昆虫はすごい (光文社新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ゴキブリ、げじげじ、カマドウマetc.見るとなぜか嫌悪感を抱くが、本書は昆虫の生態の多様性を多くの写真とともに紹介している。

    昆虫とはなんと多様性に豊んでいるのかと疑問に思わずにはいられない。
    ほかの生物に擬態して、自分の身を守るのはよく知られた例であるが、ほかにも他者に寄生して自分の身を守ったり、ときには他種の巣を乗っ取ったりする生物もいるそうである。

    生物の教科書を読んでいるだけでは学ぶことができない、実際の生態系が本書にはあるのだ。

  • 世界中で昆虫調査を実施し、多くの新種を発見する九州大学の昆虫博士によるスゴい昆虫たちの紹介。著者は昆虫界の「さかなクン」的な立場なんだろう。

    紹介される多くは微小で知られざる昆虫ばかりで、かなりのオタク度。しかし、彼らは人間が地球上に現れるずっと前から存在し、その習性も人間社会の行動パターンの祖先ともいえる。狩猟や農業、戦争、テロ、セックス、奴隷制などなど。昆虫の生態を調べると人間社会の汚いところ、不完全なところを改めて知ることになるのがおもしろい。

    ただし、こうした人間社会に当てはまる特徴を持った昆虫を集めたせいか、本書で紹介される昆虫は生殖器や性行為に特徴があったり、他の生物への寄生したりとエログロ度が強いものばかり。ゆえに、この本、子どもに読ませるには注意すべき。オトナ向けに徹する潔い昆虫本だ。

  • 面白い!
    著者は博物館に勤める農学博士。アリとシロアリの共生を専門とするくらいだから、常人には想像できないほどムシが好きなのだろう。
    「とにかく昆虫はすごい 。すごいとしか言いようがなく 、話そうとしていろいろな事象を思い出すと胸が熱くなるほどである 」。
    ムシの話で胸が熱くなれる人は、そうそういないに違いない。

    本書の冒頭、著者は「読者がおそらく一番驚くのは 、ヒトが文化的な行動として行っていることや 、文明によって生じた主要なことは 、たいてい昆虫が先にやっているという事実であろう 」と示唆する。

    子孫を残すために恋や交尾を行う。食うために狩りを行う。アリの世界には、カースト制が存在する。この程度の話であれば、想像の範囲だろう。
    しかし、農業や牧畜を行ったり、奴隷を使ったりするのは序の口。何と悪名高い遺伝子組み換えまでやってしまう昆虫もいるのだ。

    ムシの口絵豊富。ただ、ムシの苦手な人には、当然のことながらお勧めできない。因みに私の最も苦手なムシはカマドウマ。今は見かけることはなくなったが、久しぶりにその勇姿を見たら、鳥肌が立った。
    お勧めの★5つ。

  • 昆虫という普段見慣れているようで、よく知っていなかった(というよりあまり知ろうとしなかった)身近な動物について、その道の専門家である著者が、そんな人のために書かれたように紹介されています。虫の写真も多数使われていて(それがために苦手な私は少々きついところがありましたが)非常に分かりやすく、昆虫に興味を持つことができます。蟻と蜂など、私たちの身近な昆虫の、日本以外の種族や、その生態の多様性などは面白く読ませていただきました。虫の行動で「なんでこんな行動をするのか」それにはきちんとした理由があるということ、さらにそれは人間にも共通するところがあるということ。この昆虫の生態を知っていることは、普段生活する上でも有益だとは思います。
    ただ、虫の苦手な私は、読んでいてきつかった。。。

  • 虫が好きな人向き。童心に帰れる。昆虫sugeeeみたいな。知っているものもあったが、知らないことも多かった。
    アリはハチの仲間で、シロアリはゴキブリの仲間らしい。アリとシロアリは名前がアリで共通しているのに仲間ではないらしい。シロアリを見たら、ゴキブリ!と思わないと。でもアリを見てもハチとは思わないよねw。うん、何を言っているか自分でもよくわからない。

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著者プロフィール

1972年 静岡県藤枝市に生まれる

「2006年 『バッタ・コオロギ・キリギリス大図鑑』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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