ヤバい経済学〔増補改訂版〕―悪ガキ教授が世の裏側を探検する [Kindle]
- 東洋経済新報社 (2007年4月30日発売)
- Amazon.co.jp ・電子書籍 (460ページ)
感想・レビュー・書評
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名前に「やばい」がついている本を見ると、ただマーケティングがうまいだけの中身のない本ではないかと警戒してしまうが、ヤバい経済学は違う。
本書は、日々の出来事や謎が話題の中心だ。スポーツ、選挙、犯罪、車、子供の成績、人種差別などの具体的な話題における小さな疑問に対して、経済的なツールを使って応えていく。人間がインセンティブシステムにのっとって行動することを前提に、疑問を解き明かす。
特に印象に残った話は、日本の相撲界での八百長、学校の先生の不正、アメリカでの中絶禁止による犯罪率の増加の話で、公開されているデータを解析していくことで、こんな面白くて不都合なことが見えてくるのかと驚いた。著者は人と違う情報を得ているからすごいのではなく、同じ情報をみて人とは違うことを考えられるからすごいのだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
高校生の時に読んだ気がする
例がいちいち面白い
世界を支配するのはインセンティブ
ということはインセンティブをうまく使うことができれば、自分や人をうまく動かすことができる
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ヤバい社会学というギャングのエスノグラフィーを書いた本の部分が引用されているということで紹介されていたので読んだ。
教育のことに関していえばSATとの関連で成績と何が関連するのかということが回帰分析の結果からの解釈で書かれていた。ヘッドスタート計画が関係ないという関連では残念であった。
この部分だけでも教育学部の学生は読む価値がある。 -
まず、学者とライターのコンビっていいなぁと感じた。あのブログの雰囲気からしてレヴィットさんも文章書ける人だとは思うけど、とても読みやすいしドラマチックだった(それが批判対象にもなっているらしいけど…)。データをうまく利用して考える、などをテーマにした(一貫したテーマはないと本書では述べられているが)本は興味深い結論と、派生で考えられる事象が多く出てきて楽しめる。続編なども読もう。
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「経済学」と聞くと、何となく襟を正して身構えないといけない内容だと感じるが、本書は何の一貫性もテーマもなく、ただ著者が気になった事を無邪気に解きほぐしてくれるエンターテイメントに満ちた本であった。
「中絶の合法化による犯罪率の低下」
「学校の先生と相撲力士の共通点」
「ヤクの売人はなぜ親と住んでるのか」
「完璧な子育てとは」
いかにもおもしろそうな内容が満載。全く経済学と関係してなさそうなところが尚更おもしろい。
「道徳は世の中がどうあってほしいかを表す。経済学は世の中が実際どうなのかを表す」という主張は、経済学の本質表す一言だと感じた。
良くも悪くも、人間は経済的・社会的・道徳的インセンティブによって行動する。
この3つの切り口から事象を考察することで、多くの事象が説明できる。
稼ぎたい・尊敬されたい・よく有りたい。
人間の逃れられない性質をよく理解する事ができた。 -
- めちゃくちゃ面白くスイスイ読める。行動経済学的な話。一本筋の通った論の展開というより、色々やってみている感じの本だ。
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- インセンティブは現代の日常の礎である。そして、インセンティブを理解することが──おうおうにして壊してしまうことにもなるけれど──凶悪犯罪からスポーツの八百長、出会い系サイトまで、どんな問題もほとんど解決できる鍵になる。
- インセンティブの味付けは基本的に三つある。経済的、社会的、そして道徳的の三つだ。 -
これを読んでないあなたは「ヤバい」
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グロービスのビジネスアナリティクスの授業で、おすすめしてもらった本。フライヤーにて。
書いてある内容が、どうか?ではなく、データ分析の考え方や視点がとても勉強になった。
イシュー、仮説を元にデータを分析すること。
数字を見たら、イシューと仮説を意識するようになった