こんな夜更けにバナナかよ 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち [Kindle]

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  • 文藝春秋
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感想・レビュー・書評

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  • 映画を見て気になったので、原作の書籍も読んでみました。
    障害者との接触が、身近ではないため普段考えたことないことを、読みながら考えるきっかけになりました。
    感じたことは2つ。
    ・障害者と健常者は、気持ちの上では変わらない
    (そりゃ、好きなこともしたいし、恋愛もしたいよな)
    ・ボランティアする側も助けられている部分がある
    (ボランティアの人たちにもいろいろな背景があり、ボランティアを続けていく上でのきっかけや考えなどが興味深かった)

    今までは、自の体が動かなくなったら、他の人の迷惑になりたくないから死にたくなるだろうなぁとぼんやりと考えたが、この本を読むと、その考えが少し変わり、実際は「生きたい」と思いそうだなと、想像した。

  • 筋ジストロフィーという筋肉がだんだん動かなくなる難病を抱えた人の実話。映画にもなってたみたい。本来なら病院、施設の中で管理されて生きるのが在宅介助の道を切り開くために社会に訴え、多くのボランティアの力を借りて実現する。24時間体制の介助、痰の吸引を怠るだけで簡単に窒息死。本来ならこれは医療行為でボランティアにはできない仕事なのだけどボランティアを家族と解釈する事で在宅での介助を可能にする。プライベートなんてあったもんじゃない。ありのままの自分。文句があれば容赦無く生身で体当たり、ボランティアとも何度も衝突、それでも心は離れていかない。不思議な魅力。深さ。何度も止まりながら読んだわ。色々書きたいのだけど上手くまとまらぬ。筆者も本の中で筆が進まない…と吐露。正直な方なんだろうなと思った。表面だけすくい取って「これはこう!」って言うのがはばかられる物があるよ、これは。是非読んで。

  • 鹿野さんに会いたくなりました。 登場人物や舞台が身近に感じすぎて。 大泉洋さんのキャスティングのいきさつは知りませんが、 たぶん、他の人じゃダメなのだろうなと、 映画みてないけど、そんな気がしました。 映画、みてみます。

  • あっけらんかんとして、えらいと思う。

  • 「一見「やさしさ」や「思いやり」を装った主体性への侵犯」

    障がい者と聞けば弱者をイメージする。
    自分では何もできない、と。
    青い芝の会を知り、障がい者に以前より興味を持った。
    脳性マヒの子どもを殺害した母親に対する減刑に反対した理由はもっともだとも思う。

    ボランティアとは何か。
    本書を読めば自分たちの傲慢さに気付くだろう。

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著者プロフィール

ノンフィクションライター。1968年、名古屋市生まれ。中学・高校、浪人時代を大阪府豊中市で過ごす。北海道大学文学部を中退後、北海道を拠点に活動するフリーライターとなる。2003年、札幌で自立生活を送る重度身体障害者とボランティアの交流を描いた『こんな夜更けにバナナかよ』(北海道新聞社、後に文春文庫)を刊行し、大宅壮一ノンフィクション賞、講談社ノンフィクション賞を受賞。2011年、2冊目の著書『北の無人駅から』(北海道新聞社)を刊行し、サントリー学芸賞、石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞、地方出版文化功労賞などを受賞。札幌市在住。

「2018年 『なぜ人と人は支え合うのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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