友だち幻想 ――人と人の〈つながり〉を考える (ちくまプリマー新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 人と人の関係において基本的で大事なことを、コンパクトに言語化してくれている印象。
    要は、自分と他者は異なる存在であるということを、冷静に理解して、人間関係のあり方をメタ認知するということだと思う。そうだよなーと思いながら読んだ。良い本。
    おそらく想定読者は10代後半から20代前半の若者、あるいはそういった若者と関わっている大人、という感じかな。

  • 人間関係をもう一度考え直してみようがこの本で書かれている内容です。
    主に中高生向けに書かれていますが、大人にも参考になる部分があると思います。
    さらに貨幣の話しをしながら人間とのつながり述べているところ(前によんだ後ろめたさの人類学と重なる部分もあります)や学校がおしつける理想人間関係に疑問やルールの重要性など非常に素晴らしい内容だと思います。
    正直、人間関係の在り方や学校の在り方に疑問なげかけるなど、中学入試でよくでるのがわかります。

  • ふむ

  • 貸出状況はこちらから確認してください(電子書籍ではありません)↓
    https://libopac.kamakura-u.ac.jp/webopac/BB00211691

  • 大学の講義内で参考資料として取り挙げられていた書籍。『友だち幻想』から、友達は必要ない・本当の意味での友達は作ることが出来ないのではないかと思った。しかし、実際に読んでみると違った印象を受けた。日常的な人とのつながりや友人関係について、現実を伝え、それに対しての薬のようなものを与えてくれる内容でした。特に学びが深かったことは、第4章「ルール関係」と「フィーリング共有関係」、第5章「熱心さゆえの教育幻想」、第8章「言葉によって自分の作り変える」という3つの章です。中学生頃に読んでみたら、また違った考えや反応があったのかなと思いますが、教職を目指している今だからこそ考えさせられる意見もあったように思います。

  • 悩みの多くは、人間関係に起因すると聞いたことがある。

    対人関係における車間距離の取り方が苦手な若者が増えているように思うが、互いに敵対せず並存しながら過ごしてゆくための手引きになる本かも知れない。

    個人的には、学校では最低限のルールだけを残すべきという考え方に共感しました。

  • 人と人とのコミュニケーションや関係性において、自分と他人の線引きをしっかり引いていくことが、最終的に自分も他人も傷つけないためにも大事だということが述べられている。子供も頃、誰とでも仲良くしなければならないというふうに教わったが、それで悩むことも多かったので、むしろこの本に書いてあるようなことを小さい時から知っていれば、人間関係をもっと上手く上手になるべく自分も他者も傷つけない形で形成できたのではないかと思った。

  • 自分と似たようなタイプの仲間だけとしか、付き合わない人生なんて、つまらない。
    著者は、そのフィーリングの合う属性以外を、“異質”として、『異質なものをさまざまに取り込む力がないと、つながりを保てなかったり、異質な他社との交流といううま味も、味わえなかったりします。(P124)』と、他者を少しずつ意識しつつ、親しみを味わっていくことのトレーニングを心掛けることが大切だと指南している。

    他にも、読書は対話能力を鍛えるとの事で、例えば、千年以上前の人間、しかも歴史を代表する知性や感性を持った大人物とだって対話できるものだと、著者は実感したそうです。

    人との関わり方には、それぞれに考え方があるでしょうけど随分と参考になりました。

  • 距離感のムズかしさ。

    都内に住んでいてお金があれば、なんだかんだ一人っきりで生きていけるからこそ、友だちの必要性や意味について考えちゃうよね。
    とくに大切な2、3人を大切にできたら、幸せな人生を歩める気がするけどな。

  • 友達定義を確立できた。

    社会が虚構である以上、そこで構築される関係性も
    また虚構の域から逸脱することはありえない。

    という大前提を知ったうえで人間と関係を構築する。

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著者プロフィール

1960年生まれ。東北大学大学院文学研究科社会学専攻博士課程単位取得。東北大学文学部助手などを経て、現在、宮城教育大学教育学部教授・学長特別補佐。専攻は社会学(社会学思想史・コミュニケーション論・地域社会論)。著書に『友だち幻想』『教育幻想』(ちくまプリマー新書)、『ジンメル・つながりの哲学』(NHKブックス)、共著に『社会学にできること』(ちくまプリマー新書)などがある。

「2018年 『愛の本』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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