外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~ (光文社新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 山口周氏の著作は、どれもビジネスパーソンとしての視座で語られており、何時もいちいち激しく納得し共感する。
    本書も例外なく、99に分けられた事項が次々に刺激を与えてくれた。
    特に、以下の2点:
    ・共感と違和感×面白いとつまらない、での4象限で反応を分けて、伝え方のwhatとwhyとhowを使い分ける考え方。
    ・ビジネスパーソンにとって、最も希少な資源は時間。現代社会は万人の万人に対する時間を奪い合う闘争。結局、常に「いかに人から時間を奪うか」に知恵を絞っている状況。だから、よほど自分の時間を防御しないと、インプットのための時間は他の誰かに奪われて、その人の富に変換される。

  • 知的成果物の生産において、著者が重要であると思う心得を、戦略策定、インプット(情報収集)、アウトプット、知的ストックの厚み、の観点から述べている。

    著者本人が最初に実際に行動に移せるようなトレーニング方法を推すと言ってるだけあって、実践できそうなイメージは湧いた。仕事したことないけど。

    矛盾した要素?(創造性と論理性など)を両方持つことが重要であると著者は述べているが、そこまで完璧人間にはなれないとおもった。むしろ大事なのは自分に欠けている点を知り、他者との協働のなかでそれを補うことなのでは、と思った。


  • 「自ら学ぶこと」が、プロフェッショナル、抜きんでる人の習慣。
    当たり前だけどその通りなんだ。

    あーコンサルかっけーなぁ。目指すべき姿や問題の本質について、一度決めて終わりではなく状況が変わってもずっと考え抜け、時には(痛みを伴いながらも)臨機応変に変えることもできる、知的なタフさ。複雑な問題の構造を見抜き、整理し、段階的なアクションプランに落とし込める頭の良さ。抽象的な「完璧な答え」を追い求めることに終始せず、ある程度割り切って腹決めできる胆力。困難があっても熱量を失わず、やり抜ける精神の強さ。他人や自分の感情や意見を邪魔者にしたり飲み込まれたりすることなく、冷静にいなす、包む、あるいは折り合いをつけられる心の成熟さ。自分1人ではなく、チームで、他者と飽くなく意見を交わしながら進めていける、チームワーカーとしての資質の高さ。
    まさにwarm heart & cool headですわ。
    はーこんなんなりたい

  • 自分が取り組む課題と対峙する際に役立つ情報が豊富にあり、何度も繰り返し読んで自分の血肉にしたい。

  • グレイト

  • すっと頭に入ってくる読みやすさで,感銘を受ける内容が多かった.継続的に意識したいことがたくさん書かれていた.
    メモ:
    ・「顧客がすでに持っている知識との差別化」を広さと深さのどちらで行うか.
    ・仕切り=期待値コントロール.顧客の期待値と現実のギャップは早く調整する.結果状況が変わらないとしても,期待値の調整になることに意味がある.
    ・ロフェッショナルとは 80%の力でクライアントを継続的に満足させられる人。
    ・思考を深めようと思ったら,まずとにかく紙に書き出してみる.自分のアタマの中の情報や思考を,アタマの外に出して相対化することが重要.
    ・カタカナ言葉は意味が曖昧で,プロジェクトの混乱を招くので注意.
    ・情報の量とクオリティはむしろ逆相関する.少ない情報はプロセッシングの負荷を低くし、ダイレクトに行動につながる.「 Less is more =少ないほどいい」.
    ・科学者が生涯で最高の仕事をしている時期は、もっとも多くの論文を書いている時期であり、そしてまたもっとも「ダメな論文」が生まれる時期である.アイデアの質はアイデアの量に依存する.
    ・差別化には「人と違うインプット」 が欠かせない.自分の知的ストックの「 尖った部分」が思いっきり武器になる戦場を選んで、そこで敵を薙ぎ払う.
    ・「時間を防御する」意識を持つ.インプットを増やしたければインプットのための時間を増やすしかない.会社側が多くの時間を奪えば個人の時間は減少して富は会社側に移転することになり、個人が多くの時間を奪えばその逆となる.

  • 基本的な内容でざっと確認できる。これを実践するのが難しいが、最初に学んでおくとよかった。


    ・悩むと考えるの境は、手が動いているかどうか
    ・長く考えるより短い回数を増やす
    ・分析と統合、論理と創造
    ・仮説をおくことの危険性、固執して視野が狭くなる
    ・仮説が覆ることを恐れない、反証は仮説を昇華させる
    ・最初から明確にポジションをとる、謙虚に柔軟に変える

  • 前半は具体的なアクションベースの話が多く、各アクションごとに解説が入っており、分かりやすい。
    後半は知的財産のインプットに関する話で、あまり新たな学びはなかった。
    全体的に内容は初歩的。

  • 「いい感じに考える時、具体的にどういうことに気をつければいいんだろう?」という本。99の心得各々にエピソードがついてるから長いんだけど、おもしろい。

  • 知的生産に必要な事実、認識、行動が書かれている。
    漠としたロジカルシンキングやその他の点でしかない知識ではなく、どのようにして、バリューを出すか。を考える。

    顧客との知識の差別化を意識する
    期待値のずれはすぐに調整する
    質問は紙に落とし、インプットの前にアウトプットイメージを持つ
    学習のS字カーブを意識する。業界本はせいぜい3-5冊。
    インタビューガイドを忘れる
    強いのは一次情報
    長く考えるのではなく、何度も考える
    わからない、という勇気を持つ
    知的ストックを厚くする。知のいけすを作る。情報を高効率で検索できるようにする。

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著者プロフィール

1970年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻、同大学院文学研究科美学美術史学修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ、コーン・フェリー等で企業戦略策定、文化政策立案、組織開発等に従事した後に独立。現在は「人文科学と経営科学の交差点で知的成果を生み出す」をテーマに、独立研究者、著作家、パブリックスピーカーとして活動。現在、株式会社ライプニッツ代表、世界経済フォーラムGlobal Future Councilメンバーなどの他、複数企業の社外取締役、戦略・組織アドバイザーを務める。

「2023年 『新装版 外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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