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感想・レビュー・書評
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心地よかったけど覚えてない
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アートに纏わる四つの短編小説からなる一冊。どれも、アートに造詣の深い原田マハさんらしい内容で、無学な私でも聞いたことのある実在の有名画家たちに纏わるストーリーだった。おそらく内容も実際の史実に基づくものをベースに書かれているのではと思う。読み進めながら、スマホで検索してこの絵見たことあるなぁなんて思いながら、その時代を生きた画家たちの生活、情景を思い浮かべられて面白かった。特に、表題にもなっているジヴェルニーの食卓が心に残る。クロードモネの晩年を、過去を振り返りながら、生々しく描かれていて、印象に残った。食卓という題名にもあるように、今にも美味しい匂いがしてきそうなご馳走のメニューを読むのは楽しかった。
アートについて、歴史を辿りながら順を追って学びたいと思うようになった一冊だった。 -
綺麗だったな
個人的にはとっても好きな小説
丁寧な暮らしというかやっぱり外国らしい暮らし憧れる
フランスに住みたいな -
フーテンのマハを読んでいたら紹介されていた。主人公がモネなどの有名な画家と一緒に暮らしたつもりでその人柄や生活ぶりを描く手法で構成される。前半は退屈だったが、絵画に興味がある人にとってはモネのスイセンがどういった経緯で描かれた絵だったのかを知る貴重なプチネタになる。
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世界観がとても素敵。美しい。
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☆☆☆2021年1月☆☆☆
原田マハの短編集。
「うつくしい墓」・・・マティス
「エトワール」・・・ドガ
「タンギー爺さん」・・・セザンヌ
「ジヴェルニーの食卓」・・・モネ
美術史に残る巨匠たちの姿を、その周辺にいた女性の目線で語る。マティス邸に仕えた家政婦の目線で。あるいはモネの義理の娘の目線で。それぞれの画家の姿がありありと見えるようで、一気に読んでしまった。
特に印象深かったのは「エトワール」
『十四歳の小さな踊り子』という彫像のモデルになったメアリーとドガの関係性が興味深かった。
「彼女たち(踊り子たち)は、私たちなんだ。このシステムは、私たちが属している美術の世界とよく似ているんだ。芸術家と、パトロン…」
ここに、この世界の厳しさ、冷たさを見た。
美術界だけでなく、社会の大きな問題にもメスを入れるようはドガの鋭い切込み。
「タンギー爺さん」
主人公であるはずのセザンヌは一度も出てこない。
画材店の店主であるタンギー爺さんの娘からドセザンヌにあてた手紙の内容だけでセザンヌが浮かび上がってくるような仕組みだ。
タンギー爺さんは『たゆたえども沈まず』にも登場した。
無償の愛で売れない画家をサポートした、このような人物がいてこそ、印象派が世に出ることが出来たのだろう。 -
マティス、ゴヤ、セザンヌ、モネに関する4つの短編集。
原田氏の本を読むと、世界的な絵画の巨匠の生活や感情が身近に感じられ、彼らも同じ人間であること再認識させられる。彼らや周りの人々の人生を散文的にではなく物語として知ることで、絵の教養の全くない自分でも、今までとは違った目で作品を楽しむことができるようになる。 -
楽園のカンヴァスに続けて一気に読了。原田マハさんの読後感は常に“愛"って信じて良いのなら、これからも迷わず手に取りたい。