説経 小栗判官 (ビームコミックス) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 小栗判官の話を知っているようで知らなかったのだなという感想。そもそも小栗判官自体がトリックスター的なのね。
    当地は遊行寺に近いせいか、小栗と照手姫にまつわる話も残っているだけにいろいろ思うところはある。(中身はすっかり忘れた。鬼鹿毛をつなぎ止めただったか、逃げた鬼鹿毛が振り返った場所だったか)

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  • かたってきかせてゆくもの、かたりつがれてゆくもの、について考える。

    神話伝説伝承説話にはひとびとのそうあればいいなー、こういうのはけっきょくこうなってほしいなー、とかいう願いのようなものがこめられている、わかりにくかったり、そのまままるっとそういうかたちをしていたり、いろいろありますが。ほいで、でもそれがそのまますっとはいどうぞ、っていうことにはならないようで、とちゅういろいろあるんです。いろいろ。させんされたえり、しんじゃったり、うりとばされたり、はたらかされたり、よみがえったり、でも骨皮だったり、そういうこともあるみたいなのです。

    ええーなんでそうなっちゃうのよー、と言いたくなる気持ちもわかりますが、いろいろあるのはいろいろあるので、それは仕方ない、仕方ないとしっていてもよいし、ええーええー言いながらつぎどうなるのかを待っているのもよいでしょう。で、そういうええーなんでここでこうくるかー、ちゅうことを表現するのに、漫画ってけっこうよいよね、ほいでもって説経節なんかとは相性よいのだね、と思ったのがこの漫画でした。まあ近藤ようこ先生の腕によるところが大きいわけです、いろいろあるうちのこまかいところで、もともと説明ぶっとばされているところはちゃんとぶっとばしてあるし、なんでかようわからんうちにぐっとこさせられているところはちゃんとぐぐっと力が入っているし。そういうところ、すげーです。

    こまかいところも大事です。でもそこらへん端折ってもいいときだってあるじゃない。そうじゃない。わたしたちがつたえてゆきたいことは、そこらへんじゃあなくて、ぐぐっとくるとこなのよ、きっと。わかんないけど。わっかんないけど。

  • 説教節の代表的作品である「小栗判官」を漫画化。悪事の末殺され蘇った小栗判官とその妻照手姫の物語。同じく説経節を漫画化した「妖霊星―身毒丸の物語」(元は「弱法師」)に比べると脚色はごく少なくストレートに描かれていて、そのため物語的には若干盛り上がりに欠けるかも。
    それでもやはり近藤ようこらしさはしっかりあって良い。特に、照手姫が気狂いを装って小栗の車を曳く箇所などは、照手の表情が非常に妖艶で素晴らしい。ミニマムな絵柄でこの色っぽさ、さすがは近藤ようこ。
    なお、折口信夫の「死者の書」の漫画化に着手したことがあとがきに記されています。これも楽しみで待ち遠しいところです。

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著者プロフィール

1957年新潟市生まれ。漫画家。国学院大学文学部卒。大学在学中にデビュー。「見晴らしガ丘にて」で第15回日本漫画家協会賞優秀賞を受賞。折ロ民俗学や中世文学への造詣が深く、安吾や漱石作品の漫画化にも取り組む。作品は「水鏡綺譚」「説経小栗判官」「ルームメイツ」「恋スル古事記」「戦争と一人の女」「死者の書」「夢十夜」ほか多数。第18回文化庁メディア芸術祭大賞受賞。

「2021年 『兄帰る 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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