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感想・レビュー・書評
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ダイナマイトの原料(薬)を飲んで死にたいと思うこの言葉がインパクトありすぎて凄いです。
とにかく好きな表現が多かったです
「たそがれの空は、古びた絵のように重々しく、静かに、並木の上に横たわっていた」などなど!
女優と恋慕していた、自分と似ている男に姿を重ねてみるようになる。すなわち男と同じようにこの女の人に恋い焦がれてしまう
⇒ドッペルゲンガー的な恋はロマンチックでありつつどこが純情なパノラマ島綺譚のような感覚もあってそれが後の終わりで分かったのですが……
姉がよく売ってい花の値打ちを見ると、おそらく彼女は自分の性質を安売りしていたのではないかと考えるようになりました。
ダリヤ:「華麗」「気品」「移り気」50銭
シクラメン:「遠慮」「清純」「内気」50銭
菊:「高貴」「高尚」「高潔」時価
主人公が姉の癖や性質を利用し姉からの解放を喜ぶとこはなんとも言えない気持ちになりました。
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姉を踏み台にして自分が仕合わせになるなんて、なんという弟なのか!
可哀相な姉は、否定の時のジェスチャーが、頭を左右に振らないで、縦に頷くように振ってしまうという変な特徴がある。
その間違ったジェスチャーのせいで、濡れ衣を着せられることになってしまう。
なんとも悲惨なお話である。 -
弟が容赦ない。
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『ずっとお城で暮らしてる』の解説で桜庭一樹が“弱者のとほうもない怖さ”について語っているのを読んで、思いだした作品。いつ、なにで読んだのか、思いだせないけれど強く印象に残っていた。小説としては出来がいいとは言えないけれど。一人称の稚拙な語りくちが気味悪い。いや〜な後味。こんなお話だったっけ?