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感想・レビュー・書評
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「菜根」とは、粗末な食事のこと。苦しい境遇に耐えてこそ、大事を成す。 自分自身の環境の変化を迎えるに辺り、時々音読をしながら、ゆっくり噛み締めて読んだ。〝過去の失敗を悔いるよりも、将来の失敗に備えよ。 頂点に置いては、引き際を考えておく。〟数年毎に読むと、その都度発見を得るだろう。これぞ古典の魅力。
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読んでいて、書かれている処世についての術は、本質的な物が何なのか?が、腹落ちしにくくかった。それは、菜根譚の他の中国処世術の書との違いは、「儒仏道、すなわち儒教と仏教と道教の三つの教えを融合し、その上に立って処世の道をといていること」らしいのだが、このあたりが、個人的には、しっくりこないところの元かと思う。
「儒教は、「修身、斉家、治国、平天下」、学問を修め、身を立て国を治める事をといた表の道徳」「道教は、原型を老子、荘子の哲学として、民衆の思想であったともいえる」「菜根譚の仏教ベースは、禅」
全体的に、ことなかれ主義的な趣が強く出ていて(処世術ってそんなものなんだろうけど)、性に合わなかった。 -
読んでいてそうだよなぁ、とは思うものの、
心静かに中庸に生きる術がほとんどで
こういう君子は何かすごいことで身を立ててからでないと
今の世の中だとそのまま埋もれて終わってしまいそうだな、と感じた。
本などを読んでると、道端のボロを纏った老人が実は凄くて、
すごい人はそれを見抜いて師としたり客としたりするわけだけど
今だとそんな事にはならない気がして
なかなか昔の人のような審美眼はどうしたら身につくんだろうなぁ、などと
本の内容とは違うところに思いを馳せた。
人生において訓戒とすべき事は多く書いてあるけれど、
全体として心を動かされるような事はなく、
パラパラーーっと読む程度だったので
これくらいの評価で。
各項最後に著者が書く淡々とした感想がちょっとツボだった。 -
以前いた職場で昨今ベストセラーのあらすじ集というペーパーが回覧されてきてあきれたものだが、そういう需要はいつの時代にもあったようで、、、
項目ごとに解説をつけてくれているが的外れも多く首をかしげることしばしば。岩波版など読めばまた違った感想になったのだろうか。