空色勾玉 「勾玉」シリーズ (徳間文庫) [Kindle]

著者 :
  • 徳間書店
3.78
  • (15)
  • (21)
  • (19)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 337
感想 : 23
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (456ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 少々、難しいと感じることもあったがこれはこれで面白い。
    小学生の頃にこの本の存在は知っていたが難しそうだったので読めず大人になって読んでみました。大人だからこそわかる部分もあるのでそれで良かったのかも。
    壮大な物語なので執筆するにあたっての原作者様の努力ははかりしれないモノだったのでは…思いました。

  • 日本の古事記をモチーフにした和風ファンタジー。1988年に著者の処女作として世に出たが、現在読んでも違和感の無い瑞々しさに溢れている。やや説明口調な部分はあるが、圧倒的な独特の世界観はさすがとしか言いようがない。
    輝の御子の2人(照日王と月代王)と闇の一族の戦いをベースに、輝に焦がれる闇の一族の娘・狭耶を主人公に描いている。美少女や美男子が多く、やや少女マンガ的な展開もあるが、読み進めやすい。
    日本人の死生観が随所ににじみ出ており、日本の八百万の神々への信仰を感じる物語。

  • 神の血を引き不死の輝の一族と流れる時の中で限りある命を生きる闇の一族が何世代にも渡り争いを続けていた。
    光に憧れる少女狭也、輝の宮の神殿に縛められ、〈大蛇の剣〉の主、稚羽矢との出会いが〈豊葦原〉の運命を大きく変える。
    神々が地上を闊歩していた古代日本を舞台に繰り広げられる物語。

  • 子供の頃大好きで何度も何度も読んだ勾玉三部作、Kindleで読めたので再読。もうほとんど忘れかけていたけど、最後の台詞は覚えていたな。
    こうして大人になって読んでみると、こんなに辛い話だったかなと思う。あの見つめた稚羽矢の顔に絶望が映っていくシーンでとうとう決壊し泣いてしまった。
    希望を持ち続けるのとはちょっと違う。何度も狭也の希望は叩き潰されて、迷い悩み、それでもまた立ち上がるのは、生きて死んでまた生まれを繰り返す闇の有様そのもので、うつくしく尊い。子供だった狭也と稚羽矢が目覚めていき、正反対の有り様に傷つきあいながらもお互いを求めて結びつく物語に子供ながらうっとりしたものだ。もう若くもない今ではそんな二人をとても眩しく感じる。
    輝の神と闇の女神、そして狭由良姫と月の御子、狭也と稚羽矢。繰り返す運命、それでも少しづつ運命は動いて先へ先へと進んでいくのも、闇の有様、ひいては輝の神と女神の生んだ豊葦原であり、常にそういう構造がこの物語を包み込んでいる。四季折々の風景の描写も素朴で胸に迫る美しさがあって、この世界観を見事に彩っていると思う。
    やっぱり大好きな本。

  • 世界観が驚くほど壮大。頭の中どうなってるんだろう。すごいなあ。しかしどうしても主人公(狭也)を好きになることができなかった。

  • 日本神話を下敷きにした和風ファンタジー。
    読みやすく、するする読めました。

  • ファンタジー好きならば、日本のファンタジーの代表作を読まねば!みたいなのを見て、その中にあった本作を気にかけていた。
    偶然古本屋で見つけ購入。

    日本のファンタジーって?と思っていたが、こうなるか、と。壮大。日本神話。

    読む人を選ぶかもかしれないな。と思った。

  • 主人公の狭也の成長を、神と人との戦いを描いた和風ファンタジー

    恋や運命に翻弄される主人公の成長が分かりやすく描かれていてまた思ったより爽やかな部分も多かった。

    なんとなくジブリのもののけ姫の構造と類似してるな、と感じた点もいくつかあった。

    また、言葉の色彩感覚がすごく良かった

  • 豊葦原の中つ国では、地上を光で満たそうとする高光輝の大御神の軍勢と、それに対抗する闇御津波の大御神に仕える闇の氏族が、長い間争っていました。その戦乱から逃げ延びた狭也は、拾われた郷で健やかに成長します。しかし彼女が十五の時、自身が闇の氏族の水の乙女であると知ります。光を愛する彼女は戦うことを拒絶し、闇と敵対する光の軍勢の本拠地、輝の宮へと向かいます。そこで、高光輝の大御神の末子“稚羽矢”と出会い、互いに光と闇それぞれに惹かれていることを知ります。相反するものに魅かれながら、互いに成長していく二人の変化が、日本神話をもとに構成されたストーリーで描かれます。

  • 和風ファンタジーだそうです。
    「古事記」「日本書紀」をベースにした
    話とかで 面白かったです。
    風景描写も 文章もとても綺麗でした。
    一応のハッピーエンド?で めでたしめでたし。

全23件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

荻原規子・東京生まれ。早稲田大学卒。『空色勾玉』でデビュー。以来、ファンタジー作家として活躍。2006年『風神秘抄』(徳間書店)で小学館児童出版文化賞、産経児童出版文化賞(JR賞)、日本児童文学者協会賞を受賞。著作に「西の良き魔女」シリーズ、「RDGレッドデータガール」シリーズ(KADOKAWA)『あまねく神竜住まう国』(徳間書店)「荻原規子の源氏物語」完訳シリーズ(理論社)、他多数。

「2021年 『エチュード春一番 第三曲 幻想組曲 [狼]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

荻原規子の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×