げられていました。懐かしい。これは中学生のころに没頭した芥川の短編で読んでいます。原典は俗界を離れて仙人となる道教思想が根底にありますが、芥川は結末で人間性を賞揚します。近代小説に換骨奪胎してみせたのですね。
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おとぎ話を楽しむには、少々歳を取りすぎたやうです。教訓があるならば、無理に探さず、自ずと気づくべきものなのでせう。
一つだけ、地獄の責め苦にも声を上げなかった杜子春が、打ちひしがれる母の顔をした馬に「おかあさん」と言ってしまう場面にはホロッときました。 -
娘の塾のテキストに、冒頭部分が音読教材として使われていたので。
自分も昔は金持ちになりたいと思っていた。もちろんいまでもそういう気持ちはある。しかし、家族もできて、社会人としての自分の責任が増すことに伴って、お金以外の比重がたしかに大きくなってきている。
部下の成長、家族の幸せ、その上で困らないだけの収入があり、そのうち工面して、自分の成長のために投資する。
こういう循環が幸せに感じる。
杜子春の場合、父母への思いと金目当てに寄ってきた友人たちとの対比から、本当の幸せとは何かを悟ったのだと思う。 -
芥川竜之介の勢いのある文章が好きです。
この作品も、物語と同じくらい文章力に惹かれました。
短編ですが、読みごたえがあり、人生とは・・と考えさせられる一冊です。 -
仙人やさしい‼w