巨大投資銀行(下) [Kindle]

著者 :
  • サウンズグッド カンパニー
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感想 : 8
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感想・レビュー・書評

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  • 上巻に合わせて記載。

  • 何度目かわからないが再読。ここ5年で最も影響を受けた小説かもしれない。桂木の晩年の決断は何度読んでも感動する。自分が生まれてきた意味は如何に社会に貢献したかで決まるのだ。

  • 後半も勢い止まらずエキサイティングだった。まー実際の歴史の上に書いているのある程度ずるいなっと思う手法でもあるけどやっぱり読んでて面白い。外資ばっかりだった前半に比べて今度は日本の金融機関にもスポットライトを当てた後半楽しかった。金融に関わってる人誰でもオススメ!

  • バブル崩壊直後、モルガン・スタンレーの桂木は、自らの生き残りを懸けて奮闘しています。

    作中に出てくるシェークスピアの有名な言葉
    「There is a tide in the affairs of men(人のなすことには全て潮時あり)」

    桂木だけでなく、読者の私もその言葉のように万事うまく行く仕事ばかりでないことを感じました。

    徹底した成果主義の中で必死に働く桂木の姿に惹かれるものがあります。やはり、人は仕事を通して成長していくのだろうと感じます。

    また、同時期に外資関係なく同じ奮闘するビジネスマンの姿は、

    「ビジネスマンとしてどう生きていきたいか?」

    改めて考えさせてもらいました。


    人の生きざま・人生を見て考えさせてくれる小説の醍醐味を味わえます。

    オススメの本です。

  • バブル崩壊後の日本金融機関での元外資系金融マンの主人公桂木の奮闘劇を描いた小説。

    理不尽な日系金融機関の政治に巻き込まれながらも、大学時代の恩師の願い、日本に役立つ事をしてほしい、を実直に現実のものとする主人公の姿は気持ちの良いものである。M&Aならではのダイナミック感と、90年代のバブル崩壊後の揺れ動く経済環境激変の描写は読み応えがある。主人公の他にも魅力的な登場人物は多く、上下巻構成で中弛みをしそうな分量ではあったが、そんなこともなく読み進めた。

  • 誰もが責任を取らずに問題を先送りしようとする。そこにビジネス・チャンスが生まれ、証券会社がハイエナのように喰いつく。外資だけじゃない、日系証券や都銀系証券会社もこぞって参入してきている。p.1%

    (りずむホールディングス)国有化された銀行であり、会長といっても報酬は二千万円かそこらで、モルガン・スペンサー日本法人の副会長とは比ぶべくもない。しかし桂木は、金や自分の将来のために仕事を選ぶ人生の段階は通過したと感じていた。これからは、今までの経験を生かして何をアウトプットできるかという、いわば人生の「まとめ段階」である。社会に対して何をどれだけ還元できるかで、自分の歩んできた人生の価値が決まると思う。p.96%

    宮沢賢治『生徒諸君に寄せる』p.98%
    中村稔編「宮沢賢治詩集」より

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著者プロフィール

黒木 亮:1957年、北海道生まれ。カイロ・アメリカン大学大学院修士(中東研究科)。都市銀行、証券会社、総合商社を経て2000年、大型シンジケートローンを巡る攻防を描いた『トップ・レフト』でデビュー。著書に『巨大投資銀行』『エネルギー』『鉄のあけぼの』『法服の王国』『冬の喝采』『貸し込み』『カラ売り屋』など。英国在住。

「2021年 『カラ売り屋vs仮想通貨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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