- Amazon.co.jp ・電子書籍 (307ページ)
感想・レビュー・書評
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読みやすい、上質なミステリー。
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ミステリー要素よりも、記者という役割と貧困国について考えさせられる作品。
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テーマを冷静に考えると、
ありがちな物事ではないながらも、
事件という枠の中では
決して突飛すぎはしない題材。
しかしながら、
後半に差し掛かったところの
太刀洗の推察のシーンに
とてつもなく引き込まれます。
それは、
この作家の表現力と表現方法と
ストーリーの組立能力が
突出しているからなのでしょう。 -
電子書籍で。『このミス』で1位をとった作品ということで期待大で読んだ。遠くネパールを舞台にしていて、前半はなかなか読む速度が上がらなかったが、殺人の真相を突きとめていく中盤以降の怒涛の展開には『さすが米澤さん!』といったところでしょうか?でも⭐️5つには届かないな。
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「このミステリーがすごい!」2016年版第1位、本屋大賞候補作。
ミステリー好きなのでこのミスは結構参考にしている。
実在の事件をモチーフにしており、最初は主人公の太刀洗万智がその謎を解くのかと思っていた私の予想は呆気無く覆された。
詳しくはこちら→http://andhyphen.hatenablog.com/entry/2016/02/08/205023 -
2016年(2015年発行)のこのミス国内編1位の作品です。年内に読み終わろうと頑張って、やっと今日読み終わりました。この人昨年も「満願」で1位でしたね。私が読んだのは、本作と「満願」と「折れた竜骨」の3作品ですが、私としては「折れた竜骨」が一番面白かったですけどね。本作は、2001年6月に実際に起こったネパール王族殺害事件(ネパールの国王夫婦他王族9人が皇太子によって殺害され、皇太子も自殺したと伝えられる事件ですがこんな事件があったなんとちっとも知らなかった)を背景として日本人の女性ジャーナリストが殺人事件に巻き込まれるというストリートなっています。背景は大きいですが、ミステリーとしての謎解き部分は古典的な仕掛けです。ネパールの社会情勢を背景にニュースを伝える者のまた受け取る者のあり方を問いかけてくる佳作で読み応えのある一品ですが、「このミス」の1位といわれると、???です。
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ネパールのカトマンズを舞台にした物語。 『さよなら妖精』の太刀洗万智が主人公だが、直接の後編というわけではないため、読んでなくても楽しめるだろう。
骨太な社会派小説。ネパールのナラヤンヒティ王宮で起きた王族殺害事件と、王宮を守る軍人の殺人事件を追っていく記者。ジャーナリズムとは何なのかを太刀洗だけでなく、「サーカス」の観客である私達も問い続けなければならないだろう。
タイトルに込められた想いも深い。
作中、太刀洗が言われて悩む台詞より。
「自分に降りかかることのない惨劇は、この上もなく刺激的な娯楽だ。意表を衝くようなものであれば、なお申し分ない。恐ろしい映像を見たり、記事を読んだりした者は言うだろう。考えさせられた、と。そういう娯楽なのだ。」 -
面白かった。
ほんと他人の不幸は蜜の味なんだよな〜
ジャーナリズムってのは難しい。日本にはまともなジャーナリストがいるんだろうか?