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感想・レビュー・書評
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考える事の大切さを改めて感じました。学校教育では知識を覚えることが大事と教わったが、コンピューターが現れてからは知識を覚えることなどがコンピューターに抜かれてしまい人間は知識を覚えることではなく、考え創造することが大事でそうしないとコンピューターに仕事からなにから奪われてしまう。
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本書は、受験などで力を発揮するような受動的に知識を得る「グライダー」型の能力と、自分自身でものごとを発見・発明する「飛行機」型の能力を比較したうえで、「グライダー兼飛行機」になるために何を心掛けるかを考えるためのものだと宣言するところに始まります。とはいえ一冊を通して一塊の思想を伝授するといった趣向ではなく、一話完結のエッセイ形式で進行するため、目次等で気になった部分だけを抜き出す読み方に適しています。
内容については、仮に現在の流行りの言葉で呼ぶならば、"思考のライフハック"とでも表現できる、考えることにまつわる助言やコツともいうべき情報が紹介されています。そんな数々の知見を一概に要約することは難しいですが、雑にまとめてしまうなら、力押しではなく「押してダメなら引いてみろ」に類する発想による思考法と言えます。そのような主旨である本書のなかで、たったひとつ重要な知見を挙げるとすれば、やはり複数の章にわたって最も多く紹介されている、「忘却」が結果として「思考の整理」を導くというアドバイスであり、これによって本書の位置するところを大まかにイメージして頂けるのではないでしょうか。
本文で取り上げられる思考するものの対象としては、著者が英文学者であるだけあって論文の執筆が例として頻出しており、「ものを書くのは人間を厳密にする」という言葉にも表れるように、読者のメインターゲットは文筆を職業や学習のために必要とする、もしくは志す人々にあると言ってよいでしょう。具体的なテクニックについては、スマホどころかコンピューターも一般家庭に普及していない時代だけあって、スクラップブックやカード・ノートの利用法といった今となっては参照されがたいであろう情報も存在しますが、同時に刊行時点では未来の話である、コンピュータの普及によって従来の仕事が奪われる社会を予見するなど、いまだからこそ光る部分も存在し、見所のひとつでもあります。
実は通読したうえで、本書の内容をさほど目新しくは感じなかったのですが、40年近く前に刊行され源流となった本書にある知恵の多くが間接的に伝わった、または常識として定着しているからこその感想かもしれません。 -
本書の初版は1983年。
当時はまだPCも今ほど普及してなかっただろうし、事務仕事も手書きが主流だっただろう。そんな時代に「コンピューターに仕事をうばわれる」と書いた著者の先見に驚いた。
内容は奇抜なものではなく、今現座でも十分通用する。それゆえベストセラーなのだと読んでみて感じた。
今出ているビジネス書、特にインプットやアウトプット系の書籍の源流と言っても過言ではない。 -
1986年4月24日発売!!
売れ筋商品の本!色んな本屋でポップを見かけます。
図書館で1990年代のやつを借りました。
なんと当時のこの本は税込350円で買えるみたいです。インフレを感じますね。
この本の特徴は現代の『自己啓発本・ビジネス本』の根底となっていることだと思います。
「勉強のやり方」「AI(コンピュータ)に負けないようにするには」などをさほど難しくない言葉で綴られています。
少し「うーん??」って感じたのは
・修飾語を減らす
1文章1センテンス
論文では確かにそうだけど、小説などは必ずしも有用ではないと思った点くらいです。
教鞭を振るう立場の人(つく可能性がある人)必読!
学生の人もぜひ読んでみてください!
※多少、先生などに対して嫌な見方が出来てしまう能力が身につくかもしれません。ただ、それは表面上は隠しておいたほうが吉かも!!ページ数も少なく、朝読書とかにもオススメです。 -
この本を読んでいる間、細谷功の『具体と抽象』という本が思い起こされた。未読の方はぜひ。
人間的な活動の中で、具体から抽象へと一般化を行うプロセスは普遍であり共通している、ことわざの例はまさしくその通りだと共感をした。
長い時間の中で"純化"されて、不必要な部分が削ぎ落とされて本質が残る、大きな発見であった。
よく教養の高い人が能や狂言、歌舞伎を見て面白いと言う。私には全く理解の出来ないものなのだが、彼らは口を揃えて"長い年月の中で残ったのには理由がある"と言うのである。その答えがこの"純化"にあるのだと思う。
今、私は1年で100冊を目標に読書を行なっている。これは自分の糧になるような、言葉を探究する行為であると自認をしているのだが、この本を通じてその目的を再定義したい。 -
ギリシャ人が輝かしい文化の基礎を築けたのは、すぐれた問題作成の力があり、「なぜ」を問うことができたからだという。
35年前の本なのに、全く古くない。 -
全国の大学生に一番読まれた本と帯にあり、知のバイブル的な紹介があったので
購入。読みやすいので、ほぼ一気読みできたが、内容的に自分に新しく入ってきた知識というよりかは既知の物が多く感じた。
逆に約40年前に初版刊行なので、この本が既存の様々な本へ影響を及ぼしていたのかも知れない。 -
日ごろ生活しているとつくづく感じるが、情報が多すぎる。単純に量が多すぎる、信憑性もわかりかねる。わかっていることが多い反面、わかっていないことが何かがわからない。
このような状況の中で、どのように情報を精査するべきなのか、どう使うのが「人間らしい」なのか?改めて考えさせられる本。
そして、電車の中でスマートフォンをじっとみている私達には、きっと「白い時間」が必要だ。