天職は寝て待て~新しい転職・就活・キャリア論~ (光文社新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 作者は教養が深いんだなと思わせる色んな知識が出てきて、それ自体頭が下がるが、私にとってタイトル・テーマに関連するのは2点。
    ①ジョン・クランボルツ、「その幸運は偶然ではないんです!」キャリア形成のきっかけの80%は偶然<プランド・ハプンスタンス・セオリー>
    ②エドガー・シャイン「キャリア・アンカー」、多分私は「自立・独立」「奉仕・社会貢献」が強くて次に「専門・職能別コンピタンス」が来ると予想
    この2点を読んだ方が、知りたい内容が得られそうなので、この本はそれを紹介してくれた本という位置づけ。

  • ・エドガー・シャインの「キャリアアンカー」は面白そう。
    ・本当にキャリアのことを考えたいなら、クランボルツや、エドガーシャインを読んだ方が良さそう。この本ではその内容の引用ばかり。
    ・好奇心を持とう。変化を恐れるな。読書しようといったよくあるハウツーが多数書いてある。
    ・よくある話ばかりで特に琴線に触れることは無かった。
    ・Amazonプライムで読んだ。

    読了日:2019/02/09

  • Prime reading より。

    根拠にしている文献やデータと主張の繋がりでよく分からん所はあったが(包丁持つ前に皿洗いするのがホントに最適解なのか?とか。)、引用されている文献や自身の経験則は面白かった。
    キャリアアンカーはもうひと調べしてみよう。
    何になるかではなく、何をするか。

  • 今の会社で働き続けることに違和感を覚え、転職を意識するようになり購入した。

    筆者の山口周さんは転職経験が豊富で、電通→ベンチャー→ボスコンなど、異業種間の転職で得られた学びが記されている。

    <概要>
    ・転職はしないで済むならしない方がいい
    →年収が上がるとか、やりたいことが出来るとか、メリットに目が向きがちだが、会社の安定性が悪くなるとかデメリットにも目を向けること。

    ・仕事内容の向き不向きや、何に幸福を感じるかは人それぞれ。自分分析をするべき。

    ・パッシブセイフティとしての「転職技術」は持つべき
    →ロジカルシンキング、英語、読書はするべき。

    ・キャリアはいい偶然によって形成される
    →目の前の仕事を丁寧にこなす。同僚を大切に。

    ・20代〜30代前半は、成長が必要で労働が辛い不自由な時期。

    ・エモーショナルサイクルカーブに対処する
    →新しい職場やプロジェクトに参加したときは気分が高揚する。しばらくすると、負の側面が見えてきて気分がどん底になり、転職したくなる。しばらくすると、仕事に慣れたり、プロジェクトが終わったりして、嫌なことは過ぎ去る。そのため、気分がどん底の時に転職すべきなのかは再考した方が良い。

    <所感>
    自分は今、エモーショナルカーブのどん底に居ると認識した。

  • 哲学の本が面白かったので続けて読んでみた。
    自分は、今のところ転職とは関係ないのだが、その心構えがわかった。

    やはり辛い経験は大事で、雑用も大事だということ。
    自分はどちらもそんなにした覚えはないけど、現状自由では、ある。

  • 前半に論理的なおかしさが目立ち、勢いで書いているのかなってなる。
    なので、面白いのは他の本の受け売りで、作者は本当に考えてるのかなってなる。
    個々のテーマは良いだけに残念、ためになる話が散りばめられている。

    日本ではリスクを取る人が少ない分、リスクを取る人が有利になる。
    20代の会社を知らない状況で一生を過ごす場所を決めてしまう、そのプロセスで選んだ会社がその人の本当の居場所なのか
    成果と待遇のミスマッチにより、日本企業は転職しにくい文化となっている

    「好きなこと」「得意なこと」を仕事選びの重要なポイントとする。
    自分が何らかの意思決定をする際に、その選択は本当に内発的動機か自問する。
    専門コンピタンス:専門・職能別の領域で自分の才能を活用して能力を発揮することに満足するタイプ

    良い偶然のために①好奇心②粘り強さ③柔軟性④楽観性⑤リスクテイク
    繰り返し囚人のジレンマでは、初回は協調、以後は前回の相手と同じ物を出すのが良い
    プロセッシング:入力を処理して出力する力、ストック:自分の中に蓄積された付加価値のもととなる知識

    逃げの転職は、企業に対して経営の是正措置を取らせる圧力となる
    逃げの転職の際には「あと半年待てないか」を考えることが大事
    会社に依存しないために、人生の何処かで仕事に支配されながら「自由のための力」を獲得する、ことが大事

    課題先行型:課題が先にあり、これを全力で解く、好奇心駆動形:課題を自分で作る、問題意識・好奇心を動機とする

  • 気になった項目を抜粋します。

    第一章 転職は、なすべきか、なさざるべきか
    ・人間万事塞翁が馬」の喩え通り、どの職場体験がどのような影響を後の人生に与えるのかは、誰にも分からないのです。
    ・人は誰でも得手なことと不得手なことがある。誰に、どの仕事を、どこまで要望するかが大事やなあ

    第二章 従来の転職の「方法論」の問題
    ・組織としてのルールが個人に優先されるような軍隊的・全体主義的な組織が、性に合わないのだな

    第三章 いい偶然を呼び込むには?
    ・我々のキャリアは用意周到に計画できるものではなく、予期できない偶発的な出来事によって決定されます。
    ・新しいことを始めようとすると、最初はなかなかうまくいきません。特にキャリアチェンジの場合、前の仕事との比較感が常に頭の片隅にあるので、「こんなに苦労するのなら前の仕事のほうが良かった」といって新しいキャリアをあきらめてしまう典型的な落とし穴がつきまといます。
    ・キャリアの転機につながる縁は、親戚や友人等の親しい間柄ではなく、むしろそれほど親しくない関係の人からもたらされることが多い
    ・このプログラムは自分からは決して裏切りません。まず協調し、相手が協調する限り協調し続けるという「いい奴」な戦略です。
    ・バーバラ ミント『考える技術・書く技術』、照屋華子・岡田恵子『ロジカル・シンキング』、齋藤嘉則『問題解決プロフェッショナル』

    第四章 「攻め」の転職と「逃げ」の転職
    ・自由さを獲得したければ不自由な期間を過ごさなければならない、という考え方には、時代を超えた普遍性がある
    ・社会心理学では「グループダイナミクス」という概念で整理しますが、全体がある意見に傾きつつある中で自分だけ違う意見を言う、というのは、心が自由でないとできない行動です。
    ・特に、高すぎる報酬は内発的動機を粉砕してしまう恐れがある。
    ・楽器の習得には大変長い時間がかかるので、内発的動機を失ってしまうと絶対にマスターできません。
    ・よく知られる「洋服屋と悪童」の小話も同じ心理メカニズムに基づいたストーリー
    ・なぜよくないかというと、サービスの対価をいただいていないからです。
    ・広告代理店におけるアカウントサービスはまさにこれと同じで、終わりがありません。なぜ終わりがないかというと、「頭脳労働を無料で提供する」という構造になっているからです。
    ・「労働」がもたらす幸福感の本質が「価値を提供している、誰かの役に立っている、感謝されている」という実感によってもたらされるのであれば、給料の額よりも、本当に「労働」をさせてくれるところを選ぶ、というのが人生を幸福に歩むためのポイントなのではないでしょうか。

    第五章 エモーショナル・サイクル・カーブへの対処
    ・いわゆる「お蔵入り」というパターンは、だいたいこの「低気圧状態」を楽観的に乗り切れないことで発生しています。
    ・入社後に初めて見えてくる現実によって、当初の期待や想定が打ち砕かれて戸惑うことを、キャリア論の世界では「リアリティ・ショック」と言っています。
    ・しかし、一方で雑用や小さな仕事のなかに、先輩たちが活躍している仕事のエッセンスが隠されているものなのです。
    ・まずは「オープンであること」が大事です。オープンとは「受け入れる」ということです。
    ・組織への同化の大事な時期であるエモーショナル・サイクル・カーブの下降局面で、自分自身を異物として際立たせる方向に持っていってしまう危険性があります。
    ・「とにかくいままでのやり方は、まったく通用しない。ゼロから出直しだな」と腹をくくれた

  • 転職についての本。

    いわゆる指南書とは違ったが、天職についての考え方が参考になった。

  • 自分に向いている仕事は始めて見ないということはわかった
    そのため、開かれた心を持って色々なことに興味を持っていようと思う。

  • 著者の柔軟態度に心を打たれました。わたし自身は部下を率いていく立場ですが部下に対する見方も変わりそう。そして自分のキャリアの考え方も変わりました。紹介されていたキャリアアンカーも読んでみたいと思います。

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著者プロフィール

1970年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻、同大学院文学研究科美学美術史学修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ、コーン・フェリー等で企業戦略策定、文化政策立案、組織開発等に従事した後に独立。現在は「人文科学と経営科学の交差点で知的成果を生み出す」をテーマに、独立研究者、著作家、パブリックスピーカーとして活動。現在、株式会社ライプニッツ代表、世界経済フォーラムGlobal Future Councilメンバーなどの他、複数企業の社外取締役、戦略・組織アドバイザーを務める。

「2023年 『新装版 外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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